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【京都幕間旅情】清水寺,東山音羽に訪れた紅葉季節幕開けと観光客に修学旅行生が運び込む懐かしい賑わい活況

2022-11-16 20:00:43 | 写真
■紅葉の季節は幕開け
 第八の波が到来したという緊張感は忘れずにしかし紅葉の季節も到来しました。

 京都に修学旅行生が戻ってきた、清水寺を久々に拝観しましてふとそんなことを思いました、春の桜が満開となっていました春の段階ではまだまだ修学旅行というのもの限定的でしたから、ね。清水坂の、そうは長くはないものの坂道の先に三重塔がみえてくる。

 清水寺、京都市東山区清水にあります京都散歩の定番となっています寺院です。しかし此処は観光地ではなく、十一面千手観世音菩薩を奉じる寺院、延鎮が開基となりまして平安遷都前は宝亀9年こと西暦778年に開かれました、連綿と信仰を伝える寺院なのですね。

 観音堂と清水の舞台、清水寺を拝観しますと凄いなあと感じるのは観音堂と清水の舞台という定番の風景の目の前、三重塔のあたりまでは拝観料をとらないという寺院でして、御本尊は秘仏ですが、その観音堂の手前から拝する事が出来る、開かれた寺院でもあるのだ。

 清水寺は観光寺院、実際にそう位置づけられているものでして考えてみますと修行を行うには余りに俗世といいますか、こちらがわに近い価値観といいますか、こうも観光過多となりますとこうせざるを得ないでしょう。しかし多くの人が寺院に触れる場所でもある。

 観光過多といいますかオーバーツーリズムというものは2019年までは盛んに提唱されていまして、実際円町駅で205系統バスに乗ろうとしても満員で三本見送っていた、タクシーもなかなか来ないし時間だけが刻々過ぎる、そんな状況が続くと多すぎる、と思う。

 過多とはいうが過小も凄い、COVID-19の感染拡大で当初全く見通しが立たず、すぐ終わるという楽観論は欧州でアメリカで毎日数千も亡くなるという、中世日本の惨状のような状況が具現化しますと、いや短時間で終わると週末でなく終末、と危惧したものでした。

 観光都市、京都はもともと単なる先端都市であったはずなのですが、ある特定時代から京都を動かさないという転換により、実質中心部はいびつな観光都市へ転換してゆきまして、故にCOVID-19の感染拡大は京都がものすごく大きな影響を被ったこと、否定できない。

 混雑していない京都はいいものでしたが、市バス全路線赤字、この一言で急激な需要の消失、消滅といってよい状況は危機感というものを感じました当時です。オーバーツーリズムにはまだまだ遠いのですが、それでも北大路機関創設当時の観光水準には、戻ったか。

 恐怖というほかないほどの観光過多であった、2019年などはそうした印象がありましたね、紅葉の名所も昔はそれほど混雑しなかった、日曜日と土曜日は混雑していたが、がんばって平日の午後に時間を捻出すれば、平日はそれほど混雑していません当時がありました。

 修学旅行需要というものは、京都にとっては平日と休日の観光客ギャップを抑えるという意味で重要でした。しかし、訪日観光客が増大しますと、流石に欧州や北米南米に東南アジア中国から、土日だけ観光、そんな需要はありません、故に平日が混雑していたかたち。

 訪日観光客の観光需要が戻れば、また市バスにも乗れない状況が再来するのだろうか、ふとそんな危惧はあるのですよね。他方で、市内には中層マンションが増えるとともにセカンドハウス需要の高まりで全般的に物価が上昇してしまう、現状の推移に新しい危惧も。

 COVID-19、日本国内での人命喪失を最小限度に抑えたことは喜ぶべきことですが、ウィズコロナばかりを考えていてポストコロナ時代を京都市は考える余裕がないようにも思えてなりません、特に現状でオーバーツーリズム対策にはなにもないよう思えてくるのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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