安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

NHKEテレのクラシックTV(9月9日放映)『ジャズに”美と自由を”ビル・エヴァンス』を観て、彼のアルバムを聴きました。

2021-09-15 19:30:00 | ピアノ

9月9日にNHKのEテレで放映された『ジャズに”美と自由を”ビル・エヴァンス』を、興味深く観ました。清塚信也さんと鈴木絵里さんに、ゲストの江崎文武さんの三人が、エヴァンスについて語り、曲を演奏しました。

エヴァンスの和音について、清塚、江崎さんが語っていて、そのあたりがハイライトでした。江崎さんは「Bill's Hit Tune」、清塚さんはジュレミー・スタイグとの「枯葉」がお好きだそうです。後で聴きました。

清塚信也(ピアニスト)さんと鈴木愛理(歌手、モデル)さんの司会進行です。

グラミー賞のことが出てきました。グラミー賞については、僕はあまり関心がないのですが、音楽関係者にとっては、18回ノミネート、7回受賞というのはたいへんなことなのでしょう。

冒頭で、清塚さんがエヴァンス流の「枯葉」を弾きましたが、それを聴いた鈴木愛理さんは、「お洒落」と言っていました。エヴァンスはジャズに美しさを持ち込んだと、説明されています。

ゲストは、江崎文武さん。彼にとっては、エヴァンスは『神様』だそうです。

清塚さんは、エヴァンスは、「ベートーベンに匹敵するくらい音楽を変えた人」と話していました。

エヴァンスは選抜されてこれらを弾いたようですが、力強い曲ばかりです。協奏曲は、オーケストラ伴奏だったとのことです。

和音の話があり、ドビュッシー、ラヴェルよりもさらに和音を複雑に使っているという話がありました。江崎さんは、エヴァンスの和音を徹底的に研究したようです。

江崎さんは、好きな曲として後期の『Bill's Hit Tune』を挙げていました。

清塚さんは、エヴァンスが伴奏しているジュレミー・スタイグとの『枯葉』がお好きだそうです。

ジャズのビ・バップの話になり、チャーリー・パーカーの演奏が流れました。

マイルス・デイヴィスのアルバム「KIND OF BLUE」の録音風景。ビ・バップからモードへと革命だと江崎さんが話していました。

これはテレビらしい画面でとても感心。ビ・バップの「Confirmation」とモード・ジャズの「So What」の譜面を並べてみると、違いがわかります。マイルス×エヴァンスの自由なジャズ「モード・ジャズ」と表示。

モードだと、自由なので、いろいろなやり方があるとのお話。これに対応できるピアニストは、当時はエヴァンスだけだったのでしょう。

【クラシックTVのホームページ】

クラシックTV - NHK

この番組は、今年2021年4月からレギュラーで放映されています。録画しておいて、気になったものを観ています。

【ビル・エヴァンスの演奏する「Bill's Hit Tune」と「枯葉」などを聴きました。】

まずは、マイルス・デイビスの「Kind of Blue」から「So What」を。本日はSACDで聴いています。

「Bill's Hit Tune」の初出の管楽器入りの演奏を聴きました。ハーモニーも色彩感があって美しい。アルバム「We Will Meet Again」に収録されています。

清塚さんが大好きだという、ジュレミー・スタイグとの「枯葉」をレコードで聴きました。

「Bill's Hit Tune」をピアノトリオで聴いています。アルバム「コンセクレイション」に収録されています。レコードで聴きましたが、CDも出ています。


焼山登山口が通行止めで、台上散歩になった美ヶ原登山(2)【北アルプス遠望、王ヶ頭ホテルでティータイム、山本小屋のきのこ汁】

2021-09-14 19:30:00 | 登山・ハイキング

9月12日(日)の台上散歩になった美ヶ原登山の2回目です。北アルプスなどの遠望、王ヶ頭ホテルでのティータイム、山本小屋のきのこ汁などについて記します。後半は、美味しいグルメ散歩になりました。

塩くれ場から王ヶ頭ホテルに向かって進んでいます。

進行左手に、穂高連峰から槍ヶ岳

穂高連峰。

松本市街地と上の方には、真ん中やや左に乗鞍岳。

進行右手に浅間山。

信越県境の山々。

手前の樹木が鮮やかだったの撮影。アップしています。

青空ではなかったのですが、意外と遠くまで見えました。山が幾重にも重なって見えています。

【王ヶ頭ホテル】

ホームページ:王ヶ頭ホテル | 雲上のリゾートで過ごす極上の休日 (ougatou.jp)

