北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

平成二十一年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報 4

2009-10-21 12:55:45 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 本日は、今週末に行われる自衛隊関連行事に関する紹介。陸上自衛隊の駐屯地祭が目白押しの今週末の見どころについてお伝えしたい。

Img_0537  新型インフルエンザ拡大中、行ける時に行っておかなければ中止、ということもあり得たのが今年度春季と夏季。行っておけばよかった四月の37連隊信太山駐屯地祭。そういえば、今週末は、17連隊の山口駐屯地祭が行われるとのこと。旅団普通科連隊なのでやや規模は小さいものの、日本海側を睨む第17普通科連隊の創設記念行事だ。

Img_2243 勝田駐屯地祭は、茨城県ひたちなか市の勝田駐屯地で行われる駐屯地祭で、施設学校が置かれていることから施設学校祭という性格の駐屯地祭である。施設教導隊には最新の施設科装備が戦術研究と教育訓練のために配備されており、最新鋭の07式機動架橋システムなど注目の装備品に期待が集まる。

Img_9957 松戸駐屯地祭は、千葉県松戸市の駐屯地祭で、需品学校が置かれていることから需品学校祭というべき行事で、需品教導隊が駐屯している。関東補給処松戸支処が置かれているほか、東部方面隊直轄としてホークミサイルにより戦域防空を担当する第2高射特科群が駐屯している駐屯地である。

Img_0712  戦車部隊駐屯地祭としては、日本原駐屯地祭、玖珠駐屯地祭が挙げられる。岡山県勝田郡の日本原駐屯地には、第13特科隊、第13戦車中隊、第14戦車中隊が駐屯しており、第13旅団、第14旅団の管区である山陽山陰四国地区では、重要な火力部隊が駐屯している駐屯地、聞くところでは訓練展示の工夫が物凄く見ごたえある行事とのことだ。

Img_0732  玖珠駐屯地、大分県玖珠郡のこの駐屯地は、西部方面隊唯一の戦車部隊駐屯地として第4戦車大隊、第8戦車大隊が駐屯している。更に第四対舟艇対戦車隊なども駐屯、二個戦車大隊が駐屯するということで、今津駐屯地祭のような印象なのだろうか、九州で今週末一番の注目駐屯地祭といえる。

Img_8873_1  立川駐屯地で行われる立川防災航空祭、略して防空祭(?)、東部方面航空隊がおかれている立川駐屯地にて、自衛隊のヘリコプターに加え、警視庁航空隊や東京消防庁などのヘリコプター、関東都県の防災ヘリコプターが参加し、防災のための展示などが行われる。大編隊の祝賀飛行も機数が凄いとのこと。

Img_6381 豊川駐屯地祭、愛知県豊川市の豊川駐屯地には、中部方面隊唯一の特科連隊である第10特科連隊、そして第10高射特科大隊、第49普通科連隊と第6施設群が駐屯している。次々と射撃するFH-70榴弾砲の空包射撃は、特科部隊駐屯地ならではの迫力を見せつけてくれる。施設、普通科、高射特科と協同しての模擬戦は壮観だ。

Img_0393  竹松駐屯地祭、竹松駐屯地には、西部方面隊の防空を担当する第2高射特科団隷下の第7高射特科群、そのホームミサイル部隊が駐屯している。ホークミサイルの観閲行進は、真正面から撮影すると写真のようになってしまうのだが、後ろから見る三連装されたホークミサイルの姿はなかなか勇壮である。

Img_2052  川内駐屯地祭、鹿児島県薩摩川内市の川内駐屯地には、第8師団隷下の第8施設大隊が駐屯している。いよいよ、十月も終わりの季節、普段自衛隊関連行事に足を運ばれていない方も、紅葉前線がどんどん南下する日本列島。秋深まる週末に、紅葉見物とともに、一つ、午前中は行事、午後から紅葉、というようなかたちにて、遠くの駐屯地祭に足を運んでみる、というのもいいのではないだろうか。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

  1. 10月24日:豊川駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/
  2. 10月24日:日本原駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/13b/
  3. 10月25日:需品学校祭松戸駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
  4. 10月25日:施設学校祭勝田駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
  5. 10月25日:立川駐屯地創設記念・立川防災航空祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
  6. 10月25日:山口駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/13b/
  7. 10月25日:竹松駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
  8. 10月25日:玖珠駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/8d/
  9. 10月25日:川内駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/8d/

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

 

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自衛隊観艦式2009 本番・予行・満艦飾・電燈艦飾・一般公開予定

2009-10-20 21:25:39 | 北大路機関 広報

◆観艦式を観に行こう

 自衛隊観艦式2009は、今年度自衛隊記念日行事として行われる行事である。実施責任者は赤星慶治海上幕僚長、執行者は杉基正彦自衛艦隊司令官、参加艦船は40隻、航空機43機が参加して行われる行事で、人員8000名が参加して実施される。

