■沿岸運用に特化する意義
小型護衛艦、小型ですがミサイル等はその分陸上に置き沿岸部の運用へ特化する、という前回の視点について。
地対艦ミサイル連隊と相互支援する将来小型護衛艦ですが、第二に防空ピケット任務が挙げられます。もちろん、将来小型護衛艦は高度なレーダーを搭載するものではない為、レーダーピケット艦として任務に対応する訳ではありません、しかし、データリンクにより連接している部分は大きい。
更に将来小型護衛艦そのものは高度な個艦防空システムを搭載する前提ではない為、航空攻撃を受けた場合には即座に陸上に展開する防空網の支援下に退避しなければなりません、つまり陸上自衛隊の高射特科群が運用する03式中距離地対空誘導弾や航空自衛隊のペトリオットミサイルとの連携がその任務として加わるでしょう。
陸上自衛隊の高射特科群が運用する03式中距離地対空誘導弾や航空自衛隊のペトリオットミサイルとの連携、具体的には、潜水艦から発射される巡航ミサイルが、航空基地や燃料集積所に策源地や発電所など高付加価値目標を攻撃する場合に洋上での低空目標監視を行う手段が一つでも存在する事は非常に大きな意味があります。
高射特科群と高射群との連携、というものを提示しました。またその上で、有事の際、場合によっては防空監視所、つまり航空自衛隊のレーダーサイト支援、という任務、レーダーサイト周辺に展開し潜水艦などからの巡航ミサイル攻撃を感知し、レーダーサイト防備に展開する基地防空地対空誘導弾等への情報連接を行うという運用も考えられます。
一方で副次的に、将来小型護衛艦は小型であっても沿岸部を哨戒しており、特殊部隊浸透などへの小型潜水艦、所謂ミゼットサブによる浸透対処や、重要海峡への機雷敷設対処、日施掃海として重要海峡の定期掃海を行う重要港湾部航路防備の掃海艇を潜水艦攻撃から防護するなどの運用が考えられ、こちらは小型護衛艦として本来考えられる任務ではありますが。
沿岸に限定して運用する艦艇、補完的に対艦ミサイルの不足は地対艦ミサイル連隊、艦対空ミサイルの不足は地対空ミサイルの、防空の傘に入る、掃海艇支援へ大型護衛艦を恒常的に随伴させることは有事の際の運用に大きな制約を付与するため、沿岸部の能力に限定した護衛艦を貼り付ける事は意義がおおきいでしょう。大型護衛艦は日本沿岸以外の場所でのシーレーン防衛や外洋任務に専従できる。
水陸両用作戦支援、第三の任務に水陸両用作戦というものも将来小型護衛艦の任務には考えられます。地方隊警備隊に所属させるという前提ですが、地方隊の任務には海洋観測艦以外の手段による致死研究、沿岸部の調査などが加わります、言い換えれば離島沿岸部の水路などの観測任務も地方隊の任務となりますので、この任務も含む、ということ。
警備隊に所属する将来小型護衛艦は、水陸両用作戦では、沿岸部へ展開する輸送艦の支援、場合によっては水陸両用強襲車両の強襲任務に際し大型護衛艦の艦砲射撃を補完するような小口径火砲による沿岸砲撃を、直掩射撃の形で展開する、というものも想定されますし、エアクッション揚陸艇LCAC等への支援、沿岸部からの攻撃などにより損傷した場合では、曳航しての離脱等も可能です。
また、将来小型護衛艦は航空機格納庫について、その排水量と船体規模の限界から無人機以上のものを想定しませんが、飛行甲板は必要としています、この為、島嶼部防衛に展開する多用途ヘリコプターの緊急着艦等を受け入れ、また、洋上の給油拠点としても寄与できます。更に、フランス海軍の通報艦のような、十数名程度の特殊部隊や両用戦部隊収容能力を持たせるならば、初動の情報収集などに寄与するでしょう。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
