和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

何かを隠そうとするよそおい。

2012-01-27 | 古典
堀田善衛著「方丈記私記」を読んで、知らされるのは、その時代背景なのでした。ということで、三木紀人著「鴨長明」(講談社学術文庫)をパラパラひらいていると、その時代を丁寧に追っており、楽しめます。
その「学術文庫」版まえがきに、こうありました。

「例えば『方丈記』を読みとき、これによって長明の生を想像するのには用心が必要である。・・・長明に深くかかわったことがたしかめられる何人かが、彼の作品の中には影もかたちもない。総じて長明自身が示す人生は、少々単純化ないし美化されすぎて実情とずれている。それやこれやを思うとき、彼は何かを書くことによって別の何かを隠そうとしているのではないか、そして、何かを隠そうとするよそおいの中で何かをあらわそうとしているのではないか、などと思われてくるのである。いわゆる隠者文学の中には、その類が少なくないと思われるが、長明はその傾向が強い方ではなかろうか。」

うん。三木紀人の学術文庫を読み始めると、
がぜん面白くなってきました。ということで、
中途で、この人の他の本も読みたくなり。

古書ワルツさんへ注文。

 三木紀人著「方丈記 発心集」(新潮日本古典集成)
 これが300円で函入り。
 送料が300円とのことなので、
 もう一冊追加。同じ古書ワルツさんにあった
 三木紀人他編「宇治拾遺物語」(桜楓社)
 これも300円で函入り。
 二冊を注文することに。
 本代300円+300円+送料300円=900円なり。

うん。先ほど、それが届きました。
まだ、学術文庫の方を読み終わってはいません。

 
コメント
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