和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

草田男の背中。

2008-01-19 | Weblog
レビュージャパンというネット書評の場があります。
そこの総合bbsに「背中」についてのスレッドがあるのです。
本来ならそこに書き込みたい主題なのですが、ここに書きましょ。

昭和42年刊の「定本中村草田男全句集」(集英社)によりました。

 夏雲観るすべての家を背になして

 雲を背に立つ母の辺へ泳ぎつきぬ

 月負うて帰るや月の木々迎ふ

 負うて行く銀河や左右(さう)へ翼なす

 冬富士や背中かゆくて吾子恋し

 回想裡の人亦雪の窓を背に

 重き荷負へるままに道辺の子夏花(こなつばな)

 教師は負ひ生徒は対(むか)ふ秋の風

 学と詩と背骨二本の凍(し)み易く

 
 海と砂炎天の猫斑(ふ)を背に

 海からの荷や負ひし馬冬日に走す

 行く馬の背の冬日差はこばるる

 雪負うて倉へ戻りし猫おそろし

 

 

 

 
コメント
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