■気象庁緊急地震速報発令
長野県を管区とする第12旅団はGW期間中も気を抜けなくて大変だとは思うのですが、実際問題気になる地震の情報です。
長野県で群発地震、北大路機関が松本市の四柱神社を特集しました翌日に発生し、不気味なほどに続いています。これは中々無いことで、過去には2009年に静岡市の駿府城を特集しました直後に静岡県沖地震が発生し石垣が崩落、なんという偶然か、とほかの方にネタとして頂きましたことを思い出します。しかし群発地震だけならば、稀有でははない。
松本市で震度4、これは23日の1344時に発生しました地震です。マグニチュード5.5、震源は長野県中部で震源の深さはごく浅く、しかし気象庁により緊急地震速報が発令され、関東甲信越地方と北陸及び東海地方の広い範囲に震度1が観測されました。そして1400時まで16分間で震度3地震だけで2回発生、余震にしては大きな規模だったのですね。
安曇野と焼岳周辺が震源、気象庁の発表では本日27日1700時までに震度1以上の揺れを観測した地震は48回となっています。この地域の地殻は薄いとのことで、太平洋プレートの影響が顕在化する地層であるとのこと、一方で活火山である焼岳については直ぐに大きな噴火に繋がる兆候は見られないとのこと。群発地震は今後も、長引く可能性もあります。
群発地震。震源は長野県中部の岐阜県県境近くであり震源はごく浅いということもあり、そして震源付近には活火山である焼岳があります、1907年から1939年に掛けてと戦後も1962年から1963年にかけ火山活動が続き、大規模な噴火、山体崩壊のような噴火は発生していませんが、火山泥流や水蒸気爆発を引き起こし、現在も火山注意情報1が継続中だ。
日本漂流。SF小説で日本沈没と並ぶ怪作がありまして、ここでも描かれていたのが松代の群発地震でした、長野県の松代周辺で群発地震が発生し、地質学者が地元民の反対を押し切って無理な調査を行った結果に北海道を除く本州四国九州と沖縄まで全域で巨大地震が発生する、という。そして巨大地震で日本人九割が海外に避難し欧州とソ連が壊滅する。
日本沈没よりも大変なことになりますが著者は日本沈没でおなじみの小松左京氏、しかしマントル対流の影響で日本列島が海に水平移動し没する科学検証を徹底した日本沈没とは対照的に、日本漂流は原因がアレでして、原子力空母エンタープライズが追いかけ回されたり、国連軍が日本本土上陸を敢行したりで、シッチャカメッチャカの超大作でした。
小松左京氏のSF怪作、詳細は是非読んでいただくとしまして、注目したいのはこの日本漂流で最初に出てくるのが長野県の松代、武田信玄と上杉謙信の川中島合戦古戦場近くなのですが、この松代が信玄いや震源として発生しました群発地震なのですね。そして実際、過去に松代では群発地震があり、1965年から5年間、丁度日本沈没執筆中起こっています。
群発地震は、日本地学史と理科年表を見れば意外と多く、近年でも伊豆諸島群発地震は1993年に伊豆諸島南部群発地震として、2000年に伊豆諸島北部群発地震として発生していますし、伊豆半島群発地震が1978年と1993年に発生しており、上記の通り松代群発地震は1965年から3回空白期を挟んで5年間断続的に発生しています。北海道や山陰地方に九州でも。
地震原因は、そもそも地震の事象は地殻変動という点で一致しているのですが、海溝型地震や活断層による直下型地震と火山性地震、原因は複数に分けられるものであり、そして群発地震の原因も複数あります。留意するべき点は、松代群発地震のように震度4程度を最大震度として終わるものもあれば、実は大きな変動の前兆、ということもありました。
伊豆諸島北部時群発地震、2000年6月26日から発生した群発地震は9月までに1万4100回、しかも震度6弱を含む震度5弱以上の地震が30回発生しました、6月26日の地震、気象庁は緊急火山情報を発令、実際翌日に三宅島西方海域で海水変色が確認、海底火山の噴火が考えられました。しかし火山はそこだけでなく7月8日に三宅島雄岳が小噴火する。
三宅島雄岳、8月10日に山頂から大規模なマグマ水蒸気爆発が発生し18日と29日には火砕流が発生、火砕サージの一部は住宅街に到達し住民が巻き込まれましたが、住民が巻き込まれたのは火砕サージの灰神楽であり温度が高くなく死傷を免れました。大規模な火砕流と火山ガス流入の懸念があり東京都は全域避難を決定、9月2日から全島避難が始まる。
