水木しげる著「白い旗」(講談社文庫)が、古本で200円。
読んだことがなかったので購入。
最初にある『白い旗』をひらく。
昭和20年2月10日硫黄島。とはじまる。
最初のページには文がある。
「 硫黄島は、その名のごとく硫黄の島であった。
井戸を掘っても、硫黄くさい海水まじりの湯が出る。
陣地構築のために穴を掘れば、
鼻がただれるほどきつい一酸化炭素と
硫黄のにおいで十分には作業ができない。 」
忘れがたいのは、この箇所でした。
「 射て 」「どうした」
「弾がありません」
「弾薬庫から早くもってこい」
「弾薬庫も空です」
「なに空!?」
「そりゃ大変だ」「無電 無電」
・・・・・
「そのあくる夜 無電が通じたのか・・・」
「輸送機です」
「しめたっ」「弾薬だ」
輸送機から「ぽたっ」と荷が落下する。
「早くあけろ」
「なんだ竹槍じゃないか」
「竹槍で戦えというのかナ」 ( ~p22 )
文庫には、「白い旗」のほかに
「ブーゲンビル上空涙あり」「田中賴三」「特攻」と、
あるのですが「白い旗」だけで私はもう先が読めない。