■日本海のまもり
28日、29日と、若狭湾において行われた海上自衛隊舞鶴展示訓練であるが、撮影した写真は膨大な数にのぼる。本日は特に展示訓練に参加した艦艇を紹介したい。
ヘリコプター護衛艦“はるな”。第三護衛隊群旗艦を務める。満載排水量6800㌧。全長153㍍、蒸気タービン二基を搭載し出力は70000馬力。背負い式に搭載した二門の5インチ砲と、三機の哨戒ヘリコプターを運用する長大な飛行甲板や格納庫が特徴。
敬礼に応える舞鶴地方総監、加藤海将。乗艦しているのは第三護衛隊群第63護衛隊の“みょうこう”。舞鶴地方隊には護衛艦、掃海艇、輸送艦など29隻、総トン数にして14000㌧の艦船と、これを支える約2000名の隊員が日々任務にあたっている。
旗艦“はるな”艦上より、第三護衛隊群の鍛冶司令が、舞鶴地方総監へ敬礼する。舞鶴を母港とする護衛艦隊の艦は6隻、総トン数は42000㌧に達する。第三護衛隊群には、この他、大湊基地に護衛艦三隻から成る第七護衛隊が編成に組まれている。
DE232“せんだい”。出港できない“あまぎり”(小生乗艦予定)に代わり急遽佐世保から駆けつけた佐世保地方隊の護衛艦。その後方には、ミサイル艇“はやぶさ”“わかたか”、そして掃海艇の“とびしま”“ながしま”が続く。地方隊の編成を印象付ける写真だ。
前から護衛艦“みねゆき”、ミサイル護衛艦“みょうこう”、護衛艦“あぶくま”。“みねゆき”は、満載排水量4000㌧、整備中の同型艦“はまゆき”、2900㌧の“あぶくま”とともに舞鶴地方隊第24護衛隊を編成する。
二隻の“あぶくま”型と“みねゆき”、そしてミサイル艇が続く。ちなみに“あぶくま”は、観艦式でお世話になった艦である。今年度末の組織改編で、地方隊の護衛艦は護衛艦隊へ配置が換わるため、“あぶくま”型も護衛艦隊隷下の護衛隊として改編される予定だ。
横須賀から参加した第二潜水隊群の潜水艦“わかしお”。浮上する瞬間を撮影した。本艦は“はるしお”型潜水艦の一隻で、水中排水量3200㌧、533㍉魚雷発射管六門を有する。ハープーンミサイルや曳航式ソーナーTASSを装備している。
海上保安庁より参加した巡視船“ほたか”。能登半島沖不審船事案の教訓から導入された高性能船で、性能の詳細は公開されていないが、速力は40ノット以上、一説には50ノット以上と書かれたものも多い。ダメージコントロールなどにも留意されており、展示訓練では素晴しい機動性能を展示した。
警戒船として参加した舞鶴地方隊の輸送艦“のと”。“ゆら”型の二番艦で、現在、海上自衛隊には輸送艦は満載排水量14000㌧の“おおすみ”型三隻と、710㌧の“ゆら”型2隻だけであるが、本型のような従来型輸送艦への需要は災害派遣などを中心に依然として高く、再整備を計画中と伝えられる。
満載排水量9500㌧の“みょうこう”が展示訓練を終えて舞鶴へ戻る。その向こうには10000㌧の“あたご”が望見できる。充実した内容の展示訓練であったが、残念ながら“あたご”は参加しなかった。また、“すずなみ”“ましゅう”は、別の任務に参加している為、展示訓練には姿を見せなかったのが、少し残念であった。
HARUNA
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