王ヶ頭ホテルに到着。ティールームへ向かいます。

空いていました。コロナ禍で行政機関からの要請で食事は営業していませんが、飲み物は購入できます。

ケーキセットを注文。

林檎の入ったチーズケーキ。林檎とチーズケーキのハーモニーで、かなり美味しかったです。

本日は紅茶にしました。あとで、珈琲用のミルクも入れてみましたが、この紅茶も美味しい。

サプライズで、サービスで小さなソフトクリームを持ってきてくれました。幸せ~。

王ヶ頭。美ヶ原の山頂です。

王ヶ頭周辺にも花はたくさん咲いています。ノコンギク。

アキノキリンソウ。

駐車場に向かっています。美しの塔を別の角度から。

槍ヶ岳を中心に。

ぐっと右に、鹿島槍ヶ岳や五龍岳。

山本小屋の前です。ポニーが飼われています。

ポニー用のにんじん。

山本小屋の売店。

きのこ汁。

きのこ自体は昨年のものだと思いますが、たくさん入っていて感激。美味しくいただきました。

八ヶ岳遠望。八ヶ岳にも行きたいと思いながら、駐車場に向かいました。


焼山登山口が通行止めで、台上散歩になった美ヶ原登山(1)【焼山登山口、牛伏山、塩くれ場】

2021-09-13 19:30:00 | 登山・ハイキング

9月12日(日)、上田市武石の焼山(やけやま)登山口から美ヶ原へ上ろうと、安曇野市から三才山峠を越えて武石観光センターへ。そこから1km先の登山口まで行くと、まさかの通行止め。無理はせず車で台上へ。

気を取り直して、美ヶ原の台上を散歩してきました。それでも、初めて塩くれ場で牛に塩をくれているのを観ることができ、王が頭ホテルのケーキセットも美味しく、3~4時間過ごして、リフレッシュできました。

(焼山登山口へ)

武石観光センターに到着。公営施設なので、コロナ禍で当日は休業でした。

道路は、3km先で通行止めです。美ヶ原の自然保護センターには、上田側からは行けません。1km先の登山口はどうかと、進みます。

焼山登山口です。

登山道も通行止でした。今日、上田市武石振興センターへ電話したら、やはり先の大雨で崩壊場所があり、復旧見込みは不明だそうです。来年、今度は電話で確かめてから出かけたいと思います。

引き返して、武石観光センターの手前で右折(上田方面からくると左折)して、車で美ヶ原台上へ向かいます。

(美ヶ原)

道の駅の駐車場です。見えている建物は、美術館のものです。レストランなどが入っています。

すぐにハイキングへ。とりあえず、牛伏山を経由して王ヶ頭へ行きます。

木道。

美術館の横を通っています。この彫刻(オブジェ)群は、なかなか楽しい。

台上に出てきました。

花も咲いていて目を楽しませてくれます。お馴染みのものばかりですが、ヤマハハコ。

ハクサンフウロ。

ウメバチソウ

牛伏山山頂。

牛伏山から蓼科山方面を撮影。トレッキングの方二人を入れてみました。

山本小屋が見えます。

マツムシソウ

牧場の中を抜けていきます。

山本小屋ふる里館の横を通ります。

美しの塔。 美ヶ原は濃霧になることが多く、遭難が多発したので、その対策の一つとして整備された霧鐘を備えた避難塔が「美しの塔」だそうです。 1954年(昭和29年)完成。

牧場

塩くれ場に美ヶ原牧場の車が停まっていて、塩をくれていました。この光景は見たことがなかったので、タイミングよくて、嬉しい遭遇でした。

岩の上に塩を置いています。係の方が、牛の集団の中にどんどん入って行ったのでびっくりしました。牛は大人しくしています。

少し進むとベンチがあって、お弁当を広げている人も。のんびりした感じが高原らしい。

【美ヶ原高原ホームページ】

美ヶ原高原 (utsukushigaharakogen.jp)

(2)へ続きます。(2)では北アルプス遠望、王ヶ頭ホテルのお茶、山本小屋のきのこ汁などについて記す予定です。引き続きご覧いただければ幸いです。


ベルント・ローゼングレン「I'M FLYING」と喫茶店「パウゼ安曇野」の話題

2021-09-12 19:30:00 | テナー・サックス

先日、久しぶりに安曇野のジャズが流れる喫茶店「パウゼ」に寄りました。パウゼは、珈琲も美味しく、マスターと会話が弾みます。安曇野インターに近い立地ですが、あたりは静かで寛いで音楽に耳を傾けるのに適した場所です。寛いでじっくり聴いたアルバム。

BERNT ROSENGREN (ベルント・ローゼングレン)
I'M FLYING (PB7 2009年録音)

   

スウェーデンのテナー・サックス奏者ベルント・ローゼングレン(1937年生)は、ソニー・ロリンズの影響を受けたミュージシャンですが、2009年録音の本作は、デクスター・ゴードンの影も見受けられて、王道ハードバップのアルバムになっています。

メンバーは、ベルント・ローゼングレン(ts)、Stefan Gustafson(p)、Hans Backenroth(b)、Bengt Stark(ds)。録音時、ローゼングレンは72歳ですが、全く年齢を感じさせません。さらに、これ以降も作品を発表していきます。

