北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

阪神電鉄 8000形電車 大阪神戸間通勤輸送に特化

2007-07-02 22:25:22 | コラム

■阪神電車に乗って

 先日、神戸市内における所用を済ませて後、大阪まで、せっかく神戸まで来たのだから、ということでH氏とともに阪神電車にて大阪へ向かうこととした。阪急電鉄ばかり扱うのでは、という声を受け、本日は阪神電鉄特集である。

Img_3824  阪神電鉄は、阪神タイガースで知られると共に、鉄道事業では大阪梅田と神戸本町を結ぶ本線、そして尼崎西九条を結ぶ西大阪線、武庫川線よりなる私鉄で、大阪神戸という旅客需要の非常に高い地域における通勤輸送に特化した鉄道会社である。

Img_3812_1  阪神電鉄は、営業キロ数が40km程度と、路線長では非常に小ぶりな鉄道会社であり、文字通りの都市間高速鉄道である。路線表もほぼY字を描くものとなっている。しかしながら、その歴史は古く、現在も影響を行う私鉄としては名鉄、江ノ電に続き三番目に古い歴史を有している。

Img_3830  阪神電鉄のロゴマーク。レールを電気が囲むというシンプルなもので、電鉄という正確をよく表わしている。経営上は、2006年に阪急電鉄が持ち株会社となり、阪神電鉄は阪急電鉄の子会社化されたが、このロゴマークは維持されるようだ。

Img_3816_1  5131形電車。三ノ宮駅に到着した様子。本形は、各駅停車用の電車で、阪神電鉄の車輌体系は、高加速高減速性能を有する各駅停車用車輌と、高速巡航に主眼を置いた特急用高性能車により構成されている。

Img_3813_1  阪神梅田駅に乗り入れている山陽電鉄の3050系電車。撮影時は、回送電車として発車する様子である。阪神電鉄は山陽電鉄の筆頭持株会社である。山陽姫路に至る本線の路線長は阪神全線よりも長く、こうしたことからクロスシート車が運用されている。

Img_3833_1  本日の主役、8000形電車。高速運行を主眼とした車輌で、1984年より導入が開始された。しかし、阪神電鉄全線に大きな被害を与えた阪神大震災において、車輌基地などで8000形は、大半の編成が被害を受けたため、廃車15輌を除外し、無事な車輌と新造車により編成を再編したという経緯を持っている。

Img_3829  阪神電鉄は全車ロングシート車である。これは路線長からクロスシート車への需要がないということもあるが、実は一時期導入した時期があった。しかし、乗降車に不便であり、向かい合いに座るボックスシート方式に不満が寄せられ、今日に至るという。

Img_3826  ワンスハンドルマスコン方式が増加しつつある中で、80年代半ばに開発されたということもあり、従来型のマスコンハンドルを採用している(実はリニューアル車を新型車輌と勘違いして、運転台は保守的なのだな、と間違えたのはナイショである)。

Img_3842  阪神梅田駅のホーム。山陽電鉄の車輌と阪神電鉄の車輌が仲良く並んでいる。梅田駅は、乗車用ホームと降車用ホームが分けられており、ラッシュ時の乗客輸送の利便性向上に寄与している。阪急電鉄や大阪市営地下鉄の梅田、またJR大阪駅と繋がる大阪の巨大複合ターミナルである。

Img_3839  写真は、8000形リニューアル車。2002年より老朽化がすすむ8000形を新型車輌に準じた改修を加えさせたもので、カラーリングは新型車輌に準じたものとなっている。改修はシート部分などで、毎年1編成が改修を受けているとのこと。

Img_3841  基本的に運転台などは、8000形として維持されている為、従来型の運転台である。

 しかしながら、カラーリングが異なるだけで、電車というものはここまで異なる印象をあたえるのか、と改めて感じた。

Img_3806  新型の5500形電車が梅田駅に入行する。各駅停車用の車輌として、阪神大震災で損耗した車輌の代替として導入が進められた。加速性を重視する為に、阪神電鉄の車輌としてはVVVFインバータ制御方式を初採用している。同行のH氏お気に入りの電車である。

Img_3810  降車ホームに電車から降り立った乗客。ラッシュ時ということもあり、乗車率はかなり高い。大阪神戸は、比較的近距離にあると同時に、尼崎や、芦屋、西宮周辺からのかなりの通勤需要があり、ドル箱路線からなる大手私鉄として、都市間交通の重責を担っている。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (17)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする