東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

白菜の種まき、草刈り

2008年09月14日 | 野菜:葉菜

 今日も天気が良かったため、昨日に引き続いて白菜の種まき準備と種まきをしました。種まきをする前に、黒マルチに丸い穴を開けるための穴あけ器を自宅で作りました。以前から使っているものが錆びたりして使えなくなったためです。
 プロの農家が使っている穴あけ器(商品名:ポンポンカッターなど)は耐用年数が長いのですが、私が使ってきたものは空き缶を加工した簡単なものなので2,3年で使えなくなります。しかし、費用はただなので2,3年ごとに更新しています。今回は手元にたまたまあった猫缶で自作しました。
 
        猫缶を金切りバサミでギザギザに加工して穴あけ器を自作


 石や雑草の根などが紛れ込んでいる畑では穴あけ器はすぐ傷んでしまいます。耕運する時に石や残渣などを取り除くことが、穴あけ器を長持ちさせるために必要なこです。特に石ころは穴あけ器に大敵です。すぐ歯が曲がってしまいます。

 猫缶に巻いてある紙を取り外す           綺麗にできた穴あけ器
 

 穴あけ器が完成するとさっそく畑に行きました。そして、昨日作っておいた白菜の種をまく畝を覆っている黒マルチに穴を開けました。穴を正しく等間隔に開けられるように畝の両端に巻尺を引きました。白菜に十分に日光があたるように巻尺に沿って50cm等間隔に丸い穴を開けました。穴あけ器のギザギザ歯側を黒マルチに押し込みます。

             穴あけ器を黒マルチに押し込む


 作ったばかりの穴あけ器なのでとても綺麗に穴を開けることができました。押し込んだ穴あけ器を黒マルチから取り出すと、丸い形に黒ビニールが切れて取り出せます。そして、穴が開いた場所には土の地肌が顔を出します。

      押し込んだ穴あけ器を抜く      丸く切れた黒ビニールをはずす
 

 このようにして次々に黒マルチに穴を開けていきます。これで、白菜の種を蒔く準備が整いました。この頃になると太陽が真上にきていたので、背に日差しを受けての汗だくの作業になりました。

         左側に引いた巻尺に沿って等間隔に穴が開いた黒マルチ


 種をまいた白菜の品種は「雪風」です。12月から2月にかけて収穫できる晩生の品種です。去年までは「金将」「無双」などの品種を作ってきましたが、今年は長い期間畑に置けるこの品種にしてみました。
 種を蒔く前に、田んぼ横を流れる小川に行ってじょろに水を入れました。そして、畑に戻って黒マルチに開けた穴に水を注ぎました。

     穴の横に置いた種袋            穴に水を注ぎ込む
 

 湿った穴に指を挿して指穴を6個ばかり作ります。指を挿さなくても湿った地肌が平らになっていれば指穴を開ける必要はありません。穴がすり鉢型に窪んでいると蒔いた種が一箇所に集まることを防ぐための指穴です。6個ばかりの白菜の種を約1cm等間隔に蒔けることが大切なのです。

     指を挿して指穴を作る           一つの穴に6個程度の指穴
 

 穴に白菜の種を一粒ずつ丁寧に蒔きます。一つの指穴に一つの種を入れます。種はとても小さいので気をつけながら入れます。指穴を開けなかった穴には種が一箇所に集まりないように均等にばらまきます。

                  一つの指穴に一つの種を入れる             


 種を蒔き終わると、その上に乾いた土を被せます。石ころが混じっていると発芽を邪魔しますので、細かな砂状の土を被せます。粘土質の土は雨が降ると、硬くなった板のように種を覆うため適していません。

           石が混じらず細かな砂状の土で種を被覆


 ここまで終わると、黒マルチの畝に沿ってU字型の支柱を等間隔に挿します。畝の両端は力がかかるため二本挿します。ここまで来ると終盤です。気持ちがぐっと楽になります。

           黒マルチをまたぐようにU字型の支柱を等間隔に挿す


 支柱を挿し終わると白い寒冷紗を被せました。今回寒冷紗を新調しました。去年まだは不織布を使っていましたが、何年も使っていると穴が開いてきます。その穴が増えて継ぎ当てだらけになりました。そして、継ぎ当てできないほど無数の小さな穴がどんどん増えて、その穴から害虫が入ってくるようになったためです。

    新調した寒冷紗を被せる         寒冷紗の両端は丁寧に結ぶ
 

 寒冷紗を被せ終わると、その幅1.8mの両端を土で覆いました。クワを使って丁寧に土をのせるように被せます。これで、害虫が入る隙間はなくなりました。一番の害虫である青虫や夜盗虫などの被害を防ぐことができます。また、1mm目の網目のためアブラムシの成虫も入ることができないようです。あとは間引きの時だけ寒冷紗の脇を開けるだけです。

            暑い日差しの中、寒冷紗の両端にクワで土をのせる


 これで二日にわたった白菜の種まきの終了です。プロの農家では、このような悠長な白菜の種まきはしないことでしょう。数センチ四方の育苗箱に種を蒔いて、ある程度育ったら本畑に自動苗植え機で移植します。そして、害虫が来ないように農薬を散布します。無農薬にこだわると、とても手間がかかります。とても量産には向きません。安全にこだわることは、何と効率が悪いことでしょう。

        種まきが終わった白菜、寒冷紗の中で白菜はぬくぬく育ちます


 白菜の種まきが終わると畑の草刈りをしました。畑の入り口など通路を重点的に草刈りしました。刈った草を集めなくてもいいように紐を使った草刈りです。草は細かく飛び散るため集草が必要ありません。刈った草は細かく飛び散って積もり、周りは草のじゅうたんのようになります。そして、数日で枯れ草のじゅうたんになります。

              刈った草がじゅうたんのように積もった通路

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする