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三千年を6日で巡る

2018年09月12日 | 雑記帳
 巨大な隣国、中華人民共和国。一度は足を踏み入れてみたいと思っていた。お手軽そうなパックがあったので申し込み、六日間の旅をしてきた。現地ガイドの班さん曰く「中国を知るには、百年の歴史で見ると…上海。千年の歴史で見ると…北京。三千年の歴史では…西安」とのこと。その有名な三都市を順に巡った。


 通常は10日から三週間が多いコース。しかしそれでも理解しきれないのは当然だし、6日では全くのさわりとしか言いようがない。その範囲と割り切ってはいるが、やはり何事も実際の経験は大切と思い返している。予習としての読書から見えてこない生の姿に触れたのは本当に貴重だった。驚きは南独より多かった。



 ガイド本を持ち出すまでもなく「」はキーワードであり、料理は楽しみだった。ツアーのパンフには昼夕食の欄に、郷土料理や各地名を冠した料理が並んでいたが、実質はかなり似通ったメニューであった。承知しているつもりでも、円卓はもちろん、席に並べられている食器類も同パターンで数日続くと辛くなる。


 平皿、小鉢、湯飲みが各1、レンゲと箸という構成で、日本の中華料理店のように取り皿の替えなどはない。従って量や種類は豊富にあるが、味が濁ることを承知の上で食べることになる。ここらあたりが大陸気質かと思うのだが、やはり繊細な味覚を求めたいショクニンとしては不満が残る。参加者皆同様だった。


 邸永漢の本に、キーワードとしての「」は「中庸」とあった。しかし旅半ばで頭に浮かんだ言葉は、流行語っぽく言えば「ハンパない」、ずばり一言では「過剰」だった。その印象は最後まで変わらなかった。この大国の過剰さは何が原因なのか解明はできないが、明日から少しずつ書き散らしながら紹介してみたい。