和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

五分間再読。

2008-06-20 | Weblog
日垣隆著「知的ストレッチ入門」(大和書房)は、気になる本でした。一回では、感想が語れそうにありませんが、気になった箇所をとりあげてみます。
最初に出てくる基本原則の3つ。

 1、インプットは必ずアウトプットを前提にする
 2、うまくいった諸先輩の方法をどんどん採り入れる
 3、おのれを知る


ここでは、2番目に注目してとりあげてみます。
諸先輩の方法としては、梅棹忠夫著「知的生産の技術」(岩波新書)が、まずもって上げられますよね。ということで、本棚から、あらためて取り出してみました(それが、だいぶ古い新書のせいか、真ん中の折り目から本が真っ二つにわかれてしまったのでした。こりゃ始めての経験。こりゃ2冊として使おう)。

さって、「知的生産の技術」にこんな箇所があります。

「一冊の本からつくられるカードは、ふつうの本で、三枚から三十枚くらいである。」(p110)とあり、つぎに「つん読」が語られております。
「いっぺんよんでから、つんどくのである。よみおわって、鉛筆で印をつけた本は、しばらく、書斎の机の上に、文字どおりつみあげてある。さきにのべた、傍線にしたがってのノートつけは、よんだあとすぐではなく、数日後、または数週間後におこなうのである。そのあいだ、本の現物は、目のまえにつんどかれる。」

まあ、この後からが、本題になるのですが、
ここでは、この箇所が思い浮かびました。
梅棹忠夫は、鉛筆で印をつけておりました。
日垣隆はというと、付箋。
その付箋のつけかたを日垣さんは語ります。

「それぞれ10箇所以上にならないのがコツです。一般には、よくできた本なら【ここ重要!】と思える箇所は100くらいすぐいってしまうものです。でも、だからと言って100枚も付箋を貼って電車の中で本を読んでいたら、笑われます。同僚も笑います。・・何より、100枚も付箋を貼ったら、どれが重要なのかさっぱりわからなくなってしまいますし、100ヵ所も角を折ったら本が膨らんでみっともないでしょう。」
「いったん本を読み終えてから、5分程度かけて、付箋を貼ったり角を折ったり書き込みをした箇所だけ、まとめて再読します。この【まとめて再読】があるのとないのとでは、その後の読書力は30倍くらい違ってくるでしょう。黄金の5分間です。折ったり貼ったりする箇所を、それぞれ10ヵ所程度にとどめる、というのも、読書力を高めるために大きな効果を発揮します。」(p47~48)

私といえば、この頃、小さな付箋をたくさん買い込みまして、やたらめったら、気になるところに貼り付けておりました。あとでポカンと数行の言葉が、うる覚えに浮んでくる時があります。その箇所をあらためて探し出すのが億劫なので、横着なのですが、とにかくも、気になった箇所には付箋、何はなくとも付箋(笑)。付箋だらけにして、自己満足しておりました。それに読んだ後は、そのまま【つん読】して寝かせておりました。がこれは、最近効果がうすいことに、うすうす気づいておりました。一回寝かせてしまうと、読まない、もう興味が次へうつってしまっていることがおおくて、読み直さないのでした。それで日垣さんの「黄金の5分間」は、参考になります。今度から試してみたいと思ったわけです。

読んだ後は、漠然とした満足感にひたるのですが、ルーズな私はそのままになりやすい。日垣さんの五分再読は、これから試してみます。付箋貼りは、もうちょっと懲りるまで試してみます。
コメント
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