Img_0832  観艦式はその見学には、乗艦券が必要で、こちらは八月に募集が開始され、終了。現時点で郵送が完了している。この乗艦券が無ければ残念ながら見学することが出来ないのだが、自衛隊記念日記念行事ということで満艦飾、電燈艦飾などが実施され、こちらは陸上から見学することが出来る。

  • 21日:観艦式予行(相模湾)・・・0800~1700、予備備22日
  • 22日:満艦飾(横須賀・横浜・木更津)・・・0800~日没
  • 22日:一般公開(横須賀・横浜・木更津)・・・1330~1800
  • 22日:電燈艦飾(横須賀・横浜・木更津)・・・1800~2130
  • 23日:観艦式予行(相模湾)・・・0800~1700、予備備24日
  • 24日:満艦飾横須賀・横浜・木更津)・・・0800~日没
  • 24日:一般公開(横須賀・横浜・木更津)・・・1000~1630
  • 24日:訓練展示(横浜港内大桟橋南側海域)・・・1100・1400の二回
  • 24日:青少年体験航海(横浜新港~東京湾)・・・0900・1330の二回
  • 24日:音楽演奏(横浜象の鼻パーク開港波止場)・・・1200・1500の二回
  • 24日:音楽演奏(横浜ドックヤードガーデン)・・・1200・1400・1600の三回
  • 24日:電燈艦飾(横須賀・横浜・木更津)・・・1800~2130
  • 備考:天候その他情勢により変更の可能性あり

Img_1247  観閲部隊は、護衛艦いなづま、くらま、こんごう、あぶくま。観閲付属部隊は、護衛艦まきなみ、掃海母艦うらが、潜水艦救難艦ちはや、試験艦あすか、訓練支援艦てんりゅう。受閲部隊は、旗艦あしがら、第一群が護衛艦はたかぜ、さわかぜ。第二群は護衛艦ひゅうが、さざなみ。第三群には護衛艦ゆうばり、ゆうべつ。

Img_7507  第四群に潜水艦そうりゅう、わかしお、なつしお。第五群が掃海母艦ぶんご、掃海艦やえやま、掃海艇あいしま。第六群として補給艦ましゅう、輸送艦おおすみ、エアクッション揚陸艇。第七群ではミサイル艇おおたか、くまたか。第八群を海上保安庁の巡視船やしま、が務める。

Img_1094  受閲航空部隊は、指揮官機P-3Cを先頭として、第一群にSH-60J哨戒ヘリコプター三機・UH-60J救難ヘリコプター二機。第二群にMH-53E掃海ヘリコプター二機。第三群に陸上自衛隊のCH-47J輸送ヘリコプター三機。第四群にTC-90固定翼練習機三機。第五群に救難飛行艇US-1A一機、US-2二機。

Img_0983  第六群にP-3C哨戒機三機。第七群に航空自衛隊のC-130H輸送機三機。第八群に航空自衛隊のF-2支援戦闘機三機。第九群に航空自衛隊のF-15J戦闘機三機という編成。支援艦艇部隊は、予備艦として護衛艦さわゆき、せとゆき、まつゆき、が参加。

Img_7632  警戒部隊として護衛艦はつゆき、しらゆき、掃海艦はちじょう、試験艦くりはま、多用途支援艦えんしゅう、掃海艇すがしま、つのしま、のとじま、が加わる。支援航空部隊には、SH-60K哨戒ヘリコプター2機、スーパーピューマ1機、取材協力にSH-60Jが四機、航路海面警戒にSH-60J/Kが3機、さらに天候偵察としてP-3C哨戒機1機が任務にあたる。

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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インド洋からアデン湾へ 海上阻止行動給油支援の代替案として政府が検討

2009-10-19 23:35:18 | 国際・政治

◆アフガニスタンはリスク、苦悩の民主党新政権

 インド洋海上阻止行動給油支援が来年一月で特措法の期限切れに伴い終了する。これに続く日本の対テロ任務での国際貢献はどうなるのか、これについて新しい模索が始まっているようだ。

Img_0808_2  海上自衛隊のインド洋での海上阻止行動給油支援は、民主党鳩山政権では、当初の延長しないから、単純延長は無い、とニュアンスが変化しつつあった一方、インド洋給油支援に代えて当初考えられていたアフガニスタンでの復興人道支援任務への自衛隊派遣が、戦闘地域の拡大とISAF部隊の損耗激増などの事案が生じた。

Img_0980  以上のように困難な点が多く指摘されるようになり、事実上頓挫している状態となった自衛隊の派遣が難しい戦闘地域への民間人の派遣、タリバン兵士への就職支援など、滑稽ともとれる提案がインド洋への派遣に代えて提唱される中、安全性や交戦規定の問題、集団的自衛権の問題で不安の残るアフガニスタンへの派遣は難しい。

