野中信行先生に新刊のご著書を贈っていただいた。
『必ずクラスを立て直す 教師の回復術!』(学陽書房)
教師が覚悟を持って教室の子供たちを統率していく,そのあり方が遺漏なく示されている著書だと思った。
ただ、仕事のスタイルのなかの「机の整理整頓に努める」という項目をみたとき、うっっと頭の中で唸った。
以前より成長がある?とはいえ、私にはまさに不得意中の不得意。これはパスかななどと思いながら、この部分に少しひっかかりを覚える自分がいた。
「努める」である。
なぜだろうと問い返してみたら、こんな考えが浮かんだ。
当然、野中先生は多くのことに「努め」ていらっしゃるのだが、実はその精神は「務める」ではないのか。
たとえば「仕事の習慣」「システム思考」等のページに強く表れていると思うが、要するにどういうやり方で「教師という仕事を果たしていく」か,ということに尽きるのである。
頑張ればそれでいいのではなく,気持ちをしっかり持って成し遂げること。
頑張りすぎるのではなく,工夫して叶えることである。
私たちの仕事の対象である「子ども」が変容している現在、その仕事のあり方が我流であったり、旧態依然としていたりでは通用しないことはもうわかりきっている。
では、そんな子どもの実態に迎合する形に変えていけばいいのか。
誰しもそんなことは思うまい。
その実態、実情を汲み取りながら、どのように自分を変えていくべきかが、「関係づくり」「活動のスピード」「仕事のスタイル」「授業のスタイル」という四つの観点に示されている。
それらは野中先生の長年のキャリアから導き出された、実に安定した、集約的な教えである。
ただ、必須としてやり抜くべき点とアレンジを加えていい項目とに分かれていることに多少注意を払うべきだろう。
第2章を例にすれば、「見える化」までの四つはかなり重要でありそのまま導入した方がいいし、それ以降はアレンジも有効と思える。
いずれにしても自分なりには,芯を持つこと、多面的にみること、引きずらないこと…この三つを今回の著書のキーワードとしたい。
きっと多くの教室で取り入れられていくだろう、そしてそのことに大きな期待を寄せるが、同時に確かめてほしいと思うこともある。
目の前の子どもにどんな姿を期待しているのか、どんな言動をイメージしているのか・・・
「術」と名のつく著書の前には、必ず自問しなければならない。
野中先生の以前の著書からもその点について学べるし,多くの人の考えにふれ,反芻しながら自分で整理してみることは必要だ。
子どもたちの登校まであと10日である。
『必ずクラスを立て直す 教師の回復術!』(学陽書房)
教師が覚悟を持って教室の子供たちを統率していく,そのあり方が遺漏なく示されている著書だと思った。
ただ、仕事のスタイルのなかの「机の整理整頓に努める」という項目をみたとき、うっっと頭の中で唸った。
以前より成長がある?とはいえ、私にはまさに不得意中の不得意。これはパスかななどと思いながら、この部分に少しひっかかりを覚える自分がいた。
「努める」である。
なぜだろうと問い返してみたら、こんな考えが浮かんだ。
当然、野中先生は多くのことに「努め」ていらっしゃるのだが、実はその精神は「務める」ではないのか。
たとえば「仕事の習慣」「システム思考」等のページに強く表れていると思うが、要するにどういうやり方で「教師という仕事を果たしていく」か,ということに尽きるのである。
頑張ればそれでいいのではなく,気持ちをしっかり持って成し遂げること。
頑張りすぎるのではなく,工夫して叶えることである。
私たちの仕事の対象である「子ども」が変容している現在、その仕事のあり方が我流であったり、旧態依然としていたりでは通用しないことはもうわかりきっている。
では、そんな子どもの実態に迎合する形に変えていけばいいのか。
誰しもそんなことは思うまい。
その実態、実情を汲み取りながら、どのように自分を変えていくべきかが、「関係づくり」「活動のスピード」「仕事のスタイル」「授業のスタイル」という四つの観点に示されている。
それらは野中先生の長年のキャリアから導き出された、実に安定した、集約的な教えである。
ただ、必須としてやり抜くべき点とアレンジを加えていい項目とに分かれていることに多少注意を払うべきだろう。
第2章を例にすれば、「見える化」までの四つはかなり重要でありそのまま導入した方がいいし、それ以降はアレンジも有効と思える。
いずれにしても自分なりには,芯を持つこと、多面的にみること、引きずらないこと…この三つを今回の著書のキーワードとしたい。
きっと多くの教室で取り入れられていくだろう、そしてそのことに大きな期待を寄せるが、同時に確かめてほしいと思うこともある。
目の前の子どもにどんな姿を期待しているのか、どんな言動をイメージしているのか・・・
「術」と名のつく著書の前には、必ず自問しなければならない。
野中先生の以前の著書からもその点について学べるし,多くの人の考えにふれ,反芻しながら自分で整理してみることは必要だ。
子どもたちの登校まであと10日である。