先日、昭和7年に建てられたという建物に行き、レトロな手動式エレベータに乗った。ドアを手で自分で開け、目指す階のボタンを押し昇る。そして到着してから、二重の扉をきちっと閉める。
ガラス越しに中のエレベータ本体が見え、手動で運転する。昔両親に連れられて三越デパートに行った時のことを思い出す。今では、このようなエレベータは一般的ではないが、当時はわくわくしてエレベータに乗り、エレベータガールを尊敬のまなざしで見たものだ。
デパートというのは、子供にとって不思議な空間であった。おもちゃ売場が最大の関心であったが、いろいろな世界に連れてってくれるエレベータは魅力的だった。
そして、エレベータは独特の加速感や振動で、ちょっとした不安感を産む。スリルも楽しめる。
何人かでエレベータに乗るときは別にして、一人でエレベータに乗ると、結構不安を感じる。高層ビルの高速エレベータも緊張する。
いつのまにか3月になってしまった。来月は4月新学期等、すべてが新しくなるように感じる。そして今は、エレベータに乗って、地下深く、自分のこころの地階を覗く時なのかもしれない。
<日本に生まれて1/4>
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