Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ポトラッチとしての自殺(2)

2024年09月15日 06時30分00秒 | Weblog
 「こうした儀礼の中で特に重要なのはポトラッチである。枝分節固有の贈与交換をエスカレートさせて相手が全く返せないよう贈与してしまう。すると相手の枝分節上の地位はゼロとなって、その相手はすべてを投げ出さざるをえなくなって、完璧な服従状態に陥ることになる。」(p118)

 ポトラッチは、未開社会でのみ起こるものではない。
 現在の日本で実際に起こっていることである。
 私見では、最も強力なポトラッチは、自殺である(ポトラッチとしての自殺)。
 ニュースなどで取り上げられたものだと、最近では以下の2つが挙げられる。

 「彼を擁立し、後ろ盾となっていた維新の会も一転、9日に齋藤知事へ辞職を申し入れた。12日には、自民を始めとする他の全ての会派もそろって辞職を求める、異例の事態が訪れた。 「それでも齋藤知事は、辞職しないといわれていますが、いずれにせよ政治家としては詰んでいます。辞職しない場合、県議会が始まる19日以降に不信任決議案を提出されるでしょうが、たとえ彼が反撃として議会を解散させたところで、もはや手遅れです。全会派が続投を望んでいない状況では、新議会が不信任案を再採決し、可決されれば失職するわけですからね」(同)

 「全てを投げ出さざるをえなくなる」のは時間の問題のようだ。

 「前山が復帰作に選んだのは、新宿で11月に上演される「ある日の通り雨と共に」という作品だ。前山は物語のカギを握る役どころとされているが、13日、出演予定だった女優2名の辞退が、所属事務所から発表された。  
 芸能事務所「ZETT」はXを更新し、《公演に出演を予定しておりました弊社所属タレント、高橋彩香、湯田陽花につきまして、出演を辞退させていただく運びとなりました》と報告。《事務所の決定によるもので所属タレントの判断ではございません》とも補足した。

 当然のことだが、一時的な引退は「全てを投げ出す」ことと等価ではない。

 ①と②を比較すると、①は「返礼する義務」を一切拒否しているのに対し、②は不十分ながら「返礼する義務」の一部を履行したとみることが出来そうである。
 とはいえ、二人とも、「命」を贈与されたことについての自覚が乏しいことは否めない
 改めて、亡くなった三人に合掌。
コメント
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