すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

長月独り視聴者委員会

2018年09月21日 | 雑記帳
 久々の言いたい放題。ドラマ好きにとっては、今年になってから突っ込んで語りたくなる作品が少なかったということは言える。この7月クールに関しても、水戸黄門もしくは池井戸作品のようで笑えた『ハゲタカ』、ちょっとまわりくどい警察ドラマ『絶対零度』など、それなりに楽しめたが引き込まれたとは言えない。


 続けて視聴した『高嶺の花』は、野島伸司脚本で期待した。確かに台詞そのものはなかなか興味をそそったが、主演二人(石原さとみ、峯田和伸)のキャラクターと重なり過ぎた気もするし、やや尻切れトンボの感が否めない。筋立ては一応通っていた。しかしあまりに唐突過ぎる人物の変容などちょっと首を傾げる。



 医療系ドラマとして『グッド・ドクター』と『透明なゆりかご』を観た。前者は韓国ドラマのリメイク。自閉症の小児外科医を主人公にしたことが話題を呼んだ。後者は発達障害傾向のある看護見習いが主人公である。現実との乖離はともかく、こうした設定が提起するのは、生命を直接扱う現場の問い直しであろう。


 『透明なゆりかご』は産科の重い課題が伝わってきた。やはりNHKでないと出来ない作品か。翻って近々終了する『半分、青い。』は、最後まで楽しみという感覚を持てなかった。脚本の問題に違いないが、主人公のキャラクターがあまりにデリカシーに欠け、視聴している広い世代がどう受け止めたか、気になる。


 忘れてはいけない。深夜枠で観た「dele(ディーリー)」は結構面白かった。契約者が死んだ場合に消去してほしいデータを預り処理するという稼業は、実に現代社会にフィットした設定で、山田孝之・菅田将暉の個性も光っていた。法律上認知される仕事かわからないが、本当にあれば、利用する悪人共(笑)は多いはず。