Img_1105  それでは、どのような代案があり得るのかとの疑問に対して、一つの視点が供されたようだ。以下産経新聞記事から引用する。インド洋からの海上自衛隊補給艦の撤収に伴い、同艦をソマリア沖で海賊対処にあたる外国艦艇の補給に活用する案が政府内で検討されていることが18日、分かった。

Img_0807  インド洋でテロ対策にあたってきた米欧艦艇の多くが現在は海賊対策でソマリア沖に展開しており、補給支援打ち切りの穴を埋める国際貢献策になりうるとの見方が出ているためだ。自衛隊の海外派遣に慎重な社民党や、米欧などの理解が得られれば有力な給油代替策の一つとして浮上してくる可能性もある

Img_1275  政府はインド洋補給活動について「単純延長はしない」(鳩山由紀夫首相)と強調してきた。代替案として民生分野でのアフガニスタン支援を検討中だが、同案だけで人的貢献を期待する米政府の理解を得られるかは不透明だ。自衛隊は海賊対処に護衛艦2隻、インド洋の補給活動に補給艦と護衛艦各1隻を派遣している。

Img_2236  インド洋からの撤収で浮く補給、護衛各艦をソマリア沖に振り向ければ海賊対策でより実効的な活動が可能となる。ソマリア沖には現補給活動の給油ポイントの一つがあり、テロ対策と海賊対処など複数任務を兼ねた艦艇も少なくない。(引用ここまで)http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091019/plc0910190136001-n1.htm

Img_0191  海上自衛隊も、海賊対処任務での護衛艦派遣に際して、当初からインド洋海上阻止行動給油支援の派遣補給艦から支援を受ける前提での舞台を派遣しており、現在の海賊対処任務を継続するのであれば、インド洋での任務が終了したのちでも補給艦をインド洋からアラビア海にかけての海域に展開させる必要性はあった訳だ。

Img_6688  付け加えれば、アフガニスタン派遣よりは、現時点では再度イラクに復興人道支援のために派遣した方が安全といわれる状況であることから、タリバンとの彼我混交の競合地域が続くアフガニスタンよりも、洋上での補給支援の方が間合いを採ることが出来ることも確かで、政治的に自衛官の犠牲を避けたいという観点からは洋上補給支援が遥かに安全ともいえる。

Img_81311  他方で、海賊対処任務給油支援、これは韓国海軍などからも要望されていた点ではあるのだが、単純に移行するということが政治的に可能かは一考の余地があり、現時点で“単純延長は無い”という点、“インド洋給油は国連決議に基づかず憲法上も問題が指摘される”という論点に着目すれば、アメリカが政治的にインド洋海上阻止行動を国連決議に盛り込むことが出来たならば、海上自衛隊の給油支援を単純ではなく延長させることもできよう。

Img_5720 しかし、どちらにしても海上自衛隊は、本土の弾道ミサイル防衛任務、そしてインド洋での任務と必然的に平時ながら2方面作戦を強いられており、東西冷戦時代と比べれば確実に任務は増大している一方で、護衛艦数は削減されている。もちろん護衛艦は大型化しているのであるが、ローテーションの観点から、護衛艦定数について、上方修正の決断が必要な時ではないかとも考える次第。

HARUNA

[本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる]

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アメリカ空軍サンダーバーズ、雨天を突きぬけて飛行展示を実施!

2009-10-18 22:18:27 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆浜松基地航空祭2009速報

 本日もまだ写真整理中なのですが、取り急ぎ保存した写真の中からサンダーバーズの写真を選び掲載します。

Img_4806  1953年、アメリカ空軍の曲技飛行部隊として発足したサンダーバーズは、1947年に陸軍隷下の陸軍航空軍から、海軍、陸軍に続く第三の軍隊、海兵隊のほうが陸海軍よりも歴史が古いので第四の軍隊とするべきかもしれないが、誕生した空軍、その高い操縦技術を象徴する部隊として今日に至る。

Img_4202  浜松基地航空祭は、オープニングフライトまでは、曇りの天候であったのだが、AWACSの飛行が終了すると雨粒が落ちはじめ、とうとう、2005年の岐阜基地航空祭を思い出す程度の天候となった。しかし、幸い風が無かったということと、視程が天候に比して最悪の状況ではなかったことから、サンダーバーズの飛行展示が浜松にて実現した。

Img_4524  米空軍の標準型戦闘機というべきF-16戦闘機、超音速飛行が可能な多用途戦闘機による飛行展示は、亜音速機とは、やはり轟音が違うという感想だが、しかし世界最高と讃えられる技量を以てしても天候が相手では如何ともしがたいようで、水平飛行を中心とした内容、第三航空団でも出来るのではないか、という単調な印象もあったが、途中からは曲技飛行の名にふさわしい展示も行われた。

Img_4483  今年のエアフェスタ浜松は、入場者12万名、昨年と比べて若干の増加にとどまったという事で、早朝からの天候と天気予報により、航空祭見学をあきらめた方が多かった、という事なのだろうか。ちなみに、本日の三沢基地航空祭2009は、サンダーバーズを歓迎する空とB-52のフライパスなどがあり、26万の入場者が会場を沸かせた、とのことだ。

