パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

変な記憶

2018年07月14日 10時24分56秒 | あれこれ考えること

記憶に残っていることは、何故それが、、とツッコミを入れたくなるような事が多い
我が家では、自分らが子供の頃、家族6人で岐阜に旅行に行った時のことが共通の思い出となっている
父は電電公社の勤めていて各地にある保養所(?)の一つの岐阜のそれに泊まることになった
着くやいなや案内された部屋は窓から金華山が見えて、いい部屋だ、、とみんなが喜んだ
ところが、しばらくすると、すみません、間違えていました、、、との言葉で別の部屋に
替わった部屋はどんな部屋だったかは覚えていないが、間違えて変えさせられたことだけは覚えている
それで腹が立ったか、、といえば、何十年も後で、あの時こうだったね、、と家族で話題にのっているのだから
むしろ良かったのかもしれない、、とさえ思う

このように覚えているのはトラブルとか予期しない事の方が多い
しかし、それら以外にもその時、その場所で感じた鮮明な思いというのも、いつまでも残っている
たまたまウィーンのシェーブルん宮殿の写真を先程見かけたものだから
42年前にあのだだっ広い庭の、少し小高いところまで歩いて行った時にフト頭に浮かんだことを思い出した
「お金があるということは、権力を持つということは、このようなバカでかいことまでできるのだとしたら
 人は権力を持ちたがるかもしれない」
何の脈絡もなく突然浮かんだのがこのことだった
実は3年前、再び同じように感じるのだろうか、、と同じ場所に立つことになったが
その場所はただの広い庭園にしか感じなかった

昔からドイツが好きだった
クラシック音楽が好きなのも理由の一つだが、ヘッセの影響や、
ワールドカップスペイン大会の準決勝での延長戦で2点差をつけられながら
粘りに粘ったフランスとの戦い方が、なんとも心動かされ、ドイツ好きに拍車がかかった

その好きなドイツへ旅したときのこと
何故かベルリンはあまり良く覚えていない
だがそのベルリンで覚えている数少ないことの一つが、変なことだ
確か高い場所からベルリン市内を見る状況だった
当時はまだ壁があり、東西ベルリンに分かれていた
その高い場所から見たベルリン市内を見て、東西に分かれているのは、、良いことだ、、
と突然頭に浮かんだ
ドイツ人の何事も徹底的に、コツコツと粘り強く行う生き方を少しばかり目にしていたせいか
この人達は本当に世界征服、、みたいなことを考えてしまうかもしれない、、
それをさせないために、このように分かれているのは天の摂理に違いない、、、とさえ思った

そんな根拠のない記憶があったものだから、あのベルリンの壁が崩壊したときは信じられなかった
未来永劫、そんなことはないだろうと思いこんでいた
だが、テレビのニュースで多くの市民が押し寄せて壁を壊し、ブランデンブルク門のあたりで興奮状態で
叫び声をあげているのを見ると、何故か涙が出てきた
良かった、、、と

人の心なんて矛盾だらけだ
一緒にならないほうが良いと思いつつも、一緒になればこのように涙する
フト思ったことと、本当に望んでいることが違うなんてことはザラにある(だろう)

ところで、今になってじわじわとあの本良かったのかもしれない、、と感じるのが
プルーストの「失われた時を求めて」だ
上下二冊に縮小されたものだが、読んでいるときは、どうでもいいことをダラダラと
しかも一つの到達点に向かってではなく、頭に浮かんだことを随時挿入されて
文章自体が夢の中みたいな印象だったが、それが時間がたつに連れて
人が生きるということは、こうした些細な記憶のつながりかもしれない、、とも思えるようになった
荘子には胡蝶の夢というのがあるが、この気持もよく分かる、、といったところ

ということで、土曜の朝は一枚のシェーブルん宮殿の写真から連想したこと
それに引っ張られて思い出したこと

例のごとく毒にもクスリにもならないこと、、



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相変わらずの日々

2018年07月13日 08時24分28秒 | 徒然なるままに

物事は期待したとおりに上手くいかないようだ
状況は(何の?)相変わらずの状態
一週間前よりは少しは良くなってる気がしないでもないが
水曜日までに回復してもらわないと、ホント困る

ということで、もう少し怠惰な生活を続けることに、、

最近の時間つぶしはタブレット端末でのSNSがメインだが
SNS(ツイッター)もモノによっては荒れてるのが見られる
インスタばえを競うようなのんびりしたものではなくて
すごく攻撃的なトーンの投稿が目立つ(ネトウヨさんたち)
ネトウヨさんをフォローしているわけではないが、普通にフォローしている人たちの
投稿に彼らが絡んで来るので必然的に目にすることになる
どれも頭ごなしに、決めつけて、ふっかけてくる感じ