伊豆諸島北部群発地震は、この三宅島火山災害の前兆であったのですね。火山周辺に限りますと群発地震は平成時代だけでも雲仙普賢岳噴火前や北海道有珠山噴火前に発生しており、また今回の松本群発地震にほど近い焼岳でも過去、火山噴火の前に群発地震が発生しています。そしてもう一つ、大規模な海溝型地震の前駆地震という事例もあったのですね。
東北地方太平洋沖地震。3.11東日本大震災を引き起こしたマグニチュード9の超巨大地震も前兆となる地震は発生していまして、これが群発地震であったのですね。平成二三年三陸沖地震、2011年3月9日に発生したマグニチュード7.3の地震です、宮城県沿岸で震度五弱、大船渡市で55cmの津波が観測、翌10日にマグニチュード6.8の余震がありました。
三陸沖地震は、10日のマグニチュード6.8を最大として多数のマグニチュード4規模の地震が群発していまして、数日間大きな余震が発生するために気象庁も注意喚起を繰り返し、三陸地方はもちろん日本全国で防災の大切さと防災備蓄を確認しました、そして11日1446時、東北地方太平洋沖地震が発生、防災へ認識の甘さを痛感したのは記憶にまだ新しい。
焼岳付近の地震、松本市への揺れとともに群発が続いています。気象庁によれば焼岳は火山注意情報1が継続中ではありますが、群発地震については特段巨大噴火の前兆と考えられる状況は発表していません。2018年11月から火山周辺の地震が増大し、1995年2月11日には水蒸気爆発が中部縦貫道工事現場を襲い死者4名が出ています。そして過去に一つ。
焼岳は1570年に爆発的噴火が発生し、信濃ではなく飛騨に村落被害などが発生しています。少なくない被害であったようなのですが、残念ながら詳細な資料は残っていません。もっとも気象庁が緊急火山情報を発令しない事は、山体膨張などの噴火の予兆が無いことを示します。小規模噴火でも付近に人がいれば御獄山のように大規模な被害となりますけれども。
群発地震は、長野県に限れば松代群発地震という記憶が経験論として残るだけに、神経を逆なでされるが重大な危険はないという認識もありえますが、焼岳近くの震源から東京都島嶼部の方が経験論から考えるならば油断するべきではないという認識もあり得るでしょう。確かな事が云えない現状は隔靴掻痒の印象が拭えないのですが、心構えは必要です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
長野県を管区とする第12旅団はGW期間中も気を抜けなくて大変だとは思うのですが、実際問題気になる地震の情報です。
長野県で群発地震、北大路機関が松本市の四柱神社を特集しました翌日に発生し、不気味なほどに続いています。これは中々無いことで、過去には2009年に静岡市の駿府城を特集しました直後に静岡県沖地震が発生し石垣が崩落、なんという偶然か、とほかの方にネタとして頂きましたことを思い出します。しかし群発地震だけならば、稀有でははない。
松本市で震度4、これは23日の1344時に発生しました地震です。マグニチュード5.5、震源は長野県中部で震源の深さはごく浅く、しかし気象庁により緊急地震速報が発令され、関東甲信越地方と北陸及び東海地方の広い範囲に震度1が観測されました。そして1400時まで16分間で震度3地震だけで2回発生、余震にしては大きな規模だったのですね。
安曇野と焼岳周辺が震源、気象庁の発表では本日27日1700時までに震度1以上の揺れを観測した地震は48回となっています。この地域の地殻は薄いとのことで、太平洋プレートの影響が顕在化する地層であるとのこと、一方で活火山である焼岳については直ぐに大きな噴火に繋がる兆候は見られないとのこと。群発地震は今後も、長引く可能性もあります。
群発地震。震源は長野県中部の岐阜県県境近くであり震源はごく浅いということもあり、そして震源付近には活火山である焼岳があります、1907年から1939年に掛けてと戦後も1962年から1963年にかけ火山活動が続き、大規模な噴火、山体崩壊のような噴火は発生していませんが、火山泥流や水蒸気爆発を引き起こし、現在も火山注意情報1が継続中だ。
日本漂流。SF小説で日本沈没と並ぶ怪作がありまして、ここでも描かれていたのが松代の群発地震でした、長野県の松代周辺で群発地震が発生し、地質学者が地元民の反対を押し切って無理な調査を行った結果に北海道を除く本州四国九州と沖縄まで全域で巨大地震が発生する、という。そして巨大地震で日本人九割が海外に避難し欧州とソ連が壊滅する。
日本沈没よりも大変なことになりますが著者は日本沈没でおなじみの小松左京氏、しかしマントル対流の影響で日本列島が海に水平移動し没する科学検証を徹底した日本沈没とは対照的に、日本漂流は原因がアレでして、原子力空母エンタープライズが追いかけ回されたり、国連軍が日本本土上陸を敢行したりで、シッチャカメッチャカの超大作でした。
