■神幸祭
山鉾巡行が終わり、夕刻、八坂神社から素戔嗚尊(スサノオノミコト)を祀った八坂神社より、三基の神輿が担がれ、四条寺町へ向かい行列が進む。今回は、昨夜撮影した神幸祭の様子を掲載したい。
疫病祓いを期した祇園祭にあって、この神幸祭は、八坂神社から四条寺町の御旅所に七日七夜御留まりすることで、ご利益があるとされる。17日の夕刻に出発した神輿は、24日の還幸祭において、同じように八坂神社へ戻るという祭事である。
八坂神社の周辺には交通規制が引かれる。観覧者は約15000名程で、交通規制は歩行者用ではなく祭事の列に対して行われるものであるから、歩道付近はかなり混雑する。ちなみに2㌧もの重量がある神輿には、一基500名、三基で1500名の男衆が力を合わせる。
神輿は中御座、東御座、西御座の三基で、東大路通の八坂神社石段下に集った後、四時間程度をかけて氏子区域を練り歩くとのことだ。24日の還幸祭では、2130時頃に八坂神社へ到達する調整の下、祭りが行われる。後ろの改装中の建物は八坂神社の入り口にあたる。
祇園祭としてクローズアップされる山鉾巡行は、1970年代から観光に主眼を置いたものに変容していったとされるが、そもそもの祇園町を山鉾は通らない為、八坂神社の神事として発達した祇園祭では、こちらの方が原点に近いのではないかという声もある。
東大路通の様子。中央に見える神輿の先に通りがあり、そこから法観寺や高台寺、清水寺へ行くことができる。時間が時間だけに人も多く、祇園祭ということで、名物の鱧寿司でも食べつつ、という希望は叶わなかったが、祇園町の祇園祭を満喫することは出来た。
HARUNA
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