すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

学んだことを風化させない

2013年03月10日 | 雑記帳
 昨日,一昨日と二日続けて、近隣の学校の卒業式に参列した。

 金曜日は近くにある養護学校だった。
 交流を続けているので、小学部卒業生の顔と名前は一致しているし、多少予想がつくこともあったが、やはり見ている自分が緊張感を持って見ていることを終わった後の肩のはりで感じた。

 さて、式の始まる前に進行係の先生がおっしゃられた一言が少し心に沁みた。
 何気ない、ごく普通の言葉なのに、である。

 時間制約の中で、何を言うべきかは考えが分かれるだろう。
 普通学校であれば、始まる前に何点かの注意や了解を得たいことなど口にするのが常である。
 今回、進行の先生が全体に促した注意はたった一つ。

 「緊急の場合は、職員が誘導いたします」

 の一言だけだった。

 ううん、なるほど。
 おそらくこれは一昨年からなのだろうな、と思い、あの年のことがよみがえってきた。

 あんなに緊張の中で迎え、頭をフル回転させながら卒業式を過ごしたことはなかったように思う。自分のブログを検索してみた。
 

 本来ならば当然意識されていなければいけないことに違いないが、多くの人にとってその優先順位は低かった。

 そして私達は学んだ。
 非常口の確認。
 事前注意があったとしても、ありうるかもしれない災害だと思っても、人はあわててしまうこと。
 そしてその中で声をかけ合って励ますことの大事さ。
 役目の分担を速やかに行うこと。
 最初の危機を切り抜けたら次のイメージを持って行動することなど。

 これらを地震後に何度かシュミレーションしたから、ある程度は身についているはずだ。

 しかし、また時は経った。
 記憶を風化させないためにも、もう一度見直してみたり、書き出してみたりすることが必要だ。

 忘れられない日が近づいている。