曲目は次のとおり。

1  I'm Flying (Bernt Rosengren)
2  Delilah (Victor Young)
3  Celius Mood (Bernt Rosengren)
4  Blues Waltz (Bernt Rosengren)
5  The Count (Bernt Rosengren)
6  Ever Blue (Bernt Rosengren)
7  Where or When (Richard Rodgers)
8  The Best Things For You (Irving Berlin)
9  Star Eyes (Gene DePaul)
10  Autumn (Bernt Rosengren)
11 Two Sleepy People (Hoagy Carmichael)
12  Hip Walk (Bernt Rosengren)
ベルント・ローゼングレンの自作が7曲に、スタンダード曲が5曲です。ローゼングレンの曲も親しみやすいものです。器楽ではあまり聴かれないホーギー・カーマイケルの「Two Sleepy People」を取り上げています。

ベルント・ローゼングレン(ts)中心に均整がとれたカルテットの演奏が楽しめます。リズム陣も良く、特にBengt Stark(ds)が繊細で細かやかな演奏をしていて感心しました。エキゾチックな雰囲気を漂わせ、クリフォード・ブラウン・グループのプレイを想起させた「Delilah」、改めて曲の良さに気づかせてくれた「Where or When」、ローゼングレン自作の「I'm Flying」や「Autumn」は直球ハードバップというプレイで楽しめ、ロマンティックなバラード「Two Sleepy People」もやってくれるなど嬉しい一枚。

CDのジャケットの内側には演奏している写真があります。

【パウゼ安曇野】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高353−9
電話: 0263-31-6996
ホームページ:パウゼ安曇野(長野県安曇野市豊科南穂高/喫茶店) - Yahoo!ロコ (地図が掲載されています。)

   

看板。今年は高音と多い雨で、樹木の成長が早いように思います。

外観。庭の花を見ると、そろそろ秋の気配です。

店内。僕の座る席は決めていて、いつも同じポジションです。

   

スピーカーは、JBL4344M。

入店時には、インターネットラジオでしょうか、ハードバップ系のジャズが流れていました。

カウンター席も撮ってみました。

   

メニュー。自家焙煎で、珈琲豆は、キャラバン珈琲(アイシティ21内に店舗があります。)から仕入れているとのことです。いろいろあるので、順次飲んでいますが、僕の定番は、『カサブランカ』です。

珈琲。最初に「キリマンジャロ」をいただき、二杯目は「カサブランカ」をいただきました。


高橋多佳子ショパン・ザ・シリーズ VOL.2 (9月11日 上田市サントミューゼ)

2021-09-11 19:30:00 | クラシック演奏会

高橋多佳子(ピアノ)さんのオール・ショパン・プログラムによる演奏会「ショパン・ザ・シリーズ」(全3回)の2回目が開催されたので上田市のサントミューゼに聴きに行きました。 

   

チラシの表

(出 演)

ピアノ:高橋多佳子

高橋さんは、第12回ショパン国際ピアノ・コンクール第5位。桐朋学園大学卒業、国立ワルシャワ・ショパン音楽院研究科を最優秀で修了。国立ワルシャワフィルをはじめ、国内の主要オーケストラと共演を重ねる。既にCDを20タイトル以上リリース。ソロ活動のほかピアノ・デュオ「デュオ・グレイス」、「椿三重奏団」としても活動しています。

(曲 目)

全てショパンの作品です。

ワルツ 第1番 「華麗なる大円舞曲」 変ホ長調 作品18
ノクターン 第5番 嬰へ長調 作品15-2
スケルツォ 第2番 変ロ短調 作品31
24の前奏曲 作品28より 第17番 変イ長調
バラード第4番 へ短調 作品52

(感 想)

2回目は、「Mon Francais」(モン フランセ)私のフランス」と題されて、ショパンがパリに出て以降作曲した作品の演奏とお話がありました。今回の曲目は、第1回の時よりも充実しているのがよくわかる、高橋さんの演奏でした。11月開催の3回目も聴きに行きます。

「ワルツ 第1番 『華麗なる大円舞曲』」は、ショパン33歳の時の作品だそうですが、楽譜が売れたヒット作品です。ウィーン様式の作品だと高橋さんの解説があって、驚きました。ショパンはウィーンでは成功できず嫌っているはずだという記憶があったので意外でした。

特によかったと思ったのは、「スケルツォ 第2番」です。激しい曲ですが、右手の旋律がきれいに乗って、爽快感もありました。「バラード 第4番」について、ショパン最高峰の曲で、難しいと言ってから弾きましたが、表情豊かで、聴き応えがある演奏でした。

【高橋多佳子さんの twitter】

高橋多佳子さん (@takako1990) / Twitter

【コンサートのあと、演奏された曲を自宅で聴きました。】

   

今回も、アルトゥール・ルービンシュタイン「ルービンシュタイン・プレイズ・ショパン」(CD10枚組)で、高橋さんの演奏曲目を聴きました。