山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町の樹木を巡る  令和3年8月11日

2021年08月15日 | 樹木類
 高山植物や絶滅危惧の植物はだいぶ勉強したように思うが、普通に生えている草花や樹木はあまり知らない。特に樹木に至っては全く不勉強でほとんど無知と言っても良い。知識を付けなければならないと思いつつもなかなか進んでいない。今回偶然に絶滅危惧種のカラスザンショウが見つかったことがあって、その周辺にあった樹木も少し見て回って来た。


    分かるのはこのクリの木くらいだが、これも実が付いていなかったらたぶん分からない。


    カラスザンショウ。南部町では比較的多いので、以前から見ているはずだが同定が出来ていなかった。


    カラスザンショウの花


    木の枝には棘がある。


    木の幹にも棘があるのが特徴。


    この木はずっとウルシだと思っていたのだが、調べてみるとどうも違うようだ。


    葉に粗な鋸歯がありウルシ科ウルシ属のヌルデという木らしい。雌雄異株でこれは雌花と思われる。


    これも比較的多く生えていた木。


    葉の柄が赤く、トウダイグサ科アカメガシワ属のアカメガシワという木のようだ。雌雄異株でこれは結実しかけた雌花。


    渓谷の眺め


    河原や川の土手沿いに多く生えていた木。


    葉が大きくてエンドウマメのような実が成っている。ノウゼンカズラ科キササゲ属のキササゲという木らしい。中国原産の観賞用の木が野生化したもの。


    これもあちらこちらで見かけるが良く知らない木。ガマズミとの区別がいまいち出来ない。


    実がまだ熟していないが、赤く無いのでガマズミでは無さそうである。ミズキ科ミズキ属のミズキと思われる。葉脈が辺縁まで達しないところで区別できそうである。


    このやや大きな木は何?


    桑の木の葉のように見えるが大きい。


    花や実は付いていなかった。これは探しているカジノキではないかと思う。


    ひび割れ状の木の幹。花を見ないと確定は出来なそうだが、雌雄異株なのにこの木1本しか見当たらない。


    ヨコグラノキという珍しい木らしい。クロウメモドキ科ヨコグラノキ属。


    しかし、この木の貴重さを知らない。

 見渡す限り知らない樹木ばかりである。樫の木の仲間も少し勉強したが、もう記憶の中から消えてしまっている。またやり直しである。

 他の植物も見て回った。


    ツル性の植物、イタビカズラ


    花は終わっているので実を期待したが付いていなかった。


    このアリドオシの実が見たかったのだが・・・


    いくら探しても実が付いている木は見つからなかった。もう落下してしまったのだろうか?

 樹木は見るたびに自分の知識の無さを実感するばかりである。先は長い。

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南部町のシダを巡る  令和3年8月11日

2021年08月15日 | シダの仲間
 南部町の渓谷沿いには様々なシダが生育していて散策すると面白い。花仲間数名とともに何ヶ所か南部町の渓谷沿いのシダを巡り歩いてみた。


    幼弱なアオネカズラ。


    冬緑性のこのシダは夏のこの時期に若い葉を出し始める。可愛らしい幼葉。


    博多織の模様が鮮やかなハカタシダ。山梨県のハカタシダは模様が入っていないものが多い。


    ハカタシダと同じオシダ科カナワラビ属のホソバカナワラビ。葉の光沢が美しい。


    葉柄が長くしばしば群生する。山梨県の個体数はあまり多くは無い。


    ソーラスは小羽片の辺縁と中軸の真ん中あたりに付着する。


    これも同じ仲間のコバノカナワラビ。なかなか良い状態のものを観察できない。


    葉の光沢が美しく、格好良いシダ。


    これは胞子葉。栄養葉に比べて葉が硬く、緑の色が濃くて小羽片の切れ込みがやや深い。


    ソーラスは小羽片の辺縁と中軸の中間あたりに付く。


    チャボイノデ。南部町の渓谷でしか見たことが無い。全体に細長く、あまり大型にはならない。


    ソーラスは小羽片の辺縁につく。鱗片は細めでけばけばしい感じがする。


    イヌチャセンシダは渓谷の苔の生えた岩壁を好んで生育している。


    オクタマシダ。山梨県ではきわめて稀なシダ。


    葉は硬め。線形のソーラス。


    静岡県境の林道脇で見たイブキシダ


    こちらは渓谷の岩壁に生えていたイブキシダ


    このシダは水際を好んで生育している。本来は常緑性だが、山梨県では冬になると枯れるようである。


    水圧に耐えるためにいちばん下の羽片はきわめて小さい。


    ソーラスは小羽片の辺縁と中軸の真ん中あたりに付着する。


    オニヒカゲワラビと思わしきシダ


    線形ソーラスが小羽片の付け根近くに付着している。


    以前に見たオニヒカゲワラビは真っ黒なゴワゴワした鱗片が密生していたが、この個体は鱗片が少ない。

 4~5ヶ所の場所を一気に巡り歩いた。なかなか有意義なシダ散策だったが、暑くてバテた1日だった。



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