山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

高層池のスゲ探索 令和3年5月10日

2021年05月14日 | スゲの仲間
 梅雨入り前のこの季節はまだ高層池は貯水量が少なく、うまくすれば池の中まで歩いて入ることが出来るはずだ。おそらく貯水量が増えると近付き難くなる池の中のスゲが観察できるはずである。


    思った通り貯水量は少ない。貯水量が多くなると水の中に浸ってしまう左奥の草が茂っている場所に入れそうである。


    池のほとりにはレンゲツツジがほころんでいた。


    池のふちに生えていたハリスゲの仲間


    コハリスゲか?


    貯水量が少なく倒木の上に乗って少し先まで入れる。しかし一歩足を踏み外すと脛のあたりまで泥沼にはまってしまう。


    池の中に飛び出しているこのスゲは何だろう?


    ヌマアゼスゲのようだが鱗片と果胞を確認したくても近付けない。


    草むらのようになってたくさん茂っているこのスゲは何だろうか?


    先端部の雄小穂は茶色で傷み易いようである。


    雌小穂。おそらくこれはこの池にあるのではないかと目星をつけていたカサスゲではないだろうか。


    先端部の雄小穂は千切れて無くなっているものが多い。


    雄小穂がまともなもの。


    雌しべの出ている雌小穂


    結実しかけた雌小穂。鱗片は鋭頭で辺縁が茶紫色。カサスゲで間違い無さそうである。


    青々としたスゲがたくさん生えている。


    先端部が雄で下が雌の雄雌小穂。おそらくシラコスゲであろう。


    おそらくカワラスゲ。水辺の近くで比較的良く目にする。


    胞子葉をたくさん出しているゼンマイ


    もうひとつ高層池を訪問してみる。


    見たかったのは池の底に生えているこの藻。


    イトモではないかと思うのだが、未だ正体は不明。花が咲いて水面に浮かんでいるのではないかと期待したがまだのようである。

 今回の一番の目的はカサスゲを探すことだった。甘利山の椹池にもあるのかも知れないが1週間ほど前に観察に行った時には探し出せなかった。こちらの池では群生していることが分かった。昨年の夏から秋にかけて再三見ているのだが、その時は背が高い葦か何かのように見えて何だか分からなかったが、今回は確認が出来た。イトモらしき藻はまだ花が咲いておらず、また見に来てみたいと思う。

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川俣川渓谷上流部を探索 令和3年5月9日

2021年05月13日 | 渓谷
 本日は2ヶ所を見て回ってきたが、さらにもう1ヶ所、時間の許す限り探索してみたいと思う。渓谷には橋が架かっていたのだが崩落して使えなくなってしまったらしく、現在は通行止めになっている渓谷の一部を探索してみたいと思う。渓谷道はおそらく使えないので渓谷の中を歩いてみる。


    牧場の中に生えていたイネ科の植物。カヤツリグサ科で手いっぱいでイネ科はまだ見ないことにしている。


    渓谷の近くに生えていたスゲ。良く見かけるスゲであるがこれはアオスゲなのかクサスゲなのか?


    雌小穂の鱗片は尖っているが目立って長いわけでは無い。おそらくこれはメアオスゲではないかと思う。


    小穂の鱗片が黒っぽいこのスゲは何だろう?


    まだ実になっていないが、ヒメスゲではないかと思う。


    渓谷を遡上する。傾斜が緩くぬめりに気を付ければさほど難しく無い。


    渓谷の脇にたくさん生えていた青々とした葉のスゲの仲間。


    どうやらナルコスゲのようである。この渓谷では普通に見られる。


    少しヤチボウズのようになっているこれは何だろう?