「話せば分かる」と言っても殺されてしまったのが2.26の高橋是清だったが
人間同士は話せばわかる、、という状態になるのは、想像以上に難しいと実感する
最初から話し合う気がない人というのは、(戦略的にも)存在するようだ
ちょっと前の彼の国、肝心な時に宴会を開いているどこかの国のお偉いさん
そして地元新城では例の企業の社長さん

と不平やそこから導かれる不安を口にしても、残念ながら多くの生活者は
自分の問題ではないと思ってしまっているのが現実
井上陽水の「傘がない」の気持ちは、わからないではないが、それでも何かに気づいたひとは
声をあげねばアカンだろうな、、
利己的に生きるより利他的に生きるほうが、社会の効率的にも精神衛生上も良いらしい
ただ、その一歩を踏み出すのが、、横着者は、、、なかなか出来ない

今日も昼からは猛暑の予報
またiPadでツイッター見ながらカリカリするんだろうか
それにしても、自分は絶対に回遊魚タイプではない
怠惰な生活なんて、あっという間に慣れてしまえる、、、
これはこれで困ったものだが、、


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怠惰な生活

2018年07月10日 13時25分21秒 | 徒然なるままに
訳あってダラダラしている
回遊魚のような生き方の人にはとても耐えられないだろうが
横着者の自分は案外開き直ってのんびりしている

ただそれでも気づくことはある
1つのことが気にかかると、それの対処法とか耐え方ばかりが頭に浮かんで
他のことも考える余裕がないという実感
ひたすら今の状況から解放されたい、、
それが何度も何度も押し寄せる
そして同時に不安も

時間が来れば解決と思っていたが、今回は何となく怪しい雰囲気になってきた
改善の兆しが、、、実感としてない
昨日は知人の助言を聞いてあるところに
今日は夕方試しにある場所へ
木曜日は1週間ぶりにARZTへ

心に余裕の無い時の気持ちってのが今回良くわかった
昔、思ったことの1つに、人が経験するであろう全ての感情を経験したい
があったが、その1つに入るかな

でも正直なところ早く解放されたい
今回の失敗はちょっと自覚してるので次は気をつけるから、、
今日の試みが上手くいけば良いのだが、、、

(のんびり屋には平気なダラダラ生活、でも馬鹿になるんじゃないかとの不安もある〕


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決勝トーナメント ベルギー戦

2018年07月03日 08時36分05秒 | サッカー

日本2-3ベルギー
後半アディショナルタイムのカウンターで逆転負け
残念、、
確かに残念だったが、あまり悔しくはない
むしろこれでよかったのだ、とさえ思う

FIFAランクングはベルギーが3位、日本が61位
ベルギーは主要リーグでレギュラーを張っている選手がゴロゴロ
それと比べて日本は、常時スタメンで出られる選手は少ない
全選手の価値を測る数字でも大幅な、確か10倍くらい差があった

これでよかった、、というのは、運・勢い・チームプレーだけで
サッカーの勝負に勝てると言うことにしてほしくはなかったからだ
チームが一丸となっても、それぞれが必死になっても、圧倒的な個の力の差が存在し
最後は強いものが勝つという残酷な美しさを感じることのほうが将来のためになると思えた

将来のためには、最初からボコボコにされ世界との差をしっかり自覚せざるを得ない状況も
仕方ないとも思っていた
しかし、大のおとなが戦うということは、勝負の神様は少しだけ依怙贔屓をする
前半は、押されながらも集中して戦ったご褒美に0-0で終了

ご褒美はコロンビア戦では死ぬほど走った原口に与えられた
個人的にも彼には良いことがあるといいな、、と思っていた
しかしそのご褒美の時間が早すぎた
ついでに乾のミドルシュートも決まってしまった
正直、これはもしかして、、とも、やばいことになった、、とも思った
一つは負けるまでは時間がかかること、そして2-0からの逆転劇の多いサッカーの勝負に対する不安
あの試合を見ている途中でも勝ち切る気はしなかった

ベルギーの身長の高いに選手が交代ででききたときは、やばいと感じた
アジリティの高い日本人は同じくクイックネスが半端ではなく、しかもパンチ力のあるアザールには
なんとか対応できるが基本的な体格差で攻められると辛いと思ったら案の定
ベルギーの一点目はヘッドの高いボールがポンポンとつながって、シュートのつもりはないクロスのようなものがゴールに
ドカンと相手に勢いを与えるようなシュートではなく、どこか全体のリズム、緊張感をを壊してしまいそうな
気まぐれのようなゴールが決まってしまった

