紙の上に並べて書かれた5センチの黒い線と6センチの赤い線
そのどちらが長いか?を問う実験があった
当たり前のように赤い方を選ぶ人が多かったが
次のような仕掛けをした時、その答えは違ってきたのだそうだ
その仕掛けとは、これこそが実験の肝なのだが、(実際には短い)黒のほうが長い
と答える人を打ち合わせて用意しておいて、(その数は無視できないほどの数)
その答えを実験する人の耳に入るようにしたのだ
そうすると、結果はなんと赤い線が長いのではなく黒のほうが長いと判断する
人がぐんと増えたのだそうだ
「自分は赤のほうが長いと感じていたが、多くの人が黒だという
もしかしたらみんなが正しくて、自分が勘違いしているのかもしれない、、」
このような心理で自分の意志を変えてしまうと、この実験を行った人物は解釈していたが、
笑えないのはこういうことはありそうだということ
特に答えがはっきり出ないような事柄
善悪、美醜、道徳的なこと、政治的なこと、、どちらかといえば自然法に準ずるような判断の時
人は素直に感じた自分の直感どころか論理さえも、他の多くの人の声を聞くことによって
自らの判断力を疑い、安易な同調に流れてしまう
この実験を日本人、欧米人、アジア人、アフリカ人、中東の人々と比較すると
同じような傾向が見られるかどうかはわからないが、少なくとも日本人には
大いにありそうな傾向だ
となると、自分を信じるとか、自分の全人格的な判断を貫くというのは
実は想像以上に難しいのかもしれない
日本では「長いものには巻かれろ」という諺がある
判断を自分の責任の上で行うより、責任は他人に預けて従うほうが楽で
責任もない、、、そして多分正しいことだと思いたがる、、
でも、この傾向が蔓延すると、少しやばいことになっていきやしないか、、、
特に体制順応型の今どきの若者は、大丈夫か、、、
とついつい言いたくなってしまう昨今!
(自分たちの若い時は、、、、)