    長い小穂が垂れ下がっている。まだ花は咲いておらず正体は不明。吐竜の滝の近傍で見たものと同じだろう。


    同じ場所に生えていたスゲ。小穂が垂れ下がっていないので別物と思われる。


    根茎の鞘は薄茶色だった。これはミヤマシラスゲか?もう少し熟してからでないと判別は難しそうだ。


    渓谷の流れは緩く、遡上は難しく無さそうだが、時間的にここまでで撤退する。


    シダも見て回る。ツヤの無いイノデが生えていた。


    中部の鱗片は細い。イワシロイノデのようだ。


    ここにもカラフトミヤマシダが生えていた。八ヶ岳山麓の渓谷沿いではあまり珍しく無いのかも知れない。


    岩壁を見上げたらピンク色の花が咲いていた。


    クモイコザクラ。思いがけない場所で出会うことが出来た。


    葉は大き目で切れ込みも深い。

 まだ確信を持って同定できないスゲばかりである。前途多難である。この場所もいつかまた再訪して、今度は渓谷をもっと上流まで探索できたらと思う。


    夕方になったら雲が晴れて富士山が姿を現した。

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川俣川支脈の渓流を散策 令和3年5月9日

2021年05月12日 | 渓谷
 吐竜の滝周辺を散策後、車で次の場所に移動する。この場所も4月下旬に訪問しており、何だか分からないスゲを何種類か見ている場所である。そろそろ花を咲かせているか、果胞になっているかも知れない。


    サクラソウが咲き始めていた。


    まだ蕾が多いサクラソウ


    ハルリンドウもまだ咲き始めたばかりだ。


    まだ時期が早いと思っていたので、咲いていてラッキーだった。


    1株だけホソバノアマナが咲いていた。八ヶ岳にも生育することが分かった。


    まだ実になっていなかったこの小さなスゲ。過去の画像を見てみるとサトヤマハリスゲではないかと思うのだが、結実しないと不明。


    未だ何だか分からない花。カヤツリグサ科なのか、イネ科なのか?


    カヤツリグサ科テンツキ属の仲間ではないかと思う。


    吐竜の滝周辺で見てきたものと同じだろう。


    おそらくこれはナルコスゲ。


    これは良く見かけるシロイトスゲと思われる。


    似ているがこちらは鱗片が茶色っぽい。


    下にある雌小穂は先端部の雄小穂に近い位置に付いている。別物であろうが正体は不明。実を付けてから確認の必要あり、宿題。


    いちばん見たかったのがこのヤチボウズになっているスゲ。


    花が咲いている。ヒラギシスゲを期待したのだが、これは乙女高原で見たタニガワスゲにそっくりである。


    葉の出方と小穂の出方はタニガワスゲそっくり。


    雄しべの出た雄小穂を見ても、おそらくこれはタニガワスゲであろう。

 ヒラギシスゲを期待していたのだが、どうやらこのヤチボウズはタニガワスゲのようだ。結実してから鱗片と果胞を良く見て検討しないと結論は出ないので、これもまた宿題にして再訪してみたいと思う。スゲの同定は一度や二度訪問したくらいでは結論が出なそうである。見分けられるようになるまでの道のりは先が長い。

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吐竜の滝周辺のスゲを確認に行く 令和3年5月9日

2021年05月12日 | 渓谷
 2週間ほど前に散策した吐竜の滝と川俣川東沢に生えていたカヤツリグサ科の植物はまだ果胞が出来ておらず正体不明のままになっている。そろそろ花が散って実になり始めている頃だと思う。今回は周回せずに吐竜の滝近傍を散策してみる。


