■五山送り火は本日
本日2000時より、お盆の風物詩、京都五山送り火が行われる。夜闇に浮かぶ護摩木の焔という情景、もしかしたら、葵祭や時代祭よりも大文字の方が全国的な知名度は高いのではないのだろうか。
夏の風物詩と並んで冬の風物詩といえば、大文字に雪が浮かぶ、この情景。新世紀の到来の際の年末を除けば点火されることはない京都五山。冬の朝靄の中で時折みせるこの情景は、京都か、大津に住んでいないと観ることが出来ない。みえた、という情報を聞いて足を運んでもすでに消えていたりする。ほんの少し散策をしているだけでも、観光案内では滅多にお目に掛かる事が出来ない情景と出会うこともある、それが京都だ。
閑話休題。いよいよ本日行われる五山送り火を前に、Weblog北大路機関へも、“五山送り火 穴場”とか、“大文字見物名所”というような検索で入られる方が少なくない。しかし、一望できる高台というのは意外に少なく、さりとて、♪西だ東だ南だ北だァ・・どこに行くんだァ・・コンチクショーめッ!♪とやっていると、あっという間に点灯時間は終わってしまう。
一般に広く知られているのは、嵐山の渡月橋だ。渡月橋の上はかなり混雑するので大堰川の南岸あたりの遊歩道を歩いてゆくと、こんなかたちで大文字がみえる。すぐ近くには鳥居形の送り火が焚かれるのだが、鳥居形は、他の送り火がみえる名所からは中々みれないので、有名になったのでは、と思う。京福電鉄、JR嵯峨野線、阪急嵐山線で行くことができる交通の利便性の高さも挙げたい。
五山送り火の大半を一度に見ることが出来る場所としては、建勲神社のある船岡山が有名で、地下鉄北大路駅から205系統バス(これが最速)、京阪三条駅や阪急河原町駅からは12系統バスを利用して、大徳寺前バス停の次あたりで降車し、徒歩で行くことができる(山らしいものは一つしかないので、道に迷う可能性は低い)。
金閣寺前バス停付近からは、電線が少し邪魔であるが、護摩木をもって降りてくる様子も見ることが出来る。ここは、船岡山から205系統など北大路通り→西大路通り方面に向かうバスで数分の距離なので、船岡山で送り火を堪能して、バスで移動(本数は多い)、という方式で観覧することもいいのではないだろうか。
西大路通りからであれば、左大文字山の送り火は、比較的見ることが出来るのだが、電線や看板が入ってしまうので、これが難点というべきか。なお、二条駅から円町駅、花園駅へ高架部分がある嵯峨野山陰線の車内からもみえたはずだが、時間帯からして、あまりお薦めできない。
一番の王道は、非常に有名なのだが、賀茂川の堤防からみることだ。川床から杯に大文字を映してのむと無病息災ということ。更に脚力に自信のある方にお薦めしたいのは、今出川通りを銀閣寺にむけて足を運んでゆくと、大文字に近付くことができる。京阪三条駅、京都河原町駅、地下鉄東西線など、交通網も充実している。
もう一つ、これも王道だが、屋上ビアガーデンから観覧という方法。四条通界隈には屋上ガーデンを行っているところもあり、もちろん混雑するのだが、早めに入ってしまえば大丈夫のようだ。ただ、そこから見えるのかはしっかりと確認しておかないといけない。また2000時に開始なので呑み過ぎないように注意が必要だ。
京都の高層建築物といえば、東寺の五重塔が上げられるが、あれは昇れないので(当たり前だ)普通は京都駅ビルや京都タワーが挙げられる。あそこから送り火を見たことは無いが、遮る建物は無いので、角度的に難ありの場合を除けば、みれると思う。というか、見えたかみえないか、確証がもてないが、とりあえず京都駅ビルの空中回廊から京都タワーを観た場合、こんな感じにみえる。ガラス張りなので、フラッシュを隣の人が焚いたりするとみえなくなるやも。
京都タワーから平日に撮影した場合このようになる。恐らく見えるはずだが、京都駅も京都タワーも同じことが言えるのだが、穴場でもなんでもないので相当混雑するだろう。五山で行われるので、一箇所から撮影することは難しく、タワー内をくるくる移動しなければならないのだから、リスクは大きいやも。なお、小生は例年通りマンションの最上階階段から撮影しようかと検討中。
HARUNA
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