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「メンバー」という忖度

2018年04月26日 | 雑記帳
 TOKIO山口の報道で、一般紙や放送局がこぞって「山口達也メンバー」と言っていることに違和感を持つ人は多いだろう。そしてかつてSMAPの稲垣、草彅の二人が騒動を起こしたときもそうだったことを覚えているのでないか。「容疑者」と付けないところに、某事務所へ「忖度」しているのでは…と憶測が囁かれる。


 真偽はともかく、呼称とは本当に印象づけが強い。起訴の有無にかかわらず、「容疑者」は現実的に「犯人」でも同じだろうし、「被疑者」という法律用語を使うわけではないし…。政治の場では様々な嫌疑をかけられている人がいるが、まだ「氏」という敬称も多い。辞書の意味では「容疑者」で間違いないのだけれど…。


 一般的には職名を挙げるか。公務員は多いようだ。「〇〇元事務次官」「〇〇議員」「〇〇教諭」など。民間でも偉くなると「〇〇社長」「〇〇委員長」などは使われる。あとは「社員」「職員」などもたまにある。ただ、カタカナバージョンは珍しいと思う。「布袋ギタリスト」と昔あったそうだ。スポーツ紙は呼び捨てだ。


 スポーツ界は「選手」があるから使い易いが、芸能界はちょっと難しい気がする。「○○司会者」などはあり得るが、あとはあんまり思いつかない。今回の場合、ことさらに「メンバー」が使われるのは「グループ」という大前提があり、様々な場の会話で使用される語だからだ。これは、訳すと怖い…「山口達也構成員」。


 呼称では「先生」が実に多面性を含んでいるから面白い。挙げると職業に絡むもの、地位に関するもの、そして真からの敬称、逆にその裏返し…「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」という慣用句も有名だ。ここは思い切って、容疑者と呼びにくいなら、馬鹿者の意味を込め「先生」としたらどうだろう。「山口達也先生」(そんな感じだったという情報もあり)。