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【土曜詳報】キャンプ富士日米友好祭二〇一六(1)米海兵隊装備の貴重な展示(2016-05-07)

2020-06-06 20:00:27 | 在日米軍
■いきなりLAV-25軽装甲車!
 今週から土曜詳報は在日米軍特集と世界の艦艇特集を隔週交互にお伝えします、コロナ禍下で出来ない行事雰囲気をお伝えできれば幸い。

 LAV-25軽装甲車左前からと隣に96式装輪装甲車、火力は違いますが用途も重量もほぼ同じ、このキャンプ富士は陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地と道路を挟んだ向かい側に所在していまして、この96式装輪装甲車も滝ヶ原駐屯地に駐屯の普通科教導連隊に配備されているもの。

 LAV-25軽装甲車右前からと隣に87式偵察警戒車、ここは静岡県御殿場市中畑のアメリカ海兵隊キャンプ富士、現在は常駐部隊はおかれていませんが、沖縄県を中心に地元負担軽減として東富士演習場へ転地訓練を実施する部隊がローテーションで駐屯する施設です。

 87式偵察警戒車とLAV-25軽装甲車、87式偵察警戒車は最近では地方の自衛隊とは無関係な夏祭りにも出現するという割と日常の装甲車ではありますが、LAV-25はなかなかみられません、海兵隊装甲車両、同盟国とはいえ普段目にしない装甲車がみられる行事といえる。

 グロウラーと120mm迫撃砲、キャンプ富士は常駐部隊がありません、しかしどこかの部隊はかならず駐留していますので、年度によってはもの凄い装備が並んだり、年度によっては耐爆車両ばかりだったりと、いうなれば当たり外れがある行事といえまして、この年は。

 グロウラーと120mm迫撃砲を同じ角度から。海兵隊行事は陸上自衛隊の駐屯地祭のような部隊集結と指揮官巡閲に指揮官と合衆国領事の祝辞を経て観閲行進から祝賀飛行、そして空包を用いた訓練展示、という展開はありません、装備品展示主体という牧歌的なもの。

 グロウラー3両と120mm迫撃砲、アメリカ海兵隊といえば世界を舞台とした緊急展開部隊の極致というような組織体系と装備体系を構成し、考えさせられるものが多い。この迫撃砲は2006年から配備が開始された新装備で自衛隊が1994年から配備しているものと同じ。

 M-777超軽量榴弾砲とFH-70榴弾砲、M-777の軽さは驚くべき事にUH-60でも空輸可能な超軽量155mm砲としてイギリスのヴィッカースVSEL社により開発され、海兵隊は2005年にM-198榴弾砲の後継として制式化しました。FH-70は自衛隊のもの、持続射撃能力が高い。

 M-777の牽引状態、FH-70はAPUにより16km/hで自走でき陣地変換が素早く毎分6発の射撃可能で特殊装薬BBの射程は39kmに達しますが全備重量は9.6tに達します、M-777は自走できませんが軽量に重点を置き3.2t、設計も20年新しく5名で操砲可能という。

 タロン遠隔操作ロボットシステム、イギリスのキネティック社製で遠隔操作により1000m以内において8.5時間にわたる索敵や爆弾処理作業が可能で、試験的に自動散弾銃により武装したことも。ただコストは高く2300万ドルといい、軽装甲機動車に匹敵する費用です。

 M-110自動狙撃銃と奥にM-82対物狙撃銃、M-16の7.62mm版を原型にナイツアーマメント社が開発したSR-25を2007年に制式化したもので、精密なM-24狙撃銃が装填の間に次の目標が出現するアフガンやイラクでの戦訓を反映して採用された自動狙撃銃というもの。

 LAV-M自走迫撃砲を後方右側から。LAV-25の派生型です、LAV-25は1983年に海兵隊の軽偵察車両として採用されたもので原型はスイスのモワク社製、これをジェネラルダイナミクスランドシステムズカナダ社が製造している、個人的にもっとも自衛隊向きとおもう。

 LAV-M自走迫撃砲を正面左側から。LAV-25はファミリー化されていましてLAV-MはM-252/81mm迫撃砲と弾薬99発を搭載、M-252は自衛隊も大量配備するイギリス設計のL-16で射程5650m、このほかに自衛用にM-240軽機関銃も装備し、一見すると輸送型だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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