小型護衛艦、小型ですがミサイル等はその分陸上に置き沿岸部の運用へ特化する、という前回の視点について。
地対艦ミサイル連隊と相互支援する将来小型護衛艦ですが、第二に防空ピケット任務が挙げられます。もちろん、将来小型護衛艦は高度なレーダーを搭載するものではない為、レーダーピケット艦として任務に対応する訳ではありません、しかし、データリンクにより連接している部分は大きい。
更に将来小型護衛艦そのものは高度な個艦防空システムを搭載する前提ではない為、航空攻撃を受けた場合には即座に陸上に展開する防空網の支援下に退避しなければなりません、つまり陸上自衛隊の高射特科群が運用する03式中距離地対空誘導弾や航空自衛隊のペトリオットミサイルとの連携がその任務として加わるでしょう。
陸上自衛隊の高射特科群が運用する03式中距離地対空誘導弾や航空自衛隊のペトリオットミサイルとの連携、具体的には、潜水艦から発射される巡航ミサイルが、航空基地や燃料集積所に策源地や発電所など高付加価値目標を攻撃する場合に洋上での低空目標監視を行う手段が一つでも存在する事は非常に大きな意味があります。
高射特科群と高射群との連携、というものを提示しました。またその上で、有事の際、場合によっては防空監視所、つまり航空自衛隊のレーダーサイト支援、という任務、レーダーサイト周辺に展開し潜水艦などからの巡航ミサイル攻撃を感知し、レーダーサイト防備に展開する基地防空地対空誘導弾等への情報連接を行うという運用も考えられます。
一方で副次的に、将来小型護衛艦は小型であっても沿岸部を哨戒しており、特殊部隊浸透などへの小型潜水艦、所謂ミゼットサブによる浸透対処や、重要海峡への機雷敷設対処、日施掃海として重要海峡の定期掃海を行う重要港湾部航路防備の掃海艇を潜水艦攻撃から防護するなどの運用が考えられ、こちらは小型護衛艦として本来考えられる任務ではありますが。
沿岸に限定して運用する艦艇、補完的に対艦ミサイルの不足は地対艦ミサイル連隊、艦対空ミサイルの不足は地対空ミサイルの、防空の傘に入る、掃海艇支援へ大型護衛艦を恒常的に随伴させることは有事の際の運用に大きな制約を付与するため、沿岸部の能力に限定した護衛艦を貼り付ける事は意義がおおきいでしょう。大型護衛艦は日本沿岸以外の場所でのシーレーン防衛や外洋任務に専従できる。
水陸両用作戦支援、第三の任務に水陸両用作戦というものも将来小型護衛艦の任務には考えられます。地方隊警備隊に所属させるという前提ですが、地方隊の任務には海洋観測艦以外の手段による致死研究、沿岸部の調査などが加わります、言い換えれば離島沿岸部の水路などの観測任務も地方隊の任務となりますので、この任務も含む、ということ。
警備隊に所属する将来小型護衛艦は、水陸両用作戦では、沿岸部へ展開する輸送艦の支援、場合によっては水陸両用強襲車両の強襲任務に際し大型護衛艦の艦砲射撃を補完するような小口径火砲による沿岸砲撃を、直掩射撃の形で展開する、というものも想定されますし、エアクッション揚陸艇LCAC等への支援、沿岸部からの攻撃などにより損傷した場合では、曳航しての離脱等も可能です。
また、将来小型護衛艦は航空機格納庫について、その排水量と船体規模の限界から無人機以上のものを想定しませんが、飛行甲板は必要としています、この為、島嶼部防衛に展開する多用途ヘリコプターの緊急着艦等を受け入れ、また、洋上の給油拠点としても寄与できます。更に、フランス海軍の通報艦のような、十数名程度の特殊部隊や両用戦部隊収容能力を持たせるならば、初動の情報収集などに寄与するでしょう。
北大路機関:はるな くらま
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