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フロリダ州-ハリケーン“イアン”は過去最悪級の被害,バイデン大統領は初期情報で大規模人的被害に懸念表明

2022-10-01 07:00:16 | 防災・災害派遣
臨時情報-ハリケーンイアン
 ハリウッド映画等ですと大災害がアメリカで発生すると大編隊のヘリコプターが救助へという印象があるのですが、現実は厳しいのかもしれません。

 アメリカのフロリダ州に上陸したハリケーン“イアン”は過去最悪級の被害をもたらしたという懸念があるようです。これは2005年8月にアメリカ南東部を蹂躙し甚大な被害の爪痕を残したハリケーンカトリーナに並ぶものと危惧されていますが、なによりこのハリケーンイアンは9月28日に中心気圧942hPsというカテゴリー4の規模に成長していました。

 フロリダ州では沿岸部250万の住民に広域避難を勧告しています、これは日本の避難勧告のような近所の学校に避難するのではなく、浸水する可能性のある地域から住民をハリケーンの進路外に移動させる避難勧告であり、特に高潮被害が3.7mとなる予測が出されていた事から、その深刻度合いが分りますがハリケーンは大西洋上で一旦は熱帯低気圧となる。

 ハリケーンイアンは、しかし熱帯低気圧となったものの大西洋上で勢力を増し再度ハリケーンとなった上でノースカロライナ州に再上陸しています。そしてこのハリケーン被害において深刻なのは、被害の全容がハリケーン上陸から三日を経ても、未だ全容が判明していないという点です。この点についてはジョーバイデン大統領も危機感を表明しています。

 バイデン大統領は、人数はまだ不明だが相当の人命が失われている可能性を示す初期情報が入っている、としていまして、フロリダ州市追う最悪の死者を出すハリケーンとなった可能性がある、こう表明しています。フロリダ州消防局長、フォートマイヤーズ市、オーランド市、リー郡、地域単位で水没している地域があるとし、救助隊も進めないという。

 日本とアメリカの災害における公的機関の制度の違いが、端的に分かるといえるのかもしれません。日本では消防が東京消防庁を除けば市町村単位で整備されているのに対して、アメリカでは州政府が統括する制度があり、同時に大規模災害への対処能力が充実しています。対して日本では市町村消防に対応できない場合は、自衛隊へ災害派遣を要請します。

 大規模土木工事は逆にアメリカでは陸軍工兵隊の所管です、これは30年ほど前まで自衛隊で維持されていました地区施設隊の制度と重なる、具体的には制度設計でアメリカを模倣したのですが、大規模な堤防造成と治水工事はアメリカでは民間ではなく工兵隊が担うのです。即応性等の違いはありますが、アメリカの災害対処というものを見守りましょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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