Img_4316  本当に飛行できるのか、という杞憂をF-16が打ち払ったという印象、本日は、速報ということで、サンダーバーズ、浜松で飛行!という内容ですが、サンダーバーズに決断を促すように、小松基地のF-15Jや、岐阜基地のF-2B,静浜基地のT-7,そしてご当地浜松基地のT-4やE-767の飛行もあった訳で、この点も強調したい。

HARUNA

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エアフェスタ浜松2009 豪雨を乗り越えてサンダーバーズ飛翔

2009-10-17 22:31:24 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆写真整理中ですが・・・

 本日、浜松基地航空祭に行ったのですが、現在、データ整理中ということで、少々お待ちください。そういう理由から昨年の写真で代替。

Img_5514  本日は、降水量1㍉予想という昨日の予報が午後になり急変し、明日はところにより強い雨、雷雨の可能性、と。雷雨のサンダーバーズ、・・・。まあ、午前中はなんとかなるんでないの、ということで、浜松駅でいそいそと折畳式自転車を組み上げます。同じ考えをする方もいましたようで、コンボイを組み、一瞬方向音痴的な道案内を仕掛けましたが、E-767がOPフライトを開始する時刻には到達。

Img_5130  今回は、サンダーバーズが飛来するという事で空前の、実際には帰路東名高速道路や浜松市内の渋滞はそれほどでもなかったのですが、会場は混雑が予想されましたので、いろいろ考えて広報館付近、ここは順光なんですが、混雑も少ないという事で撮影することに。地上展示は撮影できませんが、致し方ない、と断念。名古屋主力部隊と合流を果たし、目的のものを撮影できました。

Img_5322  サンダーバーズが飛行開始する時間帯、雨がかなりお強くなったのですが、F-15,F-2,T-7,T-4と次々に自衛隊機が飛行展示を行うのに触発されたのか(?)飛行展示を実施、これは、飛ぶのか!と驚かされました。1130時の飛行展示から、皆さん順次帰路につきましたので、帰投フライトのあとは市内に渋滞が無かったのかもしれませんね。まもなくラストフライトのV-107も撮影できましたし、T-4の特別塗装も撮影、サンダーバーズも撮影できました。雨天に体力は奪われましたが、一日を満喫することができました。

HARUNA

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平成二十一年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報 3

2009-10-16 22:49:02 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 今週末に行われる自衛隊関連行事について紹介したい。三沢、浜松では航空祭が行われサンダーバーズが参加予定、このほかにも注目の行事がいくつも実施される。

Img_7863  日曜日に行われるのは三沢基地航空祭。F-2飛行隊二個を基幹とする第三航空団が展開している。写真は築城基地のF-2だけれども。こちらは、米空軍のアクロバットチーム、サンダーバーズが参加する航空祭、F-2支援戦闘機と米空軍のF-16飛行隊が展開する基地にF-16を運用するサンダーバーズが展示、注目の航空祭だ。E-2C早期警戒機も三沢に展開している。

Img_0068  明日は浜松基地航空祭。本日、サンダーバーズが予行のフライトを実施したので足を運ばれた方も多いのだろうか、浜松基地は航空自衛隊発祥の地であり、T-4練習機を運用する二個飛行隊を基幹とする第1航空団、そして虎の子E-767早期警戒管制機が展開、高射教導隊、第1術科学校、第2術科学校が置かれるなど航空自衛隊基地として大きな役割を担っている。

Img_8760  八戸航空基地祭、青森から北方海域を睨む海上自衛隊第2航空群隷下のP-3C部隊が展開する航空基地の一般公開が行われる。航空自衛隊の航空祭と異なり、式典を行った後に機動飛行などを行うという海上自衛隊の航空基地祭、一度足を運びたいと考えているのだが中々機会がない。AH-1SやF-2なども参加するとのこと。

Img_0113  伊丹駐屯地祭、中部方面隊創設49周年記念行事。訓練展示模擬戦が近年、数年に一度しか行われず、今年も35連隊による格闘戦展示が行われるだけとのことだが、観閲行進は、軽装甲機動車が参加しなくなった守山駐屯地祭よりも大規模に行われる。方面通信部隊など、ほかではなかなか見られない装備も参加するので、観閲行進の規模は大きいといえよう。

Img_1915  富山駐屯地祭、駐屯地そのものは第382施設中隊、つまり地区施設隊の小さな駐屯地なのだが、金沢の第14普通科連隊が支援する訓練展示模擬戦が、非常に近くで見ることが出来るという事で定評のある駐屯地祭である。地区施設隊の駐屯地祭というのも、近傍の鯖江駐屯地祭を含め、非常に珍しいので、足を運んでみるのもいいかもしれない。

