すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

嬉しいような悲しいような

2010年06月17日 | 雑記帳
 BSの『週刊ブックレビュー』に、お気に入りの作家である伊集院静が出演していた。

 あまりテレビなどには出ない方だと思うし、こんなにじっくりと声を聴くことができたのは初めてのような気がする。

 新作『お父やんとオジさん』のことについて語っていた。内容はいわばお得意の自伝的小説であるが、そこにはまた格好のいい男の姿が描かれるとのだと思う。手にするのが楽しみである。

 本のことはともかく、周辺情報好き?の自分にとって、思わずニコリとさせられたのは、伊集院が

 「ぼくは今までたくさん遊んできたので、これからは仕事をしようと思っている」

 と語ったくだり。堂々とこんなことを口にできるところがまた素晴らしい。
 毎週、週刊誌で連載を読んでいるが、たぶんその言葉も裏切られると一ファンとして予想する。
 だから、その言葉は嬉しいような悲しいような決意である。

 司会が今後のことを訊くと、出た名前が「子規」だったことも意外だった。しかし、考えてみれば「俳句」には造詣が深いはずだし、なにしろ「野球」のことがあるから…。結びつくのは当然なのかもしれない。
 「恋愛をしなかった作家」として子規をどう描くか、興味津々である。
 これもまた、嬉しいような悲しいような生涯だろうな。

 http://www.nhk.or.jp/book/review/index.html