熊本の女性市議が質問の際にのど飴を舐めていたので
そこにいた議員間から非難の声が上がり(議会の品位を貶める)
大切な議会最終日の採決も、この対応について8時間も休憩になったそうだ
イギリスを始め世界のニュースで冷やかし、笑いものになったようだが
この熊本市議会の現状をよく知らないのですぐさま簡単に感想は述べられないが
問題の女性議員は以前に生後数ヶ月の赤ちゃんを議場に連れてきて
その際も問題とされた経過がある
その時も世界標準(ニュージーランドとか)と比較してどうなんだ、、との意見があったが
現実的な面を考えると(赤ちゃんが泣きだした時の対応とか)まだまだ解決すべき法的な面や
各議員の気持ちの持ち方があり、おおらかに受け入れるのは問題があったかもしれない
でもそんなことはわかりきっていたので、彼女は問題提起としてその行動に至ったのかもしれない
しかし、この経過があったものだから今回ののど飴に対しては、前回少しばかり世間に痛めつけられた感のある
議員さんたちは仕返しの機会到来と判断したのかもしれない
と言っても詳しい彼の地の議会の状況はわからないので、熊本の話はここまで
世間にはよく似たようなことがあるものだとは、少し長生きをすると感じることで
恥ずかしながら自分の住む新城市にもこのような事があった
もっともその行動を主導した議員さんたちは、自分たちには確固たる理由なりがあり
決して感情に振り回されて行ったものではないとするだろうけれど
2年前、新城市議会では「懲罰動議」なるものが突然本会議の真っ最中にだされた
初めて耳にするようなことで最初は何が起きたのかわからなかった
要約すると、共産党の議員がその時、市議会議員の家族の経営する水道工事業者の
市の事業の落札が議員になってから急に増えている事実が中日新聞に掲載され
それで議会内に「政治倫理審査会」がおかれることになったが、その審議継続中の議会で
「市は政治倫理審査会が開かれているにもかかわらず、かの業者に指名入札の権限を与え続け
その結果数件落札している。この時の市の指名入札に関する条件」を質した
その際に、業者自体の経営状況を独自に調べたデータをを元に一般質問の壇上で発言した
これともう一つの件が、議員にあるまじき行為として懲罰を課すに値するとのことで
懲罰委員会が開かれることになった
この懲罰動議を発したのが誰たちで、そこに少しばかりの不自然さが感じられるのはさておき
議会では「個人的な話をしてはいけない」と「議員は兼業をしてはいけない」との決まりの中で
共産議員は「経営状態にまで話をしたこと」「兼業をしていると決めつけたこと」が
議場で反対の意見をいうことのできない当該企業の名誉を傷つけ、それが議員としてあるまじき行為
と判断されて糾弾された
その結果は、議会最終日に議長からお叱りの言葉を聞き、議員も陳謝等の言葉を述べることになった
少しばかりへそ曲がりな自分は、この過程が本当に正しかったのか気になって
何も知らないゆえの独断・思い込みかもしれないが、いろいろ調べた
すると最初の「議会では個人的な話をしていけない」というのは確かに地方自治法の条文のなかにある(地方自治法132条)
でもそれは規律をいう大きな枠組みの中の話で、議案に関係のない個人的な話はしないようにと
釘を刺すもので、議会事務局から懲罰委員会が開かれる前に説明されたなかには
「議事と関係のないところで個人的なことは話してはいけない」と説明がされた
これは国会などで森友学園や加計学園の名が当たり前のように登場し、しかも経営状態まで問題に
されているようなことを思い出すと、法律というのは大きなところから(上から)流れてくるので
市もそうなんだろうなと連想できる
懲罰を受けることになった議員さんの質問が、固有名詞をあげて詳しい内容まで踏み込んだことは
本当にいけないことだったのか、実は議論のうえで必要なことだったのか、、
それはわからないんじゃないか、、というのが自分の思い
もう一つの「兼業している」と決めつけたのはいけないとする件だが
不思議なことに「兼業しているか否か」は裁判所とかが決めることではなくて
実は議員さんたちで決めることになっている(地方自治法127条)
そしてその判断を行う討論はなされていない
結局のところ、議会が懲罰として壇上に立つ議員さんに戒めた言葉のなかには
自分が疑問に思った2つの点が、それとなく気づかれぬように(?)含まれていた
そこには「個人的な情報を挙げねば議論が進まないとは考えられす」
そしてもう一つは「議会は兼業についての会議を行っていない」のことば
一体誰が「個人的なことを挙げねば議論が進まないとは考えられず」と決定したのだろう
対象議員が一般質問していたときは、その質問は必然的であり、妙にぼかす方が不自然とも思ったものだ
そして「兼業については会議をしていない」ならば、ある人は兼業していると解釈し、ある人はしていないとの
解釈もできるので、一方的に問題視するのはどうなのか、果たして懲罰まで行く案件だったのか
今でも疑問に思う
この懲罰委員会に至った経過が、今回の熊本市議の例と被るように思えてならない
この一・二年親ししている弁護士さんによれば懲罰委員会なんてものは、いじめとして使われることが多い、、とのこと
それを聞いて、ついこのことを思い出し納得してしまった
こうした考えが独断と偏見に満ちたものかもしれないが
チコちゃんじゃないがボーッと生きてると、本当はとても大事なことでよく考えないといけないことが
知らないうちに大した検討もされずに粛々と進められていくことに
少し不安を感じないではいられない
でも、正直なところ、細かなところまでチェックしたり文句をいうのは、ちょいと面倒くさい
本当は選ばれた方々が(市議・国会議員)がちゃんとやっててくれればいいのだけれど、、
あまり思い出しても生産的ではないが、ついつい思い出してしまった