このリズムを壊すようなシュートは、PK合戦でも勇気のあるテクニカルな選手が時々行う
互いにコースを狙い、思い切って蹴る、、そんなことが繰り返される中
ある選手がチップキックのようなシュートを決める(止められると弱いキックだけに文句を言われそう)
そうすると、張り詰めていた空気が一気に変わって、ゲームの勢い、流れが変わってしまい
チップキックをした方に傾く

ということで、一気に同点に
交代は必死に走った原口に替わり本田、疲れ気味と守備を固めるために柴崎を山口に
この交代は頷けるものだった
香川と本田の距離が短くなってパス交換がしやすくなった
そして本田の惜しいFK
ここまでは良く頑張った
でも、サッカーの神様はまだまだ、、もう少し痛い経験をして、必要な技術・戦術を身に着けなさいとの
メッセージを送るかのような劇的な結末を日本に与えた

もしかしたら同点で延長になるかなと淡い期待をしてみたが
劇的な幕切れなだけ人々の記憶に残り、これが財産となる切っ掛けとなるような気がして
むしろ良かったのかもしれない、、との思いをもった

リーグ戦からトーナメント
良く頑張ったのは柴崎、乾、、
柴崎は一皮むけ、乾は勢いにのった感じ
長谷部・長友・吉田・本田のオッサン連中は自分の役割を全うした感じ
香川は今日の試合はよくボールに絡んで良かった
原口はいつもの吹かすシュートではなく、しかもちょいとフェイントを交えるシュートで
それが決まって、彼のためにも浦和レッズのためにも良かったな という感じ
昌子はこれから守りの中心になっていくかもしれないが、かれはクラブワールドカップでCR7などと
戦った経験が大きいかもしれない
大迫もまだまだ貪欲にゴールという結果を重ねないとポストプレーが上手いだけに終わってしまう
でも、今回冷静に振り返ると酒井宏樹が安定していたな
目立つわけでもなく、でも大きな破綻はない、、身長もあって当たり負けしない
これで日本の右サイドは彼が当分のあいだ決まりだろう

しかし、初戦に勝ったことで2週間ばかり楽しい時間を過ごすことができた
騒ぎたいだけのサッカーファンも、少し違和感を感じないではなかったが
それでも馬鹿騒ぎや歓喜と失望感などの経験や記憶を持つことは
それがない人よりはずっと良いだろう

サッカー界はこれで一気に世代交代が進むだろう
それにしても、今回の大会を、協会はどのように総括するのだろうか
そして本田が苦言を呈した、マスコミ報道も、、少しは変わるのだろうか

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決勝トーナメント戦 スタート

2018年07月01日 14時33分21秒 | サッカー

夜型人間ではないのでワールドカップのトーナメントの二試合
アルゼンチン対フランス、ウルグアイ対ポルトガルは録画で見た
特に関心があったのは、お気に入りのスアレスのいるウルグアイの戦い
起きた時点で結果はわかっていたが、とりあえずこの試合の方から見始めた

面白かった
これぞワールドカップという内容
グループリーグとは一段とアップしたスピード感
負けたら即終わりという緊張感を背負って、闘志が全面にでて、そのスピードの中でもぶれない技術
このトーナメント戦に日本が参加できて、直にその試合のレベルを体感し、
その結果多くのことを得るだろうと思うと、本当に勝ち残ったことは今後の日本のためにも良かった

クリスティアーノ・ロナウドが南米のごつい守りの中でどの様なプレーを見せるか
野性味たっぷりのスアレス、カバーニは得点するか、、
興味はそんなところだが、いきなりの闘志が表に出た激しいぶつかり合いで一気にその世界に入っていった
ウルグアイの一点目、カバーニが右サイドで受けて大きく左サイドのスアレスにピッタリのパス
スアレスはしっかり受けて右足に持ち替えて正確なクロス
そこに飛び込んだのは先程スアレスに大きなサイドチェンジをしたカバーニ
そしてそのヘッディングシュートの勢いの凄いこと、ドカンと音がしそうなくらい
この瞬間泣きそうになった
ウルグアイを応援しているからではなくて単純に凄い、、と、人はなんてことをなしうるのだろうかと
しかも実質たった二人で得点をしている、、そんなことにわけもなく心が動いた

