大まかな馬柱(出馬表)が出た時点ですぐに馬の分析に入るのは、素人がやることである。
プロの予想屋であれば、おそらく、馬を見る前に、それを走らせる人を見るはずである。
すなわち、厩舎、調教師(派閥の長、あるいは背後にいる人物)である。
この観点からすると、このレースでは、いわゆる「多頭出し」をしている厩舎があることに気付く。
「現在のところ、志公会では、甘利明前幹事長ら4人が小林鷹之・前経済安全保障担当相を支持しており、山東昭子前参院議長ら3人以上が上川氏を支持しているが、いずれも1回目の投票で勝ち残れるかどうかは微妙なところ。もっとも麻生氏が推す河野氏が確実に勝利する保障もないから、こうして派閥の票を「ばらして」いくつもりなのだろう。
麻生氏が「敵」とするのは、麻生氏とキングメーカーの座を争う菅義偉前首相と、2009年に“麻生降ろし”の急先鋒を担ったと言われる石破茂元幹事長だ。」
- 大前提として、多頭出しの有無に関わらず穴馬の方が期待値は高い
- 格言どおり、同一厩舎内では下位人気の馬ほど期待値が高い傾向がある
- 同一厩舎内1番人気の馬は、レース全体でも最上位人気であれば期待値が高い
- 同一厩舎内下位人気の馬は、全体的に期待値が高い傾向にあるが、大穴馬の場合の期待値は低い
私にも、A.T.厩舎は、「票を割って保険をかける」という戦略をとっているように見える。
具体的には、明示的に支持しているKON.T.号だけでなく、I.S.号(過去の遺恨あり)、K.S.号(最大のライバルが調教師)、N.S.号(バックが地元の宿敵)の3頭を除く全ての候補が、おそらく”乗れる”候補と思われる。
なので、”乗れる”候補が2位に食い込んできた場合、決選投票で票をまとめてその候補を勝たせるという戦略を描いているように見えるのである。
そして、「多頭出し」の場合、データによれば、最上位人気馬も、穴馬も、どちらも来る確立が高いようなのだ。