Img_5522  土浦駐屯地祭、陸上自衛隊武器科職種の戦術研究及び専門教育を行う武器学校が置かれている駐屯地で、最新の装備から最旧式の装備まで、重装輪回収車や99式自走榴弾砲から89式中戦車や3式中戦車まで配備されている。旧海軍の予科練として使われていた建物が本庁舎であったのだが、残念ながらこちらは保存部分を除き解体されてしまったとのこと。

Img_1625  目達原駐屯地祭、この駐屯地祭はヘリコプターを中心とした行事となる。西部方面ヘリコプター隊、第4飛行隊、第3対戦車ヘリコプター隊が配置されている駐屯地で、他に自衛隊改編で大きな注目となる九州方面補給処などが駐屯。注目は新鋭AH-64D戦闘ヘリコプターの参加があるか否かだろうか。

Img_9769  小倉駐屯地祭、小倉駐屯地は、後述する都城駐屯地と並んで西部方面隊の駐屯地祭である。小倉駐屯地には福岡県北九州市にあり、第40普通科連隊が駐屯、第四師団に所属している。連隊は、連隊本部以下本部管理中隊、四個普通科中隊、対戦車中隊、重迫撃砲中隊が配置されている普通科連隊だ。

Img_5118  都城駐屯地祭、天孫降臨の地霧島を見上げるこの駐屯地は、第8師団隷下の第43普通科連隊が駐屯している駐屯地である。西部方面隊隷下の師団は、南西諸島を防衛警備管区に含めていることから、対戦車ミサイルや特科火砲など比較的重火力を有していると共に、近接戦闘の訓練を先駆けて実施した部隊である。

Img_5651  航空自衛隊串本分屯基地、第5警戒隊のレーダーサイトが置かれている分屯基地であるが、こちらの開庁記念行事では、近接戦闘の訓練展示なども行われるとのこと。M55四連装機銃の空包射撃などが期待されるのだが、場所は紀伊半島南端、高速道路もなく、名古屋から特急南紀でも行けない、京都からオーシャンアロー新宮行きで行くことが出来るという遠さが難点。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

  1. 10月17日:八戸航空基地開隊52周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/msdf/hatinohe/
  2. 10月17日:浜松基地航空祭・エアフェスタ浜松2009・・・http://www.mod.go.jp/asdf/hamamatsu/index.htm
  3. 10月18日:三沢基地航空祭2009・・・http://www.mod.go.jp/asdf/misawa/
  4. 10月18日:武器学校祭・土浦駐屯地創設57周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/ord_sch/index.html
  5. 10月18日:富山駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/butai/sta/toyama/index.htm
  6. 10月18日:中部方面隊創設49周年・伊丹駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/
  7. 10月18日:串本分屯基地開庁52周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/asdf/kushimoto/
  8. 10月18日:小倉駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
  9. 10月18日:目達原駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
  10. 10月18日:都城駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/8d/

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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航空祭輸送浜松基地決戦!? サンダーバーズvs東海道新幹線!?

2009-10-15 12:38:29 | コラム

◆今週末サンダーバーズ浜松飛来

 物凄い入場者数を呼ぶであろう今週末のサンダーバーズ参加の浜松基地航空祭、これはある意味、浜松基地航空祭の観客動員とJR東海や東海道新幹線の輸送能力が試されているようでもあって、興味深い。

Img_2028 サンダーバーズ浜松基地航空祭参加、いよいよ今週末の土曜日と日が迫ってきた。サンダーバーズ、F-16による飛行展示は、どのようなものなのだろうか。今回のサンダーバーズ西太平洋ツアーは、本日の千歳基地での飛行展示、土曜日に浜松基地航空祭に参加し、そして翌日には三沢基地でサンダーバーズは飛行するのだとか。

Img_8861  京阪神、中京、首都圏から最も近いのは新幹線で行ける浜松基地航空祭でのサンダーバーズだろう。2004年のサンダーバーズ参加、浜松基地航空祭は雨天であったものの、入場者は8万。雨天となった浜松で入場者8万、同じくサンダーバーズが参加して雨天に泣いた百里基地航空祭では実に入場者17万に達した。

Img_6034  とはいえ、勇ましいタイトルとは別に、連休輸送や帰省ラッシュと比べれば、それほどにはならかいかもしれない。さて、浜松まで、東京からは始発の、0633時発こだま631号名古屋行きで0824時浜松到着、0703時発ひかり461号岡山行きで0833時浜松駅到着。新大阪からは0608時発ひかり504号東京行きで0742時浜松駅到着、もしくは0627時発ひかり506号東京行きにて0804時着、というようなダイヤとなっている。

Img_5800  運賃は、東京~浜松間8070円(指定席利用)、新大阪~浜松間8700円(指定席利用)。双方とも、こだま号利用ならば、前日までに“ぷらっとこだま”で相当割引が利く。しかし、問題はここからだ。浜松基地は駅から遠いのだ。浜松駅から浜松基地まで距離にして6.4km、岩国駅と岩国基地くらいの距離がある。

