パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「災害ユートピア」と「ネガティブ・ケイパビリティ」の言葉を思い出した

2024年01月06日 09時55分03秒 | あれこれ考えること

災害にあった時、自然発生的に人が助け合う行動を起こす「災害ユートピア」
それが持続しないとしても、善性は人には備わっているものと思われる
ただし、困ったことに「火事場泥棒」的な悪事を働くのも人間の有様
願わくば、善性を発揮する人が多い方を望む
そのためには人が生活にそれなりの余裕を持つことが出来なければ
実現されないかもしれない
社会はそれなりの人としての生活を確保(保証)されないと
善性を発揮する人らしい生きかたはできないのかもしれない

やっと重い腰を上げて被災された自治体に寄付しょうと
ネットで口座を検索してみた
すぐにいくつかの受付の金融機関が見つかったが
がっかりするのはネットで振込をする場合は手数料がかかってしまうことだ
こうした場合例外的に手数料なしにできないのだろうか

テレビのニュースでは高校生が街頭募金活動をしていて
子どもたちが硬貨を入れているところが写されたていた
だが硬貨が多くなると一定以上は金融機関に入金の際に手数料がかかってしまう
なんでもタダでやることは不可能だとしても
こんな時ぐらいはなんとかならないものか!と思ってしまう

話は変わって、iPhoneのメモに、どうして保存されていたのか忘れてしまったが
「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉があった
多分、いつか調べようと残しておいたものと思うが
ネットで調べてみるとなかなか面白い概念だ

この言葉は英国の詩人キーツがあるとき用いた言葉で
「事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」
としている

もう少しわかりやすくするなら
人間の脳には、物事を「理解」しようとする傾向もある
そして、性急な証明や理由を求めがちだ
しかし、そうではなく、分からないことを分からないまま
宙ぶらりんの状態で受け入れ、耐え抜く
この能力こそがネガティブ・ケイパビリティと解説にはあった

世の中にあふれるハウツー本は、すぐに答えが欲しい傾向の現れ
しかし、人が知識とか知恵として身につくのは突然の場合がある
「そう言うことだったのかもしれない」といったように

長いこと答えの無いような問題とか課題に直面していて
答えが出ないから気持は良くない保留状態が続く
あるときは自らの運命を呪うようなことがあるかもしれない

長らくそのままでいても(恵まれない状態でも)人はいろんな経験を重ね
その間に身に着けた知恵には忍耐があるかもしれない

心の奥に潜んでいたこれらの答えのない問いに関する情報や経験は
知らず知らず溜まっていく
そしてある時、なにか発見したような気分になれるときが来る
「ネガティブ・ケイパビリティ」とはきっとその時のために
耐えうる精神的な忍耐力と勝手に理解した

おそらくどんな人も、上手くいくよりも上手くいかないことの方が多い
でもほんのひととき良いことがあると、それはかけがえのない体験で
それだけで生きていく意味を感じたりする

それにしても、睡眠という行為はこの「ネガティブ・ケイパビリティ」
を保つためには、とても重要なものだと思われる
いろいろ悩んでも時は流れ、眠れぬ夜と思っても
自分の意志に反しても眠ってしまうこともある
そして昨日と同じように今日も目覚めるという事実は
実は想像以上に意味あることのように思えてしまう

ネガティブ・ケイパビリティは忍耐とか受動的なものではなく
積極的であっても上手くいくまで我慢しうる能力
例えば研究者が何度失敗しても成功するまでストレスを抱えながら
実行する能力のことだろう

またいつものように話がまとまらなかった
でも、ま、良いか!








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