和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

夏のソウルの本屋さん。

2019-08-25 | 本棚並べ
Hanada10月号が届きました。
イウヨンさんの7頁の文を、さっそく読む。
イウヨンさんは共著「反日種族主義」を出されて、
いま韓国でベストセラーなのだそうです。

うん。中身が詰まった7頁なのですが、
この箇所だけでも引用。

「いま夏休みの季節で、ソウルで一番大きな書店、
教保(キヨボ)文庫では売り上げランキングの
第1~3位までが旅行関連の書籍ですが、第4位が本書です。

韓国で社会学のジャンルの本がここまで売れるのは極めて珍しい。
17年前に作家のキムワンソプ氏が『親日派のための弁明』を書き、
日本でも話題になったと聞きましたが、韓国では有害図書として
立ち読みできないようラップで包まれ、書店の隅っこに目立たない
ように置かれていました。あの頃と比べても、韓国は明らかに
変わってきています。・・・」


「私は大学院生の頃から、韓国の学者や専門家が書いた
韓日関係の歴史書を読み漁ってきましたが、どれを読んでも
違和感を覚えるものばかりでした。私の専門は経済学で、
統計や数字などを客観的に分析し研究する学問です。
色眼鏡や主観で物事を判断しません。
 ・・・・
たとえば、1940年から45年の間に韓国の人口は約二倍に
増加しています。ところが書籍には『日本軍によって収奪、
略奪が相次いだ』と書かれている。それなら、なぜ人口が
二倍にもなるのか。統計上の数字と照らして明らかにおかしい。
そんななか、ソウル大学名誉教授のアンビョンジク氏の言動が、
韓国で『日本の統治時代を肯定している』などと批判を浴びる
騒動が起きました。
  ・・・・・・・
いま正しい史実を求める動きが韓国でも広がりつつある。
私はそれを肌で感じています。
まだ一般の国民が表立って声を大にして反日に異を唱えたり、
真実の歴史を語ることはなかなかできない状況です・・・

先日、3万部売れた印税で、私たちを批判する学者や政治家、
韓国挺身隊問題対策協議会などに公開討論会の開催を呼びかける
新聞広告を出しました。
『慰安婦と労務動員労働者の銅像設置に反対する会』の皆さんとは、
韓国の日本大使館前で毎週水曜日に開かれている『慰安婦デモ』に
反対するデモも計画しています。

このままでは韓国は発展できないばかりか、国が滅んでしまう。
そうした危機感が私にはあります。・・・・」(p58~59)


(拍手)

この機会なので、
すこし前の文も引用しておきます。
それは「日本の『良心的知識人』」を取り上げておりました。

「歴史問題も
歴史を誇張、歪曲する韓国人知識人らの無責任な言動だけではなく、
周知のとおり日本の『良心的知識人』の歪曲された歴史観にも
問題を大きくした原因がありました。いわゆる
徴用工問題でも慰安婦問題でも、彼らが史実ではないことを喧伝し、
韓日両国民に大きな誤解を与えてしまった。
そうした動きに対しても、
安倍政権は毅然とした対応を貫いています。
いわゆる徴用工問題で、文政権に韓日請求権協定の履行を
強く求めていますが、当然のことです。」(p57)


わずか、7頁の文ですが、読みごたえがありますので、
ぜひとも、立ち読みでもひらいてみられるとよいと思います。
はい。わたしはこれだけを読めてよかったと思っております。
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空き地の、こほろぎ。

2019-08-25 | 本棚並べ
このまえの午後7時頃。
部屋の床に、黒いもの飛んできて止まる。
こがね虫かなにか、だと思ったら、こほろぎ。

ということで、詩を引用したくなる。
そのまえに、「梅棹忠夫のことば」から、

「・・・頭のなかをいつでも白紙の状態にしておく・・
頭のなかにいっぱいものを記憶しているということは、
黒板にたとえると、いつもいっぱいなにか字がかいてある、
という状態にあたる。あたらしい字をかこうとおもっても、
まえの字が邪魔になってかけない、そういう状態になっている。
ところが、白紙状態であれば、いつでもかける。
そういうことだとおもう。そこで、いかにして
頭を白紙の状態につねにおいておくかということが、
重要な技術になってくる。」(p40・著作集第11巻p185)

ここに
「頭を白紙の状態につねにおいておく」とありました。
そういえば、大岡信の詩「こほろぎ降る中で」に、
「頭の中にきれいな空き地をしつらへて」という一行があったなあ。


ということで詩を引用。

     こほろぎ降る中で  追悼田村隆一

 田村さん 隆一さん
 あんなに熾(さか)んだつた猿滑りの花の
 鮮かなくれなゐも 薄れてしまつた
 蝉時雨に包まれてあんたが死んだ1998年も
 たちまち秋に沈んでゆく

 頭の中にきれいな空き地をしつらへて
 そこで遊ぶ名人だった隆一さん
 あんたは頭のまんなか 小さいやうで広大な
 空き地にまつすぐ 垂直に
 高い棒を立てて遊んだ芸達者


  ・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・


 こほろぎがばかに多い都会の荒地を
 寝巻の上へインバネス羽織っただけのすつてんてん
 あんたはゆつくり 哄笑しながら歩み去る

 大塚の花街に隣(とな)る料理屋育ちの
 折目正しい日本語と べらんめえの啖呵の混ざる
 あんたの口語は真似できさうで できなたつた
 沈痛な背高のつぽの色男にも 歯つかけの
 爺さんにもなれた人 大柄な詩人 さやうなら


詩の、はじまりと、おわりを引用しました。
部屋に
ゴキブリが飛んでくると、すぐ動作でしめすのですが、
こほろぎが飛んでくると、詩を思い浮かべたりします。





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