    吐竜の滝。観光客が次々に訪問してきていた。カメラマンもそれなりに多い。


    一番気になっていたのがこの川沿いに生えていたスゲ。成長して大きくなっており、鱗片と果胞がしっかり見えるようになっていた。


    前回訪問時はアゼスゲではないかと思っていたがそうでは無さそうである。細長い果胞で鱗片は短い。


    どうやらこのスゲの正体はナルコスゲらしい。


    もうひとつ気になっていたのがこのイグサの仲間だと思っていたもの。実になっている。


    先端部に短い雄小穂、その下に果胞があるが数はあまり多く付いていない。おそらくサトヤマハリスゲではないかと思う。


    他の場所でも発見。それなりに数はあった。


    シロイトスゲのようだが先端部の雄小穂が少し茶色い。


    オオイトスゲとしておいたほうが良いかも知れない。


    タガネソウ。花を付けているものは少ないが、どこでもありふれている。


    湿地に咲いていたタネツケバナ


    その中に生えていたのもナルコスゲ。


    河原を散策してみる。


    茎が緑色、ミヤマハコベのようだ。


    背丈が高いが、おそらくコテングクワガタ。


    あまり見慣れないスゲ、いや、見ているが同定できないでいるかも知れない。


    メアオスゲのようである。


    雰囲気は似ているが小穂を見ると全く別物。


    同じものの大株。


    茶色いほうが雄小穂で白緑色のほうが雌小穂と思われるが、まだ花が開いていない。果胞が出来るまで答えはおあずけ。


    もうひとつ、見たことが無い小穂が真っ黒なスゲが生えていた。


    鱗片が真っ黒。まだ花が開いていない。


    雄小穂がほころび、雌小穂がほころびかけているもの。これもまだ正体が分からず、宿題。


    便臭がする臭いキノコにハエがたかっている。ネットで調べるとキイロスッポンタケのようだ。


    葉を丸めていたミヤマノキシノブがようやく葉を展開した。


    ミヤマノキシノブ。葉にツヤが無く黒い葉柄がある。


    群生が何ヶ所かで見られたのがこのシダ。


    カラフトミヤマシダ。見つかったのはこれで4ヶ所目。意外と多く生育しているのかも知れない。

 スゲは見れば見るほどに分からないものが多く、宿題が増えて行くばかりである。花が咲いているこの季節に同定するのは困難で、実を付けて果胞と鱗片を観察しないと困難である。しかし、花の咲いている時期にもどんな様子なのか見てみたい。そうすると、どうしても宿題になってしまう。まだ始めたばかりなので分からなくて当然である。繰り返して見に行ってみたいと思う。この場所も要再訪である。


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櫛形山近傍を探索 令和3年5月8日

2021年05月10日 | 山に咲く花
 櫛形山の林道が冬期閉鎖から開放されたものの、崩落があって全線は開通しておらず池の茶屋までは車ではまだ行けない。本日は花仲間を集めて櫛形山中腹付近、および近傍を探索してみることにする。


    見晴台からは富士山が見えた。


    まずは湿地帯を探索してみる。早くもクリンソウが咲き出していた。


    何かスゲの仲間が花を咲かせている。


    雌小穂の鱗片の形からはアゼスゲと思われる。


    見たかったのはこの大きな葉っぱの植物、ヒメザゼンソウ。


    葉は見かけるが花がひとつも見つからず。


    これは昨年咲いた花の種か?500円玉ほどの大きさの球形の種。

 かつては草が膝丈くらいまで茂っていた湿原だったが、食害に遭ったのかすっかり様変わりして草が無くなってしまっていた。その影響か、ヒメザゼンソウは最近花をあまり咲かせなくなってしまっている。個体数はそこそこに確認出来たが今後が心配である。

 次に尾根道を登ってみる。


    うっすら赤紫色のフモトスミレ


    ナガバノスミレサイシンは葉は多く見かけるが花は少ない。


    今ごろカタクリが咲いている。


    探していたのはこの白い花。


    葉はそこそこに見かけるが花を咲かせているものはほんの数株だけだった。


    これも今後が心配なチチブシロカネソウ

 さらにもう1ヶ所、渓谷を探索してみる。


    コチャルメルソウ


    ツルネコノメソウ。葉が互生で、この渓谷はこれしか無いと思っていた。


    ところが、別のネコノメソウ属を花仲間が発見した。


    葉は対生で辺縁があまり切れ込まない。これはマルバネコノメソウ。初めて見た。


    尾根筋に咲いていたツバメオモト


    樹木も少し勉強する。花を咲かせたウリハダカエデ。


    木の幹や枝が深緑色をしている。納得の瓜肌楓。

 探索していた花のひとつは山肌が乾燥してしまっていてほとんど姿が見えなくなってしまっていた。今後どうなってしまうのか?来年もまた見に来てみたいと思う。

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湖畔に生育するスゲを観察 河口湖 令和3年5月5日

2021年05月09日 | スゲの仲間
 三ツ峠の探索は雨を予想して早めに下山した。空には暗雲が立ち込めているが幸運にも雨には降られずに下山してきた。天候が心配ではあるが以外に持っており、日没まではまだ時間がある。以前に下見に出かけている河口湖の湖畔に立ち寄ってみる。


    前回はまだ小さかったアゼスゲと思わしきスゲがだいぶ成長していた。たくさん生えていることも分かった。


    この株は結実している。さて、これは本当にアゼスゲなのかどうか?ひょっとしてヌマアゼスゲ?


