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御仕着せとは知らず

2017年11月16日 | 雑記帳
 今になって気づくことが多い日々。BSドラマ『赤ひげ』を観ていたら、「オシキセ」という言葉が出てきて、ああそうかと合点がいった。「オシキセ」とは「おしつけ」に近いから漢字だと「押しきせ」かなと漠然と考えていたが、「御仕着せ」なんだね。つまり「制服」に近い。「一方的」のニュアンスはそこからくるのか。



 「ボブ・ディランの『スキヤキ』」と意表をつく題の文章を読む。これは「すき焼き」そのものではなく、曲としての「スキヤキ」つまり亡き坂本九の「上を向いて歩こう」である。アメリカで発売された「スキヤキ」がビルボードのランキング1位をとった1963年6月。トップを争ったのが「風に吹かれて」だった。


 86年の来日コンサートでディランは「スキヤキ」を歌った。そして「満員の観客は皆、歌いながら泣いた」という。その訳は前年の日航機事故を悼んでということに違いない。演出されたような歴史的な一コマだが、その場には当然ながら「御仕着せ」という感覚はない。共に口にできる歌の素晴らしさを実感する。


 地質の時代区分に「チバニアン」が採用されそうだと盛り上がっている。門外漢ながら目出度いには違いない。ところで…私が気になるのは、「ニアン」という部分。「時代」を表す語尾らしいがラテン語なので普通に調べていても出てこない。ただこのサイトによると「千葉時代」(ラテン語)の使い方は?がつくようだ。


 「ニアン」という響きは心地いい。無謀に日本史区分へ当てはめ「アスカニアン」「エドニアン」と遊ぶのも楽しい。そんな連想では、千葉時代は77万年前に終わってしまったのか(笑)、と千葉県民に失礼なことを言ってしまいそう。ともあれ遠大な地球時間の区切り名称も、ある意味「仕着せ」。これは光栄なことだ。