北大路機関

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【G7X撮影速報】第3師団創立58周年-千僧駐屯地祭,令和元年の三師団祭(2019-05-12)

2019-05-18 20:01:29 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■即応近代化師団の師団祭
 令和年間となりまして、当方にとり最初の師団祭撮影となりましたのが伊丹市千僧の第3師団祭です。

 第3師団創立58周年-千僧駐屯地祭、先週土曜日と日曜日に行って参りました。第3師団は近畿府四県を防衛警備管区とする甲師団として1962年に創設され、旧政経中枢師団を経て即応近代化師団となっていますが、地域配備師団への改編を控えている過渡期です。

 一眼レフのEOS-7DmarkⅡを中心に撮影しましたのでG7XmarkⅡを用いての速報記事は余り撮影出来ませんでしたが、第3師団は日曜日の師団行事に先立つ土曜日の総合予行も一般公開していまして、この広報重視の姿勢という第3師団は他師団もやってもらいたい。

 G7XmarkⅡでの写真は装備品展示中心となります。千僧駐屯地はその中央を自動車道が通っていまして、式典と観閲行進に訓練展示は南側、師団司令部の置かれる北側は模擬店と音楽演奏中心の一般公開となっています。野外通信システムのアンテナが一際輝いている。

 第3特科隊のFH-70榴弾砲です。開発から時間を経ているように見えますが、155mm榴弾砲は各国では冷戦一杯を第二次大戦型火砲で乗り切った国もあり、長砲身39口径砲で半自動装填装置を備えた榴弾砲としては新しい火砲です。ただ、自衛隊では後継が開発中だ。

 NBC偵察車、装備開始から六年となりましたが、そろそろ塗装が年季を示しています。実は既に一両再塗装しているとの事ですが、式典に参加する車両は両方とも旧塗装といいますか、再塗装前の車両を参加させたという。年内にもこの車輛は再塗装される、とのこと。

 74式戦車体験試乗、74式戦車は遠からず戦車大隊が廃止され偵察戦闘大隊へ改編、16式機動戦闘車に置きかえられるといい、その際に体験試乗は96式装輪装甲車へ移行するという。偵察戦闘大隊にも第3戦車大隊の96式装輪装甲車は継承される、という事なのかな。

 105mm戦車砲が鋭く突き出している。この戦車砲の威力は今なお、とはいえるのですが、さすがに第二世代戦車を2.5世代相当に改修せず運用し続けるのは限度という印象です。砲塔だけでも16式機動戦闘車のものに換装できれば、と思うのですが流石にそれはない、ね。

 偵察オートバイ、驚いたのはスマートフォンスタンドの様なものが。実はコータムの液晶部分をカーナビのように挿すアタッチメントとの事で、コータムが制式化されかなりたつのですが、お恥ずかしい、このアタッチメントは気付かなかったです。改良されている。

 87式偵察警戒車、第3偵察隊が第3戦車大隊と統合され、偵察戦闘大隊へ改編されると考えられているのですが、福岡に創設された偵察戦闘大隊は大隊本部に偵察中隊と戦闘中隊という編成で、この87式偵察警戒車も暫くは偵察部隊の主力として運用継続されるもよう。

 L-16/81mm迫撃砲、考えてみれば自衛隊で初めてL-16を配備したのが第3師団でしたね。今回驚いたのは擬装網バラクーダの涼しさです、赤外線を吸収する素材である事は知っていましたが、まるで並木の下に休むような涼しさでした。この日の気温は30度とのこと。

 74式戦車、操砲展示です。戦車は旧式といいますか、なにしろ制式化から45年も経ていますので旧式化していなければ逆に不自然ですが、操作する乗員は第一線級ですね。偵察戦闘大隊に改編の際に、戦闘中隊と戦車中隊として10式戦車を配備するべきと、思います。

 93式近距離地対空誘導弾、指揮情報中隊の装備です。前年も聞いたのですが現在は第1中隊ではなく指揮情報中隊と呼称するのですね。レーダー等は情報小隊へ配備されていましたが、指揮情報中隊というかたちで統合、高射中隊と分けて運用しているのが新編成です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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