■令和初の国賓トランプ大統領
令和時代初の国賓としてアメリカのトランプ大統領が来日しまして、天皇陛下との宮中晩餐会が今現在開かれています。

本日は5月27日、海軍記念日です。海軍記念日とは1905年5月27日、日露戦争においてロシア帝国海軍太平洋第二艦隊として極東ウラジヴォストーク軍港へ進むバルチック艦隊が沖縄南部において日本側の哨戒線に捕捉され、対馬海峡付近にて日本海軍主力である連合艦隊と艦隊決戦となり、連合艦隊が完勝に近い戦勝を挙げた事を記念する日です。

横須賀の戦艦三笠等では記念式典が行われ、海上自衛隊は毎年、日露両軍の戦死者を弔う慰霊式を行います。ただ、本年の海軍記念日は、一つ変わった一日となりました。海軍記念日というものは既に歴史的記念日で在り国民の祝祭日ではないのですが、平成を経て令和初のこの日に、記念艦三笠の保存される横須賀に呉基地より護衛艦かが、入港中です。

かが横須賀基地入港は、令和時代初の国賓として日本を訪問中である、アメリカ合衆国トランプ大統領が、現職の大統領として初めて海上自衛隊の護衛艦を明日、安倍総理大臣の案内と共に表敬訪問する事となっております。これは奇遇といえるものなのですが、海軍記念日の翌日に海上自衛隊最大の護衛艦をアメリカ大統領が訪問するという巡り合わせが。

トランプ大統領は就任したその年に、私は真珠湾攻撃を忘れない、とアメリカ国民向けの発言を行っていますが、1941年12月8日のハワイ海戦において真珠湾攻撃へ参加した日本海軍の航空母艦は、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、瑞鶴、翔鶴、以上六隻であり、明日トランプ大統領が訪問する護衛艦かが、は、航空母艦加賀の艦名を継承する護衛艦なのですね。

加賀は奇しくも1942年5月27日の海軍記念日に発動されたミッドウェー作戦に参加、これは太平洋艦隊の戦艦主力を撃破したハワイ海戦に続き、アメリカ海軍航空母艦を撃破する事で講和の機会を求めた野心的な作戦が失敗し、日本海軍は参加空母の赤城、加賀、蒼龍、飛龍を失い、アメリカ海軍も空母ヨークタウンを失いました。不思議な巡り合わせだ。

ワスプ横須賀入港、もう一つ不思議な巡り合わせとなったのは、現在、横須賀基地隣接のアメリカ海軍横須賀施設には、佐世保基地へ前方展開しているアメリカ海軍強襲揚陸艦ワスプがF-35BやMV-22等、艦載機多数を甲板へ並べ寄港中です。そして、ワスプも奇遇というべきか第二次世界大戦において戦没したアメリカ海軍航空母艦の艦名を継承している。

ワスプは大西洋艦隊の一員としてイギリス支援任務に当っていましたが、ミッドウェー海戦による空母喪失から太平洋艦隊の空母増強が急務となり、特に激戦が続くソロモン方面へ派遣されています。そして1942年9月15日、第二次ソロモン海戦において我が伊19潜水艦の攻撃を受け就役から僅か二年半という最新鋭空母は撃沈の憂き目に遭っています。

かが、ワスプ。戦場で直接合い見える事はありませんでしたが、共に第二次世界大戦の太平洋戦線で敵味方に分かれて戦い、同じ1942年に撃沈された航空母艦の名を継ぐ艦で、ともに全通飛行甲板を有しつつ、ヘリコプター搭載護衛艦かが、強襲揚陸艦ワスプ、として一方は呉基地、もう一方は佐世保基地から偶然集い、明日大統領の訪問を受ける訳です。

日米関係は良好、と言われるのですが、その象徴的な出来事が、アメリカ大統領が海軍記念日の翌日に護衛艦を表敬訪問し、そして、かつて人類史上最も激しい海の戦いを戦った名を受け継ぐ象徴的な艦が横須賀基地へ並ぶ事が、いかに厳しい過去の歴史を有するとも、和解し尊敬し得ると共に協力し得る、という事を示している様に、感じてしまいますね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
令和時代初の国賓としてアメリカのトランプ大統領が来日しまして、天皇陛下との宮中晩餐会が今現在開かれています。

