シャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、フレンチ警部、ブラウン神父、
ドルリー・レーン、ファイロ・ヴァンス、モース警部、
日本では金田一耕助、神津恭介(最近流行りの人物が入っていないのは情けないが)
これらはミステリーの主人公だ
自分が子供の頃、少年探偵団とか明智小五郎の名はラジオで耳にした
名前だけは知ってるがどんな人物だったのだろう?
と気になって、図書館から借りてきたのが、この本だ
短編で比較的読みやすい
タイトルもしばしば聞いたことのあるので興味はそそられる
最近の自分の読み方の傾向で、やたらと気になるのが文体
地の文(語り手)の語りが単なる物事の経過報告ではつまらなくて
どこか中身が詰まった印象が感じられないと物足りない
(書き手の全人格的な知恵とか知識量が感じられないとつまらない)
ここ一月ほど、大きな文字の老人向けのミステリーを図書館から借りているが
読み飛ばせるのは良いが、なんとなく登場人物のキャラクターは
誰でも置き換え可能のような個性のない、ただストーリーの登場人物に
過ぎないようなところが妙に気になってしまう
この明智小五郎シリーズは、その意味では少し驚いた
文字が1ページにしっかり埋まっている
そしてその多くの文字の情報は、書き手の知識の絶対量の多さを
感じさせられて、心地よい
明智小五郎のキャラクターを明らかにする彼の部屋が心に残った
彼の部屋は、本好きなら憧れてしまうような、本でいっぱいの部屋だ
部屋の至るところに本が積みっぱなしになっている
寝るところはあるのか?と思うほどで
少しは整理すればいいのに、、
と思う人は少なくないと思うが、自分なんかは、その気持わかる!と言ったところだ
この本好きのキャラクターというだけで、ちょいと好感を覚えたが
ワーグナーが大好きで妄想に追い立てられて活躍するイギリスの警部のことを
つい思い出してしまった(確かモース警部)
物語は起承転結のストーリーだけでなく、登場人物のキャラクターも
大事だなとアタリマエのことを思うこの頃