    果胞を良く見てみると、先端部に乳頭状の突起がある。ヌマアゼスゲはほとんど突起が無いはずなので、これはアゼスゲで良さそうである。


    前回は生えていなかったスゲが生えていた。これは探していたスジヌマハリイか?


    思っていたよりも小型である。まだ出たばかりでこれから大きくなりそうである。


    画像では分かり難いが、茎を触ってみると明瞭な稜があり、スジヌマハリイで間違い無さそうである。


    さらにもう1種類発見。


    たぶんこれはカヤツリスゲだろう。


    まだ花が咲き切っておらず、果胞にならないと確定は出来ないが、小穂の独特な付き方からおそらく間違いないであろう。


    思っていたよりもたくさん生えていたスゲの仲間を数種類観察することが出来た。

 探していたスゲの仲間に出会うことが出来て、薄暗くなるまで湖畔で撮影に熱中していた。生育している場所を確認出来たので、実を付けた頃に再訪して確認してみたいと思う。

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三ツ峠のクモイコザクラを散策 令和3年5月5日

2021年05月08日 | 里に咲く花
 昨年観察に行きたかったのだが、コロナウィルス対策のために入山規制があり行けなかった三ツ峠のクモイコザクラを仲間と一緒に今年は観察に出かけた。その他にも、三ツ峠で最初に見つかったと聞くヒガンマムシグサも見てみたい。朝から雲行きが怪しく、午後からは雨の予報である。さっさと登ってさっさと見て下山したい気はするのだが、足の遅さと写真を撮るために時間がかかるので、そう簡単には行かないだろう。御坂側の一番楽な登山口から入山する。


    駐車場の近くに咲いていたマムシグサの仲間。耳が巻いており、これはミミガタテンナンショウだろう。


    今ごろヒナスミレが見ごろを迎えていた。


    ヒメスミレサイシンにも出会えた。


    沢の近くに咲いていたツルシロカネソウはまだ咲き始めたばかり。


    近くにはヤマネコノメソウが咲いていた。


    ヤマネコノメソウ


    ウスバサイシン


    花の中を拝見。入り口が広くて見やすい。雌しべは真直ぐに伸びており先端部は2裂している。


    まだ開いていないナツトウダイ


    花柄の中心部に中心花序と呼ばれる付属物がまだ付いていた。花が開いた頃にはほとんど脱落してしまっている。


    背丈は低いが、鱗片は茶色でたぶんヒカゲスゲ。


    まだ葉が展開していないマムシグサの仲間。耳の部分があまり大きく無く、おそらくヒガンマムシグサと思われる。


    三ツ峠山荘に到着。空模様は悪いが幸運なことに富士山が見えていた。

 約2時間かかって三ツ峠山荘に到着した。山荘に立ち寄らせていただき、中村さんからコーヒーとケーキをご馳走になりしばし休憩させていただく。いろいろな花の情報交換も出来た。

 屏風岩の先まで下りて本日一番の目的であるクモイコザクラを見に行ってみる。


    岩の隙間に咲いたクモイコザクラ


    ちょうど見頃の花に出会えた。


    花の中に1本の棒の先端のようなものが見える。これは雌花。


    こちらは花の中に何か固まっているように見える。これは5本の雄しべが集合したもので、雄花。


    確認したかったのは葉の大きさと形状である。全体的に丸っこくて葉の切れ込みは浅いが、大きさは花と同じくらい大きい。毛はあまり多く無い。


    さて、これはクモイコザクラとするべきなのか、それともコイワザクラとすべきなのか?

 葉の形から見ると切れ込みが少なくてコイワザクラに近いが大きさと毛の少なさはクモイコザクラに近い。私個人的にはコイワザクラとするべきではないかと思っている。山梨県レッドデータブックの取り扱い上では山梨県に咲くのは全てクモイコザクラとして取り扱っている。まだ確認できていないが、丹沢山系の大室山にもこの花があるらしく、丹沢はコイワザクラとしているのでそちらに咲くのはコイワザクラとするべきかもしれない。来年確認に行ってみたいと思う。コイワザクラとクモイコザクラは似通っていてどこからがコイワザクラでどこからがクモイコザクラかの明瞭な線引きは出来ていない。遺伝子レベルで見ても区別は難しいと聞いている。同じもので単なる地域的な変異を見ている可能性もある。私の意見としては形状で分類するのではなく、図鑑に書かれている通り、八ケ岳、南アルプス、奥秩父に咲くものをクモイコザクラとしてその他の山域はコイワザクラとするのが単純明快なのではないかと思う。