この試合、体のぶつかり合い、球際の激しさ、時間のない中での正確なつなぎ、これらはスポーツというより
戦いといった言葉をイメージさせるもので、知らず知らず自分の中に眠っていた戦う気持ちを思い起こさせた
(高校時代、試合が終わってしばらくすると頭の中には競り合った時の体の入れ合いのシーンがフラッシュバックしたものだった)
サッカーが面白いのはこの体のぶつかり合いの格闘技の要素があるもの事実で、これがないとただきれいなだけでは
興奮しないかもしれない(これはコーチ時代の子どもたちも同じように感じたようだ)

ところでワールドカップを見るたびに気づくことがある
ちょっとばかり忘れていたが、そのシーンを見て思い出した
守りの人間はボール保持者と向かい合ってボールを取ろうとしたり、スピードを緩めようとしたりする
だが並走したり後ろから追いかける状況は少なからずうまれる
この時の並走・後ろから追いかけながらもボールを奪うようなシーンがワールドカップでは一試合に一回は見られる
だが日本の選手の試みで上手くいったシーンは見かけない
並走している、後ろから追いかける、、、でもそれで終わっている
他のチームでも全部が全部成功しているわけはないが、それでも日本よりは確率が高い
それは何故か、、、という点を考えなくてはいけない
結局のところ日本人はフィジカルが弱いから接触プレイを避けるようなプレイスタイルに育成時代から教育されている
それはパスによってフィジカルの問題をクリアするという考えだが、この接触プレイの許容限度が今度のワールドカップでも
はっきり分かるように、ちょっとした接触などでは日本人がとってほしいファウルはとってもらえない
そのくらいは耐えろよ、、審判のジャッジもそんなところだろう
確かに体格は違う、、しかし、そんなこと言ってても仕方ない、、何らかの方法を手にしなければならない
何らかの方法を手にする、身につける、、というのは多分経験でしか身につかない
接触プレイで倒され気味になるのを、どのように自分自身でクリアしていくか
内田篤人や長友、酒井宏樹などは自分の経験でコツを身に着けている
(そして体幹を強くする練習方法も独自に、、?)

ボール奪取を目的とした守りと、バイタルゾーンに入れさせないスペースを埋めるだけの守りとは迫力が違う
ウルグアイの選手のボールホルダーに当たるときはコースを切るだけでなく、スキあらばボールを奪うという意志があふれて
日本のとりあえずボールホルダーに向かうだけのそれとはだいぶ違う
(このあたりのところをハリルホジッチさんは鍛えようとしたのだろうか)
とにかく、同じ様な守り方をしてると言っても、その中身は少し違うということ

ところでクリスティアーノ・ロナウドのシュートにはいつも感心する
枠に飛んでいるし、蹴ったシュートの大半は地を這うような感じでゴールの上を通過することはない
(FKは仕方ないが)
これは日本の選手に是非真似てほしい点、、ボールを吹かさないように足のどの位置にあてて
どのように振るか、、これらは初歩的かもしれないが、極めてほしい
(原口はショートまでは良かったが吹かしたシーンばかりが思い浮かぶ)

さてトーナメントの二試合
メッシのアルゼンチンは結局波に乗れず負け
南米予選でも苦労したまま、解決策は見つけられず、戦術はメッシではちょいとしんどい
フランスは抑えどころがはっきりしてる分、やりやすかったかな
それにしてもエムバペは速かった 少し大きめに蹴って大きなスライドでスプリント 誰も追いつけない
このシーンは元祖(ブラジルの)ロナウドのとんでもなく速いスプリントを思い出した
バルサ時代の相手にユニホームを引っ張られても振り切ってとんでもないスピードでドリブル、そしてシュート
この時代のロナウドは本当に怪物だった
だがこの様なスピードスターは陸上の選手がするような怪我をするらしい
エムバペも大怪我しないと良いのだが

これでバロンドールを取り続けた二人が去ることになった
サッカーの神様(とメディア)は新しいヒーローを求めている
この勢いで19歳のエムバペが突っ走るか、それとも、、、
個人的には、やっぱりスアレスが好きだから、できるだけ長く頑張ってほしい
イニエスタも好きだけど、今度のスペインは少し脆いところがありそうで

ということで、ワールドカップはトーナメント戦にはいりますます興味いっぱいというところ
でも、勝ち負けよりも、今後どの様な練習をしていったら良いのかな、、、という視点で
試合を見てしまうのは、コーチ時代の癖がまだまだ残っているせいかもしれない

試合結果は
フランス4-3アルゼンチン
ウルグアイ2-1ポルトガル



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