和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

目一杯非難。

2007-08-11 | Weblog
「Voice」(2007年9月号)では、高山正之氏の「メディア閻魔帳」(p208~)を忘れるわけにはいきません。読み得です。いろいろ書かれているのですが、ひとつ紹介。

朝日新聞は、今年、広東支局を鳴り物入りで開いた。この時は見開きで特集ページまでつくったそうです。広東の目と鼻の先にあるのが台山。
『ヘラルド・トリビューン』紙(7月4日付)は珠江デルタの台山ウナギ養殖場をルポして、中国の危ない食品管理の実態を報告している。
「この記事は、6月下旬に米食品医薬品局(FDA)が出した危険な中国産食品の輸入禁止措置に対応したものだ。台山は中国のウナギ養殖の中心地だが、養殖場のある珠江デルタは『重金属を含む工業排水や農業排水が醸す悪臭が漂い』『どうしても抗生物質を使わないとウナギが死滅してしまう』のだと。FDAの措置に次いで、いまEUも中国産の食品の輸入禁止に急ぎ動き出した、とルポは結ぶ。」

そして朝日新聞の性として、
「『ヘラルド・トリビューン』よりむしろ先に台山に行けたはずだが、実際は見ぬふりして北の重慶に行った(注:重慶の記事も興味深いのですがここではカット)。中国が気を悪くする話は避けるのがこの新聞・・・」

それでは、朝日新聞は、どう記事にしたのか。
ていねい、それに触れている箇所を引用したいと思います。

「中国の担当局が7月11日、ウェブで殺人食品を輸出した41社に、輸出禁止措置をとったと伝えた。このなかに『日本向けは11社』(「産経新聞」)で、ウナギ、ホタテ、蟹、キノコ、乾燥果物などに発癌物質や大腸菌やら残留化学物質が含まれていたという。かつて不二屋が『賞味期限の切れた』製品を再利用したと大騒ぎして、消費者無視、モラルハザードなど目一杯非難を浴びせたのは『朝日』だった。中国の、それこそ消費者無視どころか犯罪といってもいい体質に、この新聞はどれほどの鉄鎚を下すかと思いきや、夕刊中面に一段二三行の記事で済ませていた。」

高山氏の4ページほどの本文は、内容豊富で読み甲斐があります。
「メディア閻魔帳」は目が離せない取り上げ方の魅力。
新聞はこう読みましょうという見方を教わります。
朝日新聞の巧妙な文章の嘘を、根気よく開示してくれております。
コメント
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