イタリアのフィレンツェ市。そのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の壁に落書き。というニュースが流れておりましたね。岐阜市の市立女子短大の学生6人が今年の2月に海外研修旅行でした不始末。大理石の壁に縦約30センチ、横約20センチにわたって、日付や自分の名前、短大名などを油性フェルトペンで落書きしたとのこと。テレビでは、数日にわたって何回も放送されていて、今日は現地の大聖堂の落書き現場を写しておりました。
ああそうだ。と今日私が思い浮かんだのは、西遊記のあの場面です。
そういえば、小杉未醒著「新訳絵本西遊記」(中公文庫)を読みたいとだいぶ前に買わせてもらって、そのままに読まずにおいてあったのを、取り出してきました。
では、その箇所。
「悟空心中に嘲笑って、如来の掌(たのぞこ)に跳り上り、一気にキント雲を放って飛び去った。正に十万八千里を飛ぶと、前面に五ッの赤柱が立って居る、その真中の柱へ、斉天大聖此処に一遊すと書いて、又十万八千里を飛び帰って如来の掌の上へ来た。大威張りで見廻すと、驚く可し(斉天大聖此処に一遊す)は、ツイ足の下の中指に書いてある。呆れおそれて逃げんとするを逃がしもあえず、如来は掌に掴んだまま、五つの指に像(かたど)った、五行山と云う岩山を忽ち下界に化成して、悟空をその下に圧し入れてしまった。・・・」(p42)
ちなみに、女子短大生は、停学とか、テレビで伝えておりました。
連想ついでに、
渡部昇一・谷沢永一対談「『貞観政要』に学ぶ 上に立つ者の心得」(到知出版社)は、谷沢さんのこういう言葉ではじまっておりました。
「今回渡部先生とお話しようというのが『貞観政要』という本なのです。この本は唐の太宗が諌議大夫や諌臣たちと交わした対話をまとめた本です。貞観というのは唐の太宗が在位していたときの年号ですね。」
井波律子著「中国の五大小説(上)」(岩波新書)
そこに西遊記の内容を紹介しておりました。
すこし引用してみましょう。
「『西遊記』は物語の構成もひじょうにわかりやすく、きちんと整理し完成されています。物語は三部構成で、第一部では花果山の石から生まれた猿、孫悟空が大暴れの末、釈迦如来によって五行山に閉じこめられるまで(第1~7回)。第二部では三蔵法師が唐の太宗の命により西天取経へと出発するまで(第8~12回)。そして第三部にいたってようやく三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄というおなじみの一行が揃い・・・・」(p176)
ここで『貞観政要』と『西遊記』とが、太宗でつながっているのに気づかされました。
ああそうだ。と今日私が思い浮かんだのは、西遊記のあの場面です。
そういえば、小杉未醒著「新訳絵本西遊記」(中公文庫)を読みたいとだいぶ前に買わせてもらって、そのままに読まずにおいてあったのを、取り出してきました。
では、その箇所。
「悟空心中に嘲笑って、如来の掌(たのぞこ)に跳り上り、一気にキント雲を放って飛び去った。正に十万八千里を飛ぶと、前面に五ッの赤柱が立って居る、その真中の柱へ、斉天大聖此処に一遊すと書いて、又十万八千里を飛び帰って如来の掌の上へ来た。大威張りで見廻すと、驚く可し(斉天大聖此処に一遊す)は、ツイ足の下の中指に書いてある。呆れおそれて逃げんとするを逃がしもあえず、如来は掌に掴んだまま、五つの指に像(かたど)った、五行山と云う岩山を忽ち下界に化成して、悟空をその下に圧し入れてしまった。・・・」(p42)
ちなみに、女子短大生は、停学とか、テレビで伝えておりました。
連想ついでに、
渡部昇一・谷沢永一対談「『貞観政要』に学ぶ 上に立つ者の心得」(到知出版社)は、谷沢さんのこういう言葉ではじまっておりました。
「今回渡部先生とお話しようというのが『貞観政要』という本なのです。この本は唐の太宗が諌議大夫や諌臣たちと交わした対話をまとめた本です。貞観というのは唐の太宗が在位していたときの年号ですね。」
井波律子著「中国の五大小説(上)」(岩波新書)
そこに西遊記の内容を紹介しておりました。
すこし引用してみましょう。
「『西遊記』は物語の構成もひじょうにわかりやすく、きちんと整理し完成されています。物語は三部構成で、第一部では花果山の石から生まれた猿、孫悟空が大暴れの末、釈迦如来によって五行山に閉じこめられるまで(第1~7回)。第二部では三蔵法師が唐の太宗の命により西天取経へと出発するまで(第8~12回)。そして第三部にいたってようやく三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄というおなじみの一行が揃い・・・・」(p176)
ここで『貞観政要』と『西遊記』とが、太宗でつながっているのに気づかされました。