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武田の杜遊歩道周辺をプチ散策 令和3年5月4日

2021年05月07日 | 里に咲く花
 乙女高原の散策を終えて甲府に戻ったが、日没まではまだ時間があったので武田の杜遊歩道周辺をちょっとだけ散策してみた。


    ジャケツイバラが咲いていた。数年前に発見したが、小さくなったような気がする。


    満開のジャケツイバラ


    ウラシマソウは健在だったが、個体数は少し減っている。


    長い釣竿を出しているウラシマソウ


    藪をかき分けて数年ぶりに秘密の場所のエビネを訪問してみる。


    周辺の木が生い茂って日当たりが悪くなっており、小さくなっていた。


    場所を移動してコンロンソウを探しに行ってみる。


    1週間ほど前には探し当てられなかったが、今回は花仲間が案内してくれて見ることが出来た。


    コンロンソウの花

 ダイセンミツバツツジも見たかったのだが、今年は花期が早く花はもうすべて散ってしまった後だった。残念。


    たぶんカワラスゲだと思う。


    椹池の周辺でも見かけている。珍しいものでは無いだろう。

 他の場所のエビネも見て回りたかったがそこまでの時間は無かった。たぶんそろそろ満開を過ぎている頃だろう。日当たりが悪くて開花が遅い場所もあるので、機会があったら見に行ってみたいと思う。

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湿原のスゲたちはまだ早かった 乙女高原を散策 令和3年5月4日

2021年05月05日 | 山に咲く花
 10日ほど前に訪れた乙女高原の湿原にあるタニガワスゲは穂を出し始めたばかりだった。そろそろ穂を伸ばして花を咲かせている頃ではないだろうか。スミレも咲き出している頃だろう。仲間を集めて散策に出かける。


    期待していたこのヤチボウズ


    この正体はタニガワスゲというスゲの仲間だったが、まだあまり成長していなかった。


    先端部が雄小穂、下が雌小穂


    解説の看板が立てられている。このスゲは山梨市の天然記念物。


    周辺を散策してみて、他の場所にもたくさんあることが分かった。


    もう1種類、期待していた別の場所の湿原にあるスゲはまだ穂も出ていなかった。残念。


    林の中を散策してみる。黒い鱗片の小さなスゲ。


    これは何?ヒメスゲか?


    さらに小さな小穂のスゲ。


    これはヒカゲハリスゲという種類か?


    アオスゲの仲間ではないかと思うが??


    初めて登った山頂。立派な標柱が立っていた。


    オオヤマザクラ。花がやや大きくて少しピンク色がかっていて美しい。葉の辺縁は鋸歯状。


    マメザクラ。ほぼ白で花は小さく下向きに付く。葉の辺縁は鋸歯状。


    おそらくミネザクラ。花は白で葉の辺縁は重鋸歯状。


    サクラスミレは日当たりの良い場所で咲き始めたばかりだった。5輪咲いたゴージャスな株。


    アケボノスミレは数が少なかった。


    ミヤマスミレは満開だが、数が少なく例年の半分ほどしか咲いていない。交雑のスミレもあるのだろうが見つからず、あっさり諦める。


    場所を移動してフジシダの群落を訪問してみる。


    フジシダジャングル。現在発見されている中では山梨県最大の群生地。


    スラリと伸びた姿が美しいフジシダ。

 山梨県では数少ない高層の湿地帯がある乙女高原は他では見られない様々な植物が生育している。特にスゲは珍しいものが生育しているらしいのだが、まだ時期が早かったうえに見分けられるのかどうか、実力的にもまだ早かったかも知れない。また訪問してみよう。



