Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

キラキラv.s.ナンバー

2024年09月12日 06時30分00秒 | Weblog
 「政府は10日の閣議で、戸籍の氏名に読み仮名を記載する改正戸籍法を2025年5月26日に施行する政令を決定した。施行後、本籍地の市区町村が全国民に対し、住民票などで把握した読み方を郵送で通知。1年以内に届け出がなければ、通知した読み仮名を戸籍に記載する。

 「キラキラネームが珍しくない日本やアメリカと違い、ドイツでは法律上様々な制約があるためキラキラネームを目にすることはあまりありません。ドイツでは「町の名前を子供につけること」は禁じられていますから、子供にParisやMississippiといった名前を付けることはできません。
苗字と間違えられやすい名前や、Gucci、Pepsi-Cola、Nutellaといったブランド名や商品名も却下されてしまいます。ドイツ語でサクランボを意味するKirsche、そしてヨーグルトを意味するJoghurtといった「食べ物の名前」を付けることも不可能です。・・・
 日本には「男の子にも女の子にも付けることのできる名前」が多数あります。「ひろみ」「かおる」「ゆう」などです。このことについて筆者は「多様でいいな」と感じています。しかし、かつてドイツでは、「子供の名前は性別がハッキリわかるものでないといけない」と決まっていました。

 「姓」の問題は”イエ”の本質にかかわるため、激しい議論がなされるが、「名」の問題はさほど揉めることもなく法令による制限が通りそうである。
 これには、「名」が余り重視されてこなかったという歴史的な背景がありそうだ。
 かつての日本のように、社会的実在として、”個人”は認められず、集団としての”イエ”だけが認められていた社会においては、その人物が属する”イエ”と、その人物が現在当該”イエ”の当主(承継資格を持った男性)であるかどうかが判別出来れば、差し当たり足りたと思われるからである。
(なお、当主は男性に限られていたから、かつてのドイツと同じく、性別が分かることも必須とされていたはずである。)
 おおざっぱに言うと、「姓」(苗字、屋号)は必須で、「名」は「現在の嫡男とそれ以外」を識別出来るようなものであればよい。
 なので、麻生太郎 (明治時代)氏と麻生太郎氏という、同姓同名の人物が出て来る(もっとも、これは歌舞伎や文楽の世界ではごく日常のことである)。
 そうすると、嫡男以外についてはキラキラネームを付けても構わないという発想になりそうだが、それでは困るのが、国・公共団体(つまり行政)である。
 公租公課を確実に賦課徴収したい行政としては、(納税義務者等である)「個人」を特定・捕捉出来ないと困るわけで、言うまでもなく、マイナンバー制度にはそれを防ぐ狙いがあった。
 なので、キラキラネーム防止法案にも同様の狙いがあるとみるのが自然である。
  個人的には、財産管理人の場合などに、(キラキラネームに限らず)読めない名前があると非常に困る。
 例えば、金融機関で口座の有無を調査する時は、「名寄せ検索」をしてもらうのだが、「読み仮名(カタカナ)」が不明だと行き詰ってしまう。
 海外にいる人物を調査する場合も、パスポートに記載されたアルファベットが不明だと、入国管理局に照会を行うことも出来ない。
 かくして、親の「命名の権利」と、国・公共団体の「公租公課賦課徴収の利益」とが対立することとなる。
 この状況は、「親の教育の自由」v.s.「国家の教育権」という、長らくアメリカで論じられてきた問題とも似ている(こどもと家庭(4))。
 ここで、行政サイドの狙いを極限まで突き詰めれば、「名前ではなく、数字にせよ!」ということになるかもしれない。
 まるで留置場か刑務所のようであるが、それではまずいというのであれば、次のような解決策が考えられる。

① マイナンバーの数字(12桁)を、2×6、3×4、4×3、6×2というふうに、6個、4個、3個、2個の数字のセットに分ける。
② それぞれの数字のセットに、(事前に対応表などを作成して)ひらがなを1個割り当てる。そうすると、6文字、4文字、3文字、2文字の「ひらがな名」が出来上がる。
③ 出来上がった「ひらがな名」をそのまま「名」にするか、あるいは、きちんと対応する読み仮名を持つ漢字を当てはめるか、カタカナに変換する。

 こうすると、キラキラネームは予防出来るし、「名」からマイナンバーを逆探知することも出来る(?)。
 かつ、「親の「命名の権利」と、国・公共団体の「公租公課賦課徴収の利益」の調和が図られているではないか!
コメント
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