Img_6266  これは歩けない距離ではないのだが、一時間半は見ておいた方がいい。小牧基地は名鉄牛山駅から徒歩4分、走れば経験上2分30秒。岐阜基地は、名鉄三柿野駅、各務原市役所前、六軒駅から各5~15分でゲート、そしてJR高山線蘇原から徒歩10分、やや遠いが那加からも行くことが出来る。

Img_5096  八尾駐屯地もJR志木駅から、明野駐屯地も近鉄明野駅から徒歩で行くことが出来るのだが、浜松は駅からが遠い。浜松駅からシャトルバスは当然運行されているのだろうけれども、これは、上記の到着時刻では相当の混雑とシャトルバスの待ち時間が予想される。しかも市内は相当混雑しているだろう。

Img_2018  前日に浜松入りするのが理想的なのだけれども、残念ながら前日は平日の金曜日。浜松駅の隣、新浜松から遠州鉄道に乗り換えて、上嶋駅か自動車学校前駅に展開し、そこから徒歩としても、5.7km、遠い。もう一つ考えられるのは、遠州鉄道の路線バスを乗り換えて少しづつ浜松基地に近づき、渋滞した場合はそこで降車することだろうか、もしくは幸運にもタクシーに乗車できたらば、それが最短かもしれない。

HARUNA

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10月14日は鉄道の日 1872年新橋~横浜間の開通を祝う

2009-10-14 23:29:08 | コラム

◆鉄道の“余裕”を考える

 1872年10月14日に新橋と横浜の間を日本最初の鉄道が開通したことを記念し、10月14日は鉄道の日、ということになっている。そこで、本日は鉄道に関する話題。

Img_5468  本日は鉄道の日。チャックイェーガーが初めて有人機として音速を越えた記念日でもあるとのことで、音速の日でもあるのだが、個人的に関心事は鉄道の日に向いているので、冒頭に音速は出せないが、なんとなく一番速そうな車両、500系のぞみ号京都駅到着を掲載することで、折衷案としたい。

Img_2795  鉄道に関しては、近年余裕が無くなってきているようにも思うのが残念な次第。かつては、名鉄7000、阪急6300などなど、特急料金を必要としない車両であっても2扉クロスシートなどの車両が運行されており、通勤通学の時間にもゆとりを感じることが出来たように思うのだが、今日、輸送需要と省エネの観点から、こちらが犠牲にされている。

0810img_5639_1  更に付け加えれば、機能的に特化し過ぎているのが今日の趨勢か、前面展望車、ハイデッカー展望車は、いまや観光特急であっても新造されることは稀有であり、流線形の車体は単に空気抵抗低減が目的となった。鉄道の旅に、車窓、というもの、風景というもの、時間を愉しむという余裕も消えつつあるようにも思う次第。

Img_3500  もっとも、機能重視の権化といえた国鉄時代、特急は485の派生で占められ、新幹線は0系のみ、0系という名称ものちに取って付けられた、という時代を振り返れば、特にJRの特急体系に関してだけは、国鉄民営化に伴う観光特急の増発時代こそが例外的だった、というべきなのかもしれない。

Img_0437  他方、会社によっては精力的に観光特急を開発する鉄道会社もあり、鉄道友の会によるブルーリボン賞受賞車両や、ローレル賞受賞車両などをみると、なるほど鉄道車両というものは、無機質な車両群が増える中でも、これは!という逸品、失礼、車両は、誕生してくるものなのだ、と救いはあると安心する。

Img_4016  速度が重視されたためか、特にこの分野は寝台特急にも顕著だ、時間をゆったりと楽しむ風習が、交通文化から失なわれているようで、寝台特急は、高速化する新幹線に完全にとってかわられつつある。寝台特急もブルートレインという老舗旅館のような格式と風格から機能性重視か、敷居が高くなっているのも今日の特色。

Img_9090  探せば、数多く運行されていたブルートレインは、ごく少数の豪華寝台特急に置き換えられているようなのだが、寝台特急という、非有効時間帯を運行される列車には、相応の夜間人員を確保する必要があり、本数そのものが淘汰されている今日、寝台特急に流れる時間というものは決して長くないといえよう。

Img_4560  もうひとつ、そのむかしは安く移動することのできる代名詞であった夜汽車、つまり夜行列車であるが、こちらも高速バスに追い詰められるように月滅寸前で、定期運行されるものに関していえば壊滅状態だ。夜行列車を運行するだけの鉄道会社の余裕についても、無くなってきているというのが実情だ。

Img_6318  鉄道と余裕、という点に立てば新幹線も、ダブルデッカー車、そして東海道新幹線からは個室が消え、食堂車はおろかバービッフェについても全般的に廃止され、今日に至る。東京~大阪間の所要時間を考えれば必須ではないにしても、やはり座席だけの新幹線というものは味気ないと思うのは当方だけなのだろうか。