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シラン発見 南部町 令和3年5月2日

2021年05月05日 | 里に咲く花
 庭や垣根に植えてあるシランは良く目にするのでさほど珍しくも無いのかも知れないが、自生のシランはあまり目にすることが無く、山梨県南部町に自生しているものは山梨県の自然記念物に指定されている。しかし詳細な場所の記載は無くネット上にもほとんど出て来ないため、どこにあるのかは全く分からなかった。植栽のシランは満開になっておりきっと自生のシランも見ごろになっている頃だろう。河川沿いにあることが分かっており何度か下見をしておいて、今回目ぼしき河川沿いを散策してみた。


    岩が露出している河川沿いを探索


    脇から流れ込む小川沿いに生えていたのはオランダガラシ(クレソン)だろう。


    ニワゼキショウという北アメリカ原産の帰化植物。


    先日湯村山で見たヒゴクサと思わしきスゲにそっくり。


    しかし、良く見てみると少し違うように見える。鱗片先端部の芒が長い。これはヤワラスゲではないかと思う。


    岩の間から見たことが無いスゲが生えている。


    雄小穂と雌小穂が分かれているが先端に雄小穂が付いている小穂もある。おそらくヤマアゼスゲと思われる。


    またまた変なのが生えていた。テンツキの仲間と思われる。


    テンツキは全体に毛が生えているようだがこれは無毛。ナガボテンツキというのが近そうだがこれは海水が混入するあたりに生えるらしい。正体不明。


    初めて見る植物。スギナに似ているが別物。


    これはイヌドクサだろう。シダの仲間。


    岩壁に咲いたズミ


    そして驚きのシランに遭遇。花が目立つので一目瞭然。


    川沿いに咲いていたシラン


    ちょうど満開。良い時期に訪問出来た。


    思っていた以上にたくさん咲いていた。パラダイス!

 探すには苦労するのではないかと思っていたのだが、ある程度下見をしておいたことと、航空写真で探索場所を検討しておいたことが良かったようである。意外とあっさりとシランに出会うことが出来た。何年か前から見たいと思っていた自生のシラン発見、これにてミッションクリア。

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南部町の渓谷から峠付近を探索 令和3年5月2日

2021年05月04日 | 山に咲く花
 南部町にある峠の周辺に変わったスゲが生育しているらしい。生育場所は限局的で見つからない可能性が高いのだが、その前にそれを見ても見分けるだけの技量があるかどうかのほうが問題かも知れない。今年は見つからないのは止むを得ないと思っているのだが、下見だけでもしておいてどのようなものが生えているのか見ておくのは必要である。早めに甲府を出発したつもりだったが途中で強烈な睡魔に襲われて道路脇の空きスペースで仮眠をとったため、現地に到着したのは10時になってしまった。


    見たかった花のひとつがこのコミヤマスミレ。


    葉に白い斑が入っている。


    もうひとつ見ておきたたっかのはランヨウアオイ


    カンアオイに比べると入り口が広くて中は見やすい。


    雌しべ先端部は2つに割れている。雌しべは曲がらずに真直ぐに伸びるようである。


    林道脇に生えていたヒメカンスゲと思わしきスゲだが・・・


    雄小穂


    雌小穂。鱗片が果胞に比べて少し短く、芒と呼ばれる先端部の突起が短い。さて、これはヒメカンスゲなのか?


