物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

Vault and pommel horse

2012-08-06 12:41:21 | スポーツ

いまロンドンでオリンピックである。

昨夜、テレビの女子体操の中継を見ていたら、Vaultという字に目が行った。ところがこのVaultなどという語は知らなかったので、座っていた机の上にある英和辞典を引いてみたら、跳躍とあった。

すなわち、体操競技の跳馬のことであった。そして続いてみていたら、pommel horseというのがあった。pommeなら知っているが、pommel というのは知らない。それでまた辞書を引いてみたら、馬の鞍の前の方の飛び出した部分のことをいうらしい。

それで、これが体操の鞍馬を意味することがわかった。放送の中で解説者が馬の鞍の飛び出したふちのところをpommelというのだと解説をされていた。そういえば、体操競技の鞍馬には二つの金具というのか取っ手というのかがある。これは本当の馬の鞍のpommelを模したものであろう。

ということで、テビを見ていて少し賢くなったのだが、徒手体操だとか吊り輪だとか鉄棒だとかは英語ではなんというのだろうか。

ちなみにpommeはフランス語でりんごのことであり、pomme de terreとは「地のりんご」すなわちジャガイモのことである。


いじめ2

2012-08-06 11:34:18 | インポート

朝日新聞の連載企画「いじめられている君へ」で昨日漫画家の西原(さいばら)理恵子さんが、いじめられている君は自分を守るために「うそをついてください」とあった。

うその大切さが強調されており、我が意を得たという感じである。はじめて、いじめられている少年少女への貴重なアドバイスが得られたと感じた。

西原さんの亡くなった夫は戦場カメラマンであったそうだが、少年兵から銃を突きつけられたときが一番恐かったと言っていたという。大人の兵士は残酷な兵士でも、家に帰ったらやさしいお父さんにもなる。愛することや大事なものを知っている。

だが、少年兵は物事の重大さがわからず、簡単に人を殺すんだって、言っていたという。

いくら紛争地帯でも、年間3万人も死ぬなんてことはそんなにないが、日本ではそれに相当した人が自殺をしている。日本は形を変えた戦場だと西原さんはいう。

なんて本質を見通した発言なんだろう。西原さんがどんなマンガを描く人かまったく知らないが、この人は本質を知っている。

西原さんのいじめに対するアドバイスはまず何とかして「16歳まで生き延びてください」。16歳まで生き延びることができれば、そこからは今まで見えてこなかったことやいろいろの可能性があるという。

こんなことを大人が言わなくてはならないとは悲しいが、でも具体的で実際に使える優れたアドバイスである。

弱い者から「うそをつく権利を奪ってはならない」ことを主張したのは物理学者の武谷三男である。権力者のうそはきびしく監視しなければならないし、私たちは権力者のうそを見抜く力を養わなければならないが、その一方で弱い者から、うそをつく権利を奪ってはならない。

それが武谷の主張であった。権力者は簡単にうそをつくがそれをなかなか認めないし、その責任をとることはまたほとんどない。