本日は5月27日、海軍記念日です。海軍記念日とは1905年5月27日、日露戦争においてロシア帝国海軍太平洋第二艦隊として極東ウラジヴォストーク軍港へ進むバルチック艦隊が沖縄南部において日本側の哨戒線に捕捉され、対馬海峡付近にて日本海軍主力である連合艦隊と艦隊決戦となり、連合艦隊が完勝に近い戦勝を挙げた事を記念する日です。

横須賀の戦艦三笠等では記念式典が行われ、海上自衛隊は毎年、日露両軍の戦死者を弔う慰霊式を行います。ただ、本年の海軍記念日は、一つ変わった一日となりました。海軍記念日というものは既に歴史的記念日で在り国民の祝祭日ではないのですが、平成を経て令和初のこの日に、記念艦三笠の保存される横須賀に呉基地より護衛艦かが、入港中です。

かが横須賀基地入港は、令和時代初の国賓として日本を訪問中である、アメリカ合衆国トランプ大統領が、現職の大統領として初めて海上自衛隊の護衛艦を明日、安倍総理大臣の案内と共に表敬訪問する事となっております。これは奇遇といえるものなのですが、海軍記念日の翌日に海上自衛隊最大の護衛艦をアメリカ大統領が訪問するという巡り合わせが。

トランプ大統領は就任したその年に、私は真珠湾攻撃を忘れない、とアメリカ国民向けの発言を行っていますが、1941年12月8日のハワイ海戦において真珠湾攻撃へ参加した日本海軍の航空母艦は、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、瑞鶴、翔鶴、以上六隻であり、明日トランプ大統領が訪問する護衛艦かが、は、航空母艦加賀の艦名を継承する護衛艦なのですね。

加賀は奇しくも1942年5月27日の海軍記念日に発動されたミッドウェー作戦に参加、これは太平洋艦隊の戦艦主力を撃破したハワイ海戦に続き、アメリカ海軍航空母艦を撃破する事で講和の機会を求めた野心的な作戦が失敗し、日本海軍は参加空母の赤城、加賀、蒼龍、飛龍を失い、アメリカ海軍も空母ヨークタウンを失いました。不思議な巡り合わせだ。

ワスプ横須賀入港、もう一つ不思議な巡り合わせとなったのは、現在、横須賀基地隣接のアメリカ海軍横須賀施設には、佐世保基地へ前方展開しているアメリカ海軍強襲揚陸艦ワスプがF-35BやMV-22等、艦載機多数を甲板へ並べ寄港中です。そして、ワスプも奇遇というべきか第二次世界大戦において戦没したアメリカ海軍航空母艦の艦名を継承している。

ワスプは大西洋艦隊の一員としてイギリス支援任務に当っていましたが、ミッドウェー海戦による空母喪失から太平洋艦隊の空母増強が急務となり、特に激戦が続くソロモン方面へ派遣されています。そして1942年9月15日、第二次ソロモン海戦において我が伊19潜水艦の攻撃を受け就役から僅か二年半という最新鋭空母は撃沈の憂き目に遭っています。

かが、ワスプ。戦場で直接合い見える事はありませんでしたが、共に第二次世界大戦の太平洋戦線で敵味方に分かれて戦い、同じ1942年に撃沈された航空母艦の名を継ぐ艦で、ともに全通飛行甲板を有しつつ、ヘリコプター搭載護衛艦かが、強襲揚陸艦ワスプ、として一方は呉基地、もう一方は佐世保基地から偶然集い、明日大統領の訪問を受ける訳です。

日米関係は良好、と言われるのですが、その象徴的な出来事が、アメリカ大統領が海軍記念日の翌日に護衛艦を表敬訪問し、そして、かつて人類史上最も激しい海の戦いを戦った名を受け継ぐ象徴的な艦が横須賀基地へ並ぶ事が、いかに厳しい過去の歴史を有するとも、和解し尊敬し得ると共に協力し得る、という事を示している様に、感じてしまいますね。
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