Img_7658  鉄道に関して、近年は、新型車両が導入されると、一部ではあるのだが、もの凄い量産速度でもって、旧型車を代替する。これまで日常の一つであった車両が、ほんの少しの間をおいて久々に足を運んでみると、いつの間にか淘汰されていた、ということは、近年、確かに起こるようになってしまった。

Img_1180  そして、鉄道車両メーカーの基本系をもとに開発される各鉄道会社の車両は、共通部品により運用上の利点は非常に多いのだけれども、個性のない車両、それも塗装さえステンレス車として地金がむき出しのどれもよく似た印象を与えてしまう車両が次々に増えているようでこちらも残念至極。

Img_4420  順次、旧国鉄型は消え、私鉄が運行する旧型の車両についても、上記のような新型車両に代替されてゆくこととなろうが、現政権が打ち立てた2020年までに1990年から25%のCO2削減という目標を達成するには、それこそ、日本中の旧型車両を最新の省エネ車両に代替させる必要が生じるだろう。

Img_8212  しかし、難しいことなのかもしれないが、新型のステンレス車両に置き換えられつつも、これまで個々の鉄道会社が培ってきた車両のイメージは、一種のブランドとして、なんとか受け継いでほしい、少なくともそれくらいの余裕を会社は残してほしい、と思うのは当方だけなのだろうか。

Img_8751  だが、一つの光明は、鉄道という交通機関は自動車や航空機と比べれば、もちろん乗車率にもよるのだが、CO2排出量が少ない、という点である。現政権が打ち立てた2020年までに1990年から25%のCO2削減という目標が、単なる政治的スローガンでないのならば、ある分野では鉄道のポテンシャルは大きくなろう。

Img_3621  公共事業として、例えば廃止路線や非採算路線の活性化、郊外と都市中心部との輸送手段への自動車の利便性をうわまある程度までのライトレールなどの鉄道交通に関する公共投資を重点的に行えば、もしかしたらば、再び鉄道に関する分野での規模を依拠とした余裕というものが生まれてくるのかもしれない。

Img_7900  とはいいつつも、無理な政策公約を実現するために、なりふり構わず積立金などを流用し、そして手段ありきの結果や事業評価を無視した現在の行政府を見る限り、難しいのだろうか・・・。現政権が打ち立てた2020年までに1990年から25%のCO2削減という目標は、第二の日本列島改造論ともなり得るのだが。

Img_0551  しかし、ハブ空港問題で、羽田か、成田か、関空か、の話題ではないが鉄道関係についても、CO2削減という観点からは確たる戦略、これは高速道路についても渋滞解消のための車線増加を無視して無料化を提唱するなど、長期的展望に立つ戦略というか、プランがみえてこないことが気になる次第。

Img_2042  移動時間短縮、そして経営効率のための余裕の減退が本日のお題な訳であるが、もうひとつこの余裕を将来左右するであろう鉄道行政について、いま一つビジョンが明確にならない、というのも、本日の関心事として挙げたい。一つの懸案、高速道路無料化を行えば鉄道体系は計り知れない打撃をうけるが、それが日本全体にとり国民福祉の向上につながるのか、明確ではない。

Img_46481  鉄道のみならず、新政権は、長期的に観た場合の、広義の意味での国民福祉の面での事業評価では、マイナス点の方が大きくなるようにも見える。それとも、これも民主党政権が批判した自民党政権時代のような、改革に伴う痛み、として押し付けるのだろうか、それとも移行期に伴う混乱として片付けるのだろうか。

Img_3961  と、まあ、鉄道に関する話題は、鉄道が日本に開業した日を祝う鉄道の日ながらも、どうしても暗い方向にばかり考えが及んでしまうのだが、そうした反面、更に最高速度・評定速度の高速化と輸送需要合致に向けた混雑緩和の措置とともに、さらに洗練され、且つその枠内で個々の民鉄、鉄道会社が最大限の個性が発揮されるであろう事を祈念して、本日の記事としたい。

HARUNA

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アメリカ空軍サンダーバーズ 千歳基地で展示飛行予定【10月15日】

2009-10-13 21:48:27 | 北大路機関 広報

◆不死鳥の紋章とともに白いF-16が舞う!