    林道脇に生えていたイノデの仲間。


    鱗片を見てみると先細りで辺縁に小さな突起がたくさん出ている。これはイノデモドキだろう。


    先日見たチャボイノデに似ているが、このイノデモドキのソーラスはやや中央寄りに付く。

 峠に登る登山口駐車場に移動する。車は4台ほど停まっていた。駐車場周辺を見回してみるとスルガテンナンショウが生えていた。


    スルガテンナンショウ。仏炎苞の中に見える付属体が鈎型をしている。


    登山道脇で見たイノデの仲間。


    鱗片は幅が広く、辺縁に突起は無い。これは普通のイノデだろう。


    こちらには葉に斑の入っていないコミヤマスミレが咲いていた。


    ランヨウアオイの葉はたくさん見かける。


    おそらくヤマジオウの葉。花の咲く時期に是非再訪してみたい。


    付属体が棒状のテンナンショウ属。いわゆるマムシグサ(おそらく斑入りのホソバテンナンショウ)。


    峠のお地蔵さん


    峠の周辺に生えていたスゲも林道で見たものと同じものだった。


    ワンサカと生えている。これが珍しいスゲとは到底思えない。


    鱗片の茶色が濃いが林道で見たものと同じであろう。おそらくこのスゲはミヤマカンスゲと思われる。


    こちらがカンスゲ。雌鱗片の形が全く違う。

 探していたのはハシナガカンスゲという珍しいスゲであるが、峠周辺で見たものはミヤマカンスゲと思わしきスゲばかりで、周辺も散策してみたがこれしか見つからなかった。これが本当にミヤマカンスゲなのかどうかも疑わしいが、ハシナガカンスゲでは無いことは間違いないと思う。もう少し別の場所のスゲを見てスキルを上げてからでないと、珍しいスゲを見るには時期尚早であろうと考えている。

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キンランは咲いてくれたのか? 湯村山を確認に行く 令和3年5月1日

2021年05月04日 | 山に咲く花
 何人かの知り合いから湯村山のキンランの様子を聞くことが出来た。先週は蕾だったようだがもう咲いているようである。保護柵の中のキンランはどうなっているのだろうか?2本出たキンランは咲いたのか?天候が悪く時折雨が降っていたが、一瞬青空が広がったので見に行ってみる。


    カザグルマはかなり少ない。


    少し痛んでいるカザグルマ


    場所を移動して咲くようだが、それでも花数は少ない。


    まだ薄緑色の残る新鮮な花。


    良く見かけるこのスゲは?


    ヒゴクサか?


    保護柵の場所に到着。手前のキンランはもう散った後で、葉も痛んでいる。


    奥の2本出たキンランは満開を少し過ぎていた。


    無事咲いてくれて一安心。


    もう1ヶ所の保護柵はしっかりと立っていた。しかし・・・


    保護柵の中に咲いたのはひ弱そうなキンラン一株だけだった。


    周辺の草を除去してやる。


    運良くギンランにも遭遇出来た。


    かつては普通に見られたギンランも今では出会えればラッキーである。

 保護柵1ヶ所目のキンランは例年と同じく2株だった。昨年は片方が虫に食われて咲かなかったが今年は無事に咲いてくれた。もう1ヶ所は過去に最大で3株咲いたことがあったが今年は1株しか咲かなくなってしまった。草は出来るだけ除去しているが日当たりが悪いのが影響しているかも知れない。柵で囲って3年か4年になると思うのだが、全く増殖する気配が無いキンラン、これで良いのかどうか?保護柵設置の意味があるのかどうか?いつも疑問に思いつつ、保護に当たっている。

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春まだ早い椹池を探索 令和3年5月1日

2021年05月03日 | 山に咲く花
 林道甘利山線の冬季閉鎖が解除されたが、椹池まで行けるものの甘利山まではまだ行けない。何度も水生植物を見に行っている椹池だがこの季節に訪問したことは一度も無い。何か生えているのだろうか?


    春まだ早い椹池。水量が少ない。


    水草はまだ少し葉を出している程度。


    しかし、近付いて良く見てみるとスゲの仲間が穂を出していた。


    さて、このスゲは?


    上が雄小穂、下が雌小穂。昨年成長したものを見ていて、アゼスゲではないかと思っていたのだが・・・。


    確認したかったのが雌小穂の鱗片。先端部が尖っていない。これはヌマアゼスゲであろう。


    小島を覗き込んでみると・・・


    ここもヌマアゼスゲがたくさん生えていた。


    カンガレイも葉が出始めたばかり。


    まだ花穂は確認出来ない。


    こちらはオオハリイ(ヌマハリイ)と思われるが、花は付いていない。


    遠い位置に何か別のものが出ている。


    1,140㎜超望遠。ホタルイのようだ。


    タチツボスミレ群落


    ニョイスミレ


    マムシグサ(たぶんホソバテンナンショウ)とタチツボスミレ


    ナガバノスミレサイシン


    コミヤマカタバミ


    何だか分からないカヤツリグサの仲間。


    ニリンソウの群落

 春まだ早い椹池はまだ水草が出始めたばかりだった。水草がたくさん茂った頃にはほとんど姿が見えなくなってしまうヌマアゼスゲがこの季節にはたくさん茂っていることを知った。水草の仲間たちも激しい生存競争と領地争いを繰り広げているのだろう。

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南部町の渓谷を散策 シダとスゲの仲間 令和3年4月30日

2021年05月03日 | 渓谷
 昨年秋にも一度訪問している南部町にある少し危険な渓谷に気になる植物がいくつか生育している。最近始めたカヤツリグサ科の植物も何か生育しているかも知れない。渓谷道が崩落していて下降出来ないかも知れないので、念のためザイルを持って入渓する。


    カシの仲間か?