小松左京氏のSF怪作、詳細は是非読んでいただくとしまして、注目したいのはこの日本漂流で最初に出てくるのが長野県の松代、武田信玄と上杉謙信の川中島合戦古戦場近くなのですが、この松代が信玄いや震源として発生しました群発地震なのですね。そして実際、過去に松代では群発地震があり、1965年から5年間、丁度日本沈没執筆中起こっています。
群発地震は、日本地学史と理科年表を見れば意外と多く、近年でも伊豆諸島群発地震は1993年に伊豆諸島南部群発地震として、2000年に伊豆諸島北部群発地震として発生していますし、伊豆半島群発地震が1978年と1993年に発生しており、上記の通り松代群発地震は1965年から3回空白期を挟んで5年間断続的に発生しています。北海道や山陰地方に九州でも。
地震原因は、そもそも地震の事象は地殻変動という点で一致しているのですが、海溝型地震や活断層による直下型地震と火山性地震、原因は複数に分けられるものであり、そして群発地震の原因も複数あります。留意するべき点は、松代群発地震のように震度4程度を最大震度として終わるものもあれば、実は大きな変動の前兆、ということもありました。
伊豆諸島北部時群発地震、2000年6月26日から発生した群発地震は9月までに1万4100回、しかも震度6弱を含む震度5弱以上の地震が30回発生しました、6月26日の地震、気象庁は緊急火山情報を発令、実際翌日に三宅島西方海域で海水変色が確認、海底火山の噴火が考えられました。しかし火山はそこだけでなく7月8日に三宅島雄岳が小噴火する。
三宅島雄岳、8月10日に山頂から大規模なマグマ水蒸気爆発が発生し18日と29日には火砕流が発生、火砕サージの一部は住宅街に到達し住民が巻き込まれましたが、住民が巻き込まれたのは火砕サージの灰神楽であり温度が高くなく死傷を免れました。大規模な火砕流と火山ガス流入の懸念があり東京都は全域避難を決定、9月2日から全島避難が始まる。
伊豆諸島北部群発地震は、この三宅島火山災害の前兆であったのですね。火山周辺に限りますと群発地震は平成時代だけでも雲仙普賢岳噴火前や北海道有珠山噴火前に発生しており、また今回の松本群発地震にほど近い焼岳でも過去、火山噴火の前に群発地震が発生しています。そしてもう一つ、大規模な海溝型地震の前駆地震という事例もあったのですね。
東北地方太平洋沖地震。3.11東日本大震災を引き起こしたマグニチュード9の超巨大地震も前兆となる地震は発生していまして、これが群発地震であったのですね。平成二三年三陸沖地震、2011年3月9日に発生したマグニチュード7.3の地震です、宮城県沿岸で震度五弱、大船渡市で55cmの津波が観測、翌10日にマグニチュード6.8の余震がありました。
三陸沖地震は、10日のマグニチュード6.8を最大として多数のマグニチュード4規模の地震が群発していまして、数日間大きな余震が発生するために気象庁も注意喚起を繰り返し、三陸地方はもちろん日本全国で防災の大切さと防災備蓄を確認しました、そして11日1446時、東北地方太平洋沖地震が発生、防災へ認識の甘さを痛感したのは記憶にまだ新しい。
焼岳付近の地震、松本市への揺れとともに群発が続いています。気象庁によれば焼岳は火山注意情報1が継続中ではありますが、群発地震については特段巨大噴火の前兆と考えられる状況は発表していません。2018年11月から火山周辺の地震が増大し、1995年2月11日には水蒸気爆発が中部縦貫道工事現場を襲い死者4名が出ています。そして過去に一つ。
焼岳は1570年に爆発的噴火が発生し、信濃ではなく飛騨に村落被害などが発生しています。少なくない被害であったようなのですが、残念ながら詳細な資料は残っていません。もっとも気象庁が緊急火山情報を発令しない事は、山体膨張などの噴火の予兆が無いことを示します。小規模噴火でも付近に人がいれば御獄山のように大規模な被害となりますけれども。
群発地震は、長野県に限れば松代群発地震という記憶が経験論として残るだけに、神経を逆なでされるが重大な危険はないという認識もありえますが、焼岳近くの震源から東京都島嶼部の方が経験論から考えるならば油断するべきではないという認識もあり得るでしょう。確かな事が云えない現状は隔靴掻痒の印象が拭えないのですが、心構えは必要です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)