 アメリカ空軍のアクロバットチーム、サンダーバーズが航空自衛隊千歳基地にて飛行展示を行う旨、航空自衛隊千歳基地HPに掲載されている。http://www.mod.go.jp/asdf/chitose/

Img_4650 日本のアクロバットチームといえば、航空自衛隊の松島基地、第4航空団のブルーインパルスが有名であるが、使用するのは国産のT-4練習機、亜音速機だ。しかし、米空軍のサンダーバーズは超音速のF-16戦闘機を運用、実際にサンダーバーズや、米海軍のF/A-18を使用するブルーエンジェルスによる飛行展示をみた方に聞くと、亜音速機とは迫力が比較にならないとのこと。

Img_2630  千歳基地は、航空自衛隊第2航空団がF-15飛行隊二個をもって北方防空にあたる航空自衛隊の最重要基地の一つに数えられる場所で、八月の千歳基地航空祭とは別に15日木曜日は、基地が開放されるとのこと。基地開放は0800~1330時で、JR千歳駅から千歳基地まで、0800~1400時(千歳駅発の最終は1300時)片道大人200円にてシャトルバスが運行されるとのことだ。

Img_7703_2   米空軍サンダーバーズの千歳基地飛行展示は、北海道初の飛行展示として実現したもので、F-16戦闘機の高い機動性を縦横無尽に活かした飛行展示には期待が高まる。特に前回来日の際には悪天候により飛行展示がほとんど行えなかったことを思い出すと、今度こその快晴を祈念したい次第。

Img_3178   他方で、航空自衛隊のブルーインパルスも、現在運用されている亜音速のT-4に代えて、日米共同開発のF-2を以て運用することが可能か、議論されていたことを思い出した。なるほど、F-2は機体強度の問題が当時は改善される前で、加えて高価な支援戦闘機であることから実現には至らなかった。

Img_4555  高い技術力を有するアクロバットチームはその存在だけでも航空自衛隊の技量の高さを誇示することができ、日本に対する軍事的野心を平和的に緩和することが出来る点を考慮すれば、超音速のF-2が、現在のT-4に代えてブルーインパルスに採用されていても、それはそれでよかったのでは、と考える次第。

Img_2871  F-2をブルーインパルスが運用すれば、強度問題が克服されたことも世界に示すことが出来よう。そんなF-2であるが、アメリカでの製造分担部分の生産がいよいよ終了するとのことで、生産関連設備を買い取るでもしなければ、生産終了は必至となっているとのこと。サンダーバーズ来日とは無関係ではあるが、ふとそんなことを思い出した次第。

HARUNA

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訃報:軍事評論家 江畑謙介 氏 享年60歳 最も尊敬する軍事評論家

2009-10-12 22:16:07 | 北大路機関 広報

◆御冥福をお祈りします

 軍事力とは、兵器とは、外交との関係、世界政治への連動。当方の専門分野である国際政治、公法分野の研究でも直接の関係は大きくないものの、忘れてはならない知的背景の一つ。

Img_0495  日本を代表する軍事評論家である、江畑謙介氏が10日、千葉県内の病院にて心不全で亡くなった。享年60歳。ジェーンの日本特派員として、江畑氏の論述は、古いジェーン年鑑を書架から引き出したときにも、みつけることができる。NHKの軍問題や戦争勃発の際などの解説などでも知られる方だ。

Img_8636 工学博士ならではの視点で、兵器の特色から軍事全般まで、深い知識に裏打ちされた判りやすい解説、そして分からないことは分からないという謙虚さは、見習わなければならないなあ、と思いつつ、尊敬していた方の一人。軍事力の最大の責務は戦争を抑止することにある。兵器とは人が命を託して用いる道具。などなど、当方の価値観に大きく響いた言葉を残されている。

Img_2609  本日、岐阜基地航空祭を見学し、その帰路の名鉄電車車内にて、その訃報を知った次第。本当に驚いたが、NHKお昼のニュースにて、報道されたとのこと、情報は確かだった。さて、江畑謙介氏、現在、書架に並んでいる氏の著書は、ざっと数えただけで30冊、さがせばさらに出てくるはずだが、それだけに衝撃は大きい。

Img_1377  軍事というものは、職業などで軍事に関係する人や、軍事に興味を持つ人だけが、前者は公的に、後者は私的に興味を持てばいいというものではなく、選挙民が投票行動に際して、その予備知識として有していてもいいのではないか、と考える上で、氏が著書のみならずNHKを通じて、その知識普及に寄与した事の重要性は、大きいの一言に尽きる。

Img_6687  氏は、独自の防衛観に基づき、“日本防衛のあり方”、“日本の防衛戦略”など、体系的な整合性を提案する内容の著書を発表するとともに、並木書房などから、軍事に関しての最初の知識に触れる著書も発表、改訂を重ねた“米軍再編”では、世界規模の米軍再編を俯瞰した上で日本での米軍再編のあり方を投げかける著書を世に送り出しており、近年は、“軍事とロジスティクス”として、後方支援の分野から軍事の基盤を解説した著書を発表している。

Img_3120  軍事そのものの、兵器そのものの知識よりも、様々な異なる分野の関心を深める際に軍事の知識が必要とされる場合、知的背景に必要な軍事に関する知識と軍事そのものの、兵器そのものの知識は、異なる一方で、総合的包括的な理解が必要な前者を理解する上で、氏の著書のポテンシャルは大きい。逝かれたことは、心から惜しむとともに、さらに深くご冥福をお祈りしたい。

HARUNA

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