- モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番辻󠄀井伸行(ピアノ)、三浦文彰 指揮 ARK PHILHARMONIC
- ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番清水和音(ピアノ)、三浦文彰 指揮 ARK PHILHARMONIC
- ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》三浦文彰 指揮 ARK PHILHARMONIC
2018年にスタートした<サントリーホール ARK CLASSICS>も私が楽しみにしているコンサート。
辻井さん、清水さん、三浦さんの3人は、河口湖からの転戦で、中4日又は中5日での公演である。
辻井さんのモーツァルトは珍しいが、おそらく大好きな作曲家の一人であることは、観ていれば分かる。
流れるような見事な演奏だが、1楽章のカデンツァは今まで聴いたことがないもので、もしかすると辻井さんオリジナルなのかもしれない。
次の清水さんは、ベートーヴェンのコンチェルト3番。
先日、同じ曲を辻井さんの演奏で同じホールで聴いたが(マグマの噴出と完璧な調和)、清水さんの演奏は、音の響きが硬質で乾いた印象を受ける。
改めて聴くと、3楽章はベートーヴェンにしては珍しくダンス要素が濃厚で、ヴァイオリンの三浦さんやチェロのヨナタン・ローゼマンさんはノリノリで体を動かしていた。
ラストは「運命」だが、生演奏で聴くのは久々である(十年ぶりくらい?)。
三浦さんの指揮は、(2楽章以外は)速いテンポが特徴で、ヴァイオリン奏者はちょっと大変そう。
4楽章を聴くといつも思うのだが、これを作曲した時のベートーヴェンのテンションは異常なくらい高かったと思う。
3楽章の終わりからアタッカで入る冒頭はいきなり飛ばしているし、よく言われているように、ラストはこれでもかというくらいクドい。
私などは、私生活で何かとんでもなく幸せな出来事があったのではないかと勘ぐってしまうのである。