《ロシア・アリアの恋の調べ》
・リムスキー=コルサコフ『サトコ』より
"リュバーヴァのアリア"
"リュバーヴァのアリア"
・チャイコフスキー『エフゲニー・オネーギン』より
"オネーギンのアリア"
"オネーギンのアリア"
・ボロディン『イーゴリ公』より
"ヤロスナーヴナのアリア"
"ヤロスナーヴナのアリア"
橋爪ゆか、古川精一、金子みどり
[ピアノ] 小笠原貞宗
《ヘンリー・パーセルのイギリス歌曲》
・H.パーセル
「暫しの楽の音が」
「薔薇より香しく」
「もし音楽が恋の糧ならば」
「私の苦しみ全てをもってしても」
「愛しいアストリアの姿から」
「私の全て、私の光」
「永遠に心塞ぎて」
「トランペットを吹き鳴らせ」
「暫しの楽の音が」
「薔薇より香しく」
「もし音楽が恋の糧ならば」
「私の苦しみ全てをもってしても」
「愛しいアストリアの姿から」
「私の全て、私の光」
「永遠に心塞ぎて」
「トランペットを吹き鳴らせ」
太田三美、大原一姫、髙草木玲子、野崎由美、藤永和望、松堂美枝子、水野しのぶ、水野由加里、橋爪万里子、多田羅迪夫
[指揮]佐々木正利
[ピアノ] 古野七央佳
二期会のコンサートはかなり行っているつもりなのだが、「駅伝コンサート」に行くのはこれが初めて。
平日、しかも4時間半の長丁場なので、なかなか行けないのも当然ではある。
曲目が沢山あって、聴いたことのない曲も多い。
なので、新たな「発見」がいくつかある。
驚いたのは、演奏機会の少ないリムスキー=コルサコフの「サトコ」やボロディンの「イーゴリ公」の中に、珠玉のような美しい曲があること。
橋爪ゆかさんは、「サトコ」の”リュバーヴァのアリア”を完璧に歌い上げたし、金子みどりさんの”ヤロスナーヴナのアリア”も、びっくりするほど美しいメロディである。
H.パーセルの歌曲を聴くのもこれが初めて(のはず)。
陰影に富む歌詞が印象的だが、「私の全て、私の光」”My dearest, my fairest”を聴いていて、既視感を覚えた。
「・・・ああ、なぜ愛の喜びはあまりにはかなく、あまりに甘いというのでしょう、・・・
けれど、ああ、もしあなたが心変わりしたら
ああ、そんなことはないと言って
だめ、決して、私の光、
だめ、だめ、私の全て、だめ、だめ」
日本語訳にするとちょっと笑ってしまうが、セリフは「卒塔婆小町」の詩人のそれと似ている。
「没落現象回避型」(喪失恐怖症)の思考の持ち主を「再発見」したようである。