    こっちはカエデの仲間?樹木図鑑を何冊か購入したがまだ使いこなせていない。そのうち正体が分かるだろう。


    確認したかった植物のひとつがこのエビネの仲間。


    普通のエビネならばもうそろそろ花が咲いている頃だろうが、花芽が見えない。


    良く見てみると小さな花芽が出ている。咲くのはまだ1ヶ月以上先になりそうだ。


    博多織模様がはっきりとしているハカタシダ


    このシダも気になっていた。


    鱗片は細く、普通のイノデでは無い。


    まだ若いソーラスが葉の辺縁に付いている。これはチャボイノデだろう。


    ザイルを使わずになんとか渓谷に下り立った。


    渓谷の岩にはヒメレンゲがたくさん咲いていた。


    ヒメレンゲ


    ベニバナウツギ


    カタヒバ


    サジラン


    そしてこれが見たかったオクタマシダ。


    裏側から見るオクタマシダ


    高い位置に生育しているものばかり。


    オクタマシダのソーラスと滝


    スゲは分からないものばかり。ヒメカンスゲと思うが・・・。


    先端が雄小穂、下が雌小穂。これは鱗片が赤紫色タイプのヒメカンスゲと思われる。


    これもヒメカンスゲのようだがやや大型。


    雌小穂の鱗片が少し違う。おそらくミヤマカンスゲではないかと思われる。


    初めて見るスゲ


    いちばん上が雄小穂、下に雌小穂があるやや長い小穂のスゲ。全体的に白っぽく、シラスゲではないかと思われる。


    これも初めて見るスゲ。


    おそらくナルコスゲ。


    これはスゲでは無さそうだ。


    セキショウというショウブの仲間。

 スゲをはじめとするカヤツリグサ科の植物は見れば見るほどに分からないものばかりだ。まだ実が熟していないことが見分けるのを難しくしていることがあるのだが、図鑑の1冊を紛失してしまったことも大きい。ネット上で調べても出て来ないものが多い。そして確認したかったエビネの仲間であるが、甲府市近傍で見ているエビネよりも葉が細くてやや小型の印象を持っている。この時期に花芽が出ていないところを見ると、夏に咲くまだ見たことが無いエビネの仲間ではないかと期待してしまう。1ヶ月ほど立ったころに再訪してみたいと思う。



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見頃を迎えたセンダイタイゲキ 令和3年4月28日

2021年05月01日 | 里に咲く花
 4月中旬に訪問した時はまだ咲き始めだったセンダイタイゲキがそろそろ見ごろを迎えている頃だろう。見に行ってみる。


    背丈が伸びて見ごろを迎えていたセンダイタイゲキ


    密生している。


    緑色っぽい花


    こちらは赤い花。混在している。


    今年もたくさん咲いてくれた。日当たりが良くなって生育範囲が広がっているように見える。


    ヤブレガサの群落


    ニリンソウが満開


    イチリンソウ。ニリンソウに比べると大きくてゴージャス。


    イチリンソウとニリンソウ


    仏炎苞が緑色がかった黒っぽいマムシグサの仲間。ミドリヤマザトマムシグサと呼ぶべきだろうか。


    濃紫色の付属体、先端が少し膨れている。

 帰り際に貯水池が目に付いたので立ち寄ってみる。


    マツバウンランが満開。


    池のほとりに咲いたスズメノエンドウ


    カラスノエンドウもあるが、この場所はスズメが主体。


    カスマグサが混ざっていた。


    クサフジも混ざって咲いていた。

 まだ見たことが無いカワヂシャという植物を探しているのだが、いちばん怪しいと思っていた池の近くの湿地は湿地では無くなり、梅の木が生えた畑に変わっていた。池の周辺か、田畑の用水路周辺が怪しいと思っているのだが未だ手がかりが無い。

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