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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

こころの防衛機制は何だろう?(心の柔軟体操 1/10)

2012-06-03 | 第二章「五感と体感」

 今年の2月に、初めてオーストリアに行った。そして、ウィーン大学の有名なフロイトの像を見、フロイト記念館(かつての住まいを記念して)で有名な寝椅子に実際に触った!私にとってフロイトを五感で実感した貴重な旅であった。

 フロイトがもし、存在しなかったら、臨床心理学はどうなったか、そして今学んでいる生き甲斐の心理学はどうなったか?勿論今の21世紀も随分変わったものになっていたことだろう。

 U先生は、よくフロイトの偉業として14の防衛機制(抑圧、抑制、昇華、合理化、感情転移、置き換え、知性化、退行、逃避、同一化、摂取、投影、反動形成、補償)を言及される。そして、私もそうだが、臨床心理学を学びはじめ何年かすると防衛機制についてもっと真剣に理解したいと思うようになる。何故そうなのだろうか、不思議な現象だ。

 防衛機制の学びを深め性格診断をしたいとか、精神分析を深く学びたいとか、その動機はさまざまだと思うが、U先生の「生き甲斐の心理学」の見解は、私にとっては思いがけないものであった。

 テキスト「生き甲斐の心理学」(植村高雄著)の防衛機制の章は、「心をのびやかにする方法」である。性格を分類したり診断をするための冷厳な現象解釈ではないのだ。

 私は、最近よく動物園に行く。生命の神秘、動物の神秘を垣間見るのが何ともいえない。そして、動物の防衛機制というものもあるのだろう。生き物は、生き抜くために神秘的なまでのこころの仕組みをもっているようだ。それが、たとえ昆虫であってもだ。

 チンパンジーの反動形成(人間を威圧するオス)にふれたり、子供チンパンジーの八つ当たり(感情転移や置き換え)にふれたりすると、人間のそれのようで微笑ましくなる。

 雨の日や風の日にオリックスが広場で仲間と寄り添っていたりするさまを見ると、日本人の甘えの構造ー同一化を彷彿する。

 蝶でも、人間の共感や敵意を感じるのか、非常に微妙な行動をするようにも思える。

 生き抜くための生命の仕組み。基本的に生き抜き幸せになるための心のしくみ。それが防衛機制だと思う。人を科学的にも冷たく俎上にのせて、診断したり裁くものではないと思う。

 人を幸せにするための心の仕組(「生き甲斐の心理学」(86P))。

 今日一日の現在という時を自由に明るく自然にのびのびと自己実現の道を歩きたいものです。過去に囚われることなく、将来の不安に怯えることなく生きるために。(「生き甲斐の心理学」(87P))

 フロイトの名前付けの問題もあるが、防衛機制はかなり広く深い心の機能の総称だと思う。そして、この仕組みをよく知り、自分のものとする(修業が必要)ことで、幸せに向かうことができると思う。

 そして、それにより五感と体感を、より活かすこともできるのだろう。

 心の柔軟体操 1/10

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