■河原町通から四条通へ御旅所に向けて
7月17日は山鉾巡行を終えて、山鉾が保存会の皆さんの手で翌年に向け解体されてのち、八坂神社より中御座、東御座、西御座の神輿が四条寺町の御旅所に向かう神幸祭が行われる。
祇園祭を本当に愉しむには、京都に住むしかない、大津でも高槻でも大阪でも良いのだが、山鉾巡行や宵山だけを二日間か三日間滞在しただけでは、この祭事を知ることはできない、という事を言う人が居た。確かに一理あるが、京都に住んでいても高校生までは平日に行われる山鉾巡行を観るのは難しいのでは、とも。さてさて閑話休題、本日は八坂神社よりの神幸祭の写真を掲載したい。
山鉾巡行の撮影を終えて、再び大学院にて専門演習。終了すると装備一式を身につけて三度祇園祭へ。北大路駅の北大路バスターミナルから37系統バスを利用して河原町へ向かう。37系統バスは河原町通を通る、非常に今回の撮影には都合の良いバス系統なのだが、河原町三条バス停を越えたあたりで、神幸祭の列が通り、河原町通りは閉鎖。市バスの運転手さんの機転で、路上にて途中下車させてもらう。
ここは河原町三条。左折すれば京阪三条駅、この道を直進すれば阪急京都河原町駅である。中御座と西御座は、八坂神社から京都市役所を廻って寺町のアーケードを通過、三条寺町にて転回し、ここ河原町通りに至る。バスの運転手さんがここで途中下車を乗客に勧めたのは、交通規制と誘導が手間取れば2時間は足止めとなるからであろう。
途中下車はしたものの、河原町通界隈のアーケードは観覧者で溢れている。並行して前進しても良い写真は撮れないだろう。また、夜空を見上げると、ぽつぽつと雨が降り始めた。本降りにはなりそうにない小雨であるが、電子機器を多数携行する小生、濡れることは出来れば避けたいので、三条から寺町へ、アーケードの下を通ることとした。
四条寺町。交通規制が引かれている。左側に見える大きなアーケードの入り口が寺町商店街の入り口で、四条寺町の反対側が、京都の電気街として知られる寺町電気街である。寺町電気街はアーケードも無く、自動車も通行できる一方、通りは名古屋の大須電気街よりも狭いが、電気街としての体裁は整えており、電子消耗品や器材などの調達は、ここに頼るところが大きい。京都駅周辺に二つの家電量販店が展開し電気街化した、といわれるが、京都駅までバスで220円。しかし、この真下の阪急河原町駅から大阪梅田まで阪急特急で390円、こういう地の利もある。話題がそれた。
2112時、四条通に神輿の姿が見え始めた。画面端の高島屋がみえるあたりが四条河原町交差点。そこから、掛け声とともに神輿が近付いてくるのだ。観覧場所は歩道のみ、車道は完全交通規制が引かれているものの、出てはいけない。ただ、小生からちょうどカメラの延長線上に何回も注意されているのに、車道に出る人がいる。撮影の邪魔になるし、警備員さんの警告も無視している。京都府警のお巡りさんがきつく注意して、ようやく歩道に戻ったという状況。ううむ。
神輿が、旗手を先頭に喊声とともに近付いてくる。四条寺町の御旅所に到着する。この御旅所は、祇園祭の時期以外には店舗として京都の土産物を販売している。次々と時間はおいているものの神輿が、この御旅所に終結する様子、担ぎ手の熱気が撮影しているこの歩道まで感じられるような印象だ。
こうして、神輿がここ、御旅所に到達して、神幸祭は成功した。さてさて、この神幸祭が行われるのは平日である。昨年は山鉾巡行を撮影し、中座した後、山鉾の解体を撮影した、更に神幸祭の神輿が八坂神社を出る様子を撮影。今年は、御旅所に到着する様子を撮影した。祇園祭は伝統行事である、つまり日本に京都がある限り無くなる心配はない。何年間にも渡って、急がず焦らず観覧してゆくのが一つの方法なのかな、と小生は考えたい。
HARUNA
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