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鉄のマスクでもシゲテおけ!

2020年04月09日 | 雑記帳
 TVを観ながら、「この人のマスクのシゲガタよお…」と声に出したとたんに、「シゲル(ゲは鼻濁音)?」と自分で言ってしまうほど、懐かしい響きだった。家人にはかろうじて通じたが、ずっと長く使っていなかった秋田弁である。マスクの他にも使っていたはずと思い起こすが、眼鏡ぐらいしか思いつかなかった…。


 普通「マスクをする、付ける、かける」と言うが、それを「シゲル」というのは眼鏡との共通性を考えると「はめる」というような動作か。愛読書『秋田のことば』の見出しにあり、「はめこむ」と意が記されている。解説に「すげる」という語がありその訛か。「糸や緒を穴に通して結ぶ」の意味に、似た部分がある。


 もう少し連想を働かせると、「入れ歯」や様々な道具類でも使った記憶がある。それらはかなり「はめ込む」イメージが強い。しかし、マスクや眼鏡を顔にする行為をそう呼ぶ人は今どきいない。おそらく昔はそれらの着用が珍しかったので、その動作に当てはまる特定の語彙もわからず、代用?したのかもしれない。



 それにしても「布マスク2枚」が届かない(笑)。緊急事態宣言地域から順次なので無理もないか。ただ、あまりの混乱に忘れそうだが、経済産業省が「マスクを慌てて買い置きしなくても大丈夫です。厚労省や企業の皆様と連携し、毎週1億枚以上、お届けできるようになりました」と言ったのは、2月12日だった。


 当然政府も会見で述べた。それが二ヶ月経ってこの状態だ。「安心・安全」「丁寧な説明」を繰り返し、結局実行が伴わないのはいつもの事だが、今回は見過ごせない。また、その失態を布マスク2枚で拭えると考えた発想に唖然とした人は多い。布や不織布ではなく、鉄のマスクでもシゲテおけ!と言いたいぐらいだ。