■臨時情報-バルト海情勢
日本は天然ガスなどのロシア産エネルギーへの依存度は欧州各国ほど高くはありませんが、もし高めていたならば欧州の様に大変な事になっていたでしょう。
バルト海の天然ガス掘削リグ付近において所属不明の小型無人航空機が頻繁に飛来し、各国は警戒を強化しています。所属不明とはいうものの、ロシア軍の破壊工作が疑われる事案が、海底天然ガスパイプラインノルドストリームにおいて発生しており、次の段階としてノルウェーやデンマークなどの天然ガス掘削リグが攻撃される危惧が、あるためです。
ノルドストリーム爆破。懸念されているのは先月下旬に相次ぎ発生したバルト海でのノルドストリーム天然ガスパイプラインの爆発です。爆発は四カ所で発生し、デンマークとスウェーデン当局によれば爆破は事故ではなく水中爆発、数百kg相当の爆発物により発生したとしており、両国はマグニチュード2.1から2.3の爆発衝撃波を検知したとしている。
デンマークの北海天然ガス掘削リグ付近に無許可の小型無人航空機が飛行しているとデンマーク警察へ通報があったのは10月4日、デンマーク警察によれば先週末から所属不明の小型無人航空機目撃の通報が複数回あったことを発表しています。このリグはフランスのトタルエナジーズ社が操業するハルフダンBとロアガス田とのことでした。その位置は。
小型無人航空機、問題なのはトタルエナジーズの掘削リグはデンマーク西岸沖200kmのデンマークEEZ排他的経済水域内にあり、この200kmという距離は市販無人航空機では厳しい距離にあるということです。そしてもう一つ問題は同様の無人航空機がノルウェーの天然ガス掘削施設付近でも目撃されており、何処の所属か、この意図がつかめない点です。
ロシア軍ウクライナ侵攻にたいしての日欧米豪などの経済制裁へ、ロシアは報復として天然ガス供給の制限を行い、完全停止を示唆するとともに事故との言い分での遮断も幾度か実施しています。欧州の冬は厳しく、気候変動対策から欧州各国が石炭など化石燃料を制限し、また事故対策から脱原発を進めロシア製天然ガスへ転換していました。その理由は。
天然ガスは主成分がメタンガス、メタンガスは二酸化炭素の25倍もの温室効果ガスであり、これが大気中に自然放出されるよりも燃焼させ二酸化炭素へ変換させたほうが気候変動対策には良いとして、それならばなにも掘削しなければよいのではないかとの反論はさておき、欧州ではクリーンエネルギーとして認識され、使用が拡大していた最中の有事という。
ロシアからの天然ガス、欧州は気候変動対策もふくめ安価なロシア製天然ガスに大幅に依存した上で、今回の経済制裁への報復措置としての天然ガス供給制限が、厳しい冬季に行われようとしているため、代替エネルギーの確保に必死となっています。昨今太陽光パネルの価格高騰もドイツなどが国運を掛け買い集めているのは原因の一つという実情がある。
ノルウェーの天然ガス、ロシアからの供給遮断という懸念を前に欧州最大の天然ガス供給はノルウェーの掘削する天然ガスです。このほかにギリシャなどがエーゲ海で掘削していますし、イタリアなどでも掘削は可能なのですが、掘削総量ではノルウェーに依存するところが大きいのです。無人機は破壊工作の為の情報収集ではないか、各国は警戒を強めています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
日本は天然ガスなどのロシア産エネルギーへの依存度は欧州各国ほど高くはありませんが、もし高めていたならば欧州の様に大変な事になっていたでしょう。
バルト海の天然ガス掘削リグ付近において所属不明の小型無人航空機が頻繁に飛来し、各国は警戒を強化しています。所属不明とはいうものの、ロシア軍の破壊工作が疑われる事案が、海底天然ガスパイプラインノルドストリームにおいて発生しており、次の段階としてノルウェーやデンマークなどの天然ガス掘削リグが攻撃される危惧が、あるためです。
ノルドストリーム爆破。懸念されているのは先月下旬に相次ぎ発生したバルト海でのノルドストリーム天然ガスパイプラインの爆発です。爆発は四カ所で発生し、デンマークとスウェーデン当局によれば爆破は事故ではなく水中爆発、数百kg相当の爆発物により発生したとしており、両国はマグニチュード2.1から2.3の爆発衝撃波を検知したとしている。
デンマークの北海天然ガス掘削リグ付近に無許可の小型無人航空機が飛行しているとデンマーク警察へ通報があったのは10月4日、デンマーク警察によれば先週末から所属不明の小型無人航空機目撃の通報が複数回あったことを発表しています。このリグはフランスのトタルエナジーズ社が操業するハルフダンBとロアガス田とのことでした。その位置は。
小型無人航空機、問題なのはトタルエナジーズの掘削リグはデンマーク西岸沖200kmのデンマークEEZ排他的経済水域内にあり、この200kmという距離は市販無人航空機では厳しい距離にあるということです。そしてもう一つ問題は同様の無人航空機がノルウェーの天然ガス掘削施設付近でも目撃されており、何処の所属か、この意図がつかめない点です。
ロシア軍ウクライナ侵攻にたいしての日欧米豪などの経済制裁へ、ロシアは報復として天然ガス供給の制限を行い、完全停止を示唆するとともに事故との言い分での遮断も幾度か実施しています。欧州の冬は厳しく、気候変動対策から欧州各国が石炭など化石燃料を制限し、また事故対策から脱原発を進めロシア製天然ガスへ転換していました。その理由は。
天然ガスは主成分がメタンガス、メタンガスは二酸化炭素の25倍もの温室効果ガスであり、これが大気中に自然放出されるよりも燃焼させ二酸化炭素へ変換させたほうが気候変動対策には良いとして、それならばなにも掘削しなければよいのではないかとの反論はさておき、欧州ではクリーンエネルギーとして認識され、使用が拡大していた最中の有事という。
ロシアからの天然ガス、欧州は気候変動対策もふくめ安価なロシア製天然ガスに大幅に依存した上で、今回の経済制裁への報復措置としての天然ガス供給制限が、厳しい冬季に行われようとしているため、代替エネルギーの確保に必死となっています。昨今太陽光パネルの価格高騰もドイツなどが国運を掛け買い集めているのは原因の一つという実情がある。
ノルウェーの天然ガス、ロシアからの供給遮断という懸念を前に欧州最大の天然ガス供給はノルウェーの掘削する天然ガスです。このほかにギリシャなどがエーゲ海で掘削していますし、イタリアなどでも掘削は可能なのですが、掘削総量ではノルウェーに依存するところが大きいのです。無人機は破壊工作の為の情報収集ではないか、各国は警戒を強めています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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