対訳 ペレアスとメリザンド
「これまで岩波文庫には、欧文テキストと訳文を左右対応させたいわゆる対訳というものはなく,本書が最初という。・・・オペラ『ペレアスとメリザンド』初演の間際に,作曲家と戯曲家は不和となり,不和は裁判沙汰にまでおよんだ。メーテルランクがメリザンド役に妻の女優ジョルジェット・ルブランの起用を強く望んだのに,実現しなかったことが不和の原因だという。つまらぬ話である。」(p218,222)
ドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」の予習のため、台本を入手しようとしてアマゾンで探したところ、岩波文庫の古い対訳本しか見つからない。
結局購入したが、定価500円なのに3000円近くした。
この本は、岩波文庫における「対訳」のさきがけということで、記念碑的な本でもあるのだ。
さて、ストーリーは何とも悲しくて美しいが、サスペンス風の展開で退屈させない。
フランス語も平易で、初心者でも十分読めるレベルである。
ドビュッシーは、このオペラをつくるために10年近いの歳月費やしたが、初演間際に、メリザンド役の女優のキャスティングを巡って原作者であるメーテルランクとの間でトラブルが発生し、裁判沙汰となった。
原作者には、当然メリザンドのイメージがあるだろうから、それを壊してしまうような配役であれば、それに反対する気持ちは理解できないではない。
だが、メーテルランクの場合、どうやらゴリ押しに過ぎないのではないかと思われ、余り共感出来ないのである。
「これまで岩波文庫には、欧文テキストと訳文を左右対応させたいわゆる対訳というものはなく,本書が最初という。・・・オペラ『ペレアスとメリザンド』初演の間際に,作曲家と戯曲家は不和となり,不和は裁判沙汰にまでおよんだ。メーテルランクがメリザンド役に妻の女優ジョルジェット・ルブランの起用を強く望んだのに,実現しなかったことが不和の原因だという。つまらぬ話である。」(p218,222)
ドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」の予習のため、台本を入手しようとしてアマゾンで探したところ、岩波文庫の古い対訳本しか見つからない。
結局購入したが、定価500円なのに3000円近くした。
この本は、岩波文庫における「対訳」のさきがけということで、記念碑的な本でもあるのだ。
さて、ストーリーは何とも悲しくて美しいが、サスペンス風の展開で退屈させない。
フランス語も平易で、初心者でも十分読めるレベルである。
ドビュッシーは、このオペラをつくるために10年近いの歳月費やしたが、初演間際に、メリザンド役の女優のキャスティングを巡って原作者であるメーテルランクとの間でトラブルが発生し、裁判沙汰となった。
原作者には、当然メリザンドのイメージがあるだろうから、それを壊してしまうような配役であれば、それに反対する気持ちは理解できないではない。
だが、メーテルランクの場合、どうやらゴリ押しに過ぎないのではないかと思われ、余り共感出来ないのである。