将棋のプロ棋士たちが対戦して、コンピュータの方が4勝1敗だったと今朝の新聞で読んだ。
コンピュータでは1秒に読める手が何十億か何百億手だというから、これはなかなか本物のプロ棋士でも大変である。
ここでは別に人間がつまらないとか言いたいわけではない。むしろ人工知能の研究がここまで進んできたかという感慨の方が大きい。
しかし、人工知能が進んで来てもちょっと違った側面を人間は持っているという感じがする。
それはいま私は四元数に関心をもっていろいろ調べているのだが、そのときに何か、すでに調べられてインターネットのサイトに出ている記事とか論文を読むことがある。
しかし、それを読んで疑問に思うこととか、納得できないとかいうような思考とか気持ちとか、はたまた、矛盾した疑問を解くというようなことはなかなかその人に固有なものであるから、人工知能で追いかけるというようなことができにくい。
もちろん、そういうことでも研究者がそのつもりになれば、研究はできるのかもしれないが、将棋を指すというのとは全く違い、広範な話ではないので、研究に値するテーマではなかろう。
だから、個人的なテーマはなかなか人工知能の範疇には入らないだろうと思う。
話は違うが、数学で関数の積分をするのは関数を微分をすると違って、難しかった。
ところが、大学の一年生で学ぶ微分積分学の積分の問題を90%以上をコンピュータの「数式処理システム」が解ける時代となった。
それで積分計算は人工知能の研究課題からはずれてしまった。
解くのが難しい、多元連立方程式でもグローブナー基底を使って解くことができるという時代である。
解がある、すべての連立方程式を解けるようになっているのかどうかは知らないが、人間はこれから何を学ぶべきなのだろうか。