和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

この旅の翌年、1956年。

2019-07-13 | 本棚並べ
岩波写真文庫が数冊。古本で購入。


 京都案内 洛中 1954 監修梅棹忠夫
 アフガニスタンの旅  監修梅棹忠夫
 インドシナの旅    監修梅棹忠夫
 タイ 学術調査の旅  監修梅棹忠夫

とりあえず。本棚へ(笑)。
そういえば、もう一冊。

 ソ連・中国の旅    桑原武夫

というのも買いました。
こちらは、復刻版岩波写真文庫の特集で
「50年代を見つめる! 森まゆみセレクション」の一冊。
その「ソ連・中国の旅」のはじまりに、
「選者からのメッセージ」があり、
「社会主義が輝いてみえたころ」と題して、森まゆみさん。
このメッセージを読んでから、間違い探しのように、
見入る「ソ連・中国の旅」の写真です。
ということで、森まゆみさんの文をほぼ全文を引用。

「百歳までお元気だった元社会党代議士加藤シヅエさんに、
『二十世紀とはどんな時代だったのでしょう』と聞くと、
『社会主義国家が生れ、そして消滅した世紀です。
あんなに保たないとは思わなかったわ』と答えた。
たしかにまだ社会主義を標榜する国はある。
しかしその巨頭たるソ連、1917年のレーニンらの
二月革命で生れたソビエト社会主義共和国連邦は
東欧の国々とともに1989年に崩壊した。

本書は日本学術会議の視察団に加わり、50日間、
ソ連と中国を旅した仏文学者桑原武夫が、
小型カメラでとらえた民衆の素顔である。
写真の初心者とはいえ、ふつうの日本人は1955年に
鉄のカーテンの向う側を旅するわけにはいかなかったから、
カメラの目はみんなの代表のように、
ソ連の庶民をうつし出す。
・・・・・・
招待旅行だから、
ソ連側はいい所しか見せなかったのはたしか。
1953年にスターリンが死去、あとを継いだ
フルシチョフはこの旅の翌年、1956年2月に
共産党の秘密会議でスターリン批判を行い、
ソ連邦でいかなる人権抑圧が行われていたか、
が全世界に知らされた。・・・・

一方、中国では革命6年後、桑原は
古い文化と社会主義建設が混淆しているのを見た。
ここに登場する郭沫若は10年後、文化大革命で失脚する。
写ったもの、写ってないものを考えると、
これは比類ない歴史のシャッターといえよう。」


現在がスマホ映像の時代なら
つぎは、その映像の整理学。
この岩波写真文庫を見ながら、
知的生産の技術映像版を思う。

ということで、まあ本棚へ(笑)。

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