物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

数学にかける青春

2014-04-25 13:21:38 | 数学

朝日新聞でいま「数学にかける青春」というシリーズが4月23日から始まった。

これは『いま子どもたちは』というシリ-ズの一環として取り上げられたものである。

国際数学オリンピックの青春をかける1群の子どもたちを追いかけるシーリズになるのだと思う。内容はその記事を読んで頂くのがよい。

今日とりあげるのは国際数学オリンピックで出題されるような難問を解く大場亮俊君の問題への取り組み方の2つの考え方を紹介したいためである。

一つは、これまでに類似の問題を解いた知識が役立つケースで、受験勉強のように、勉強量に裏打ちされた方法である。

もう一つは「問題の本質は何か」を考えるやり方だという。

具体的には初等幾何学が好きな大場君は図形を見ると「奇妙な」部分が浮かんでくるという。それを突破口にして、本質を探っていくという。

数学的な感性を磨いたのは「知識を得るよりも先に、難問にぶつかっていった経験がおおきい」と話しているとか。

このことに別に異論はないのだが、私は数学者ソーヤーが書いていたことを思い出した。

いま『数学へのプレリュード』(みすず書房)で読んだのかなと思ってその本をちらっと見たのだが、該当箇所を見つけることができなかった。

記憶が間違っているかもしれないが、書いておく。

数学のよくできる子はクラスでとびぬけていたりして、そのために知識を得ることにあまり熱心ではなく、上級学校に進んで驚くことがあると書いていた。

ソーヤーはそういうすぐれた学生に特に複素解析(関数論と言われていた科目)について学ぶことを勧めていた。

(付記)ソーヤーの『数学のおもしろさ』(岩波書店)の第15章の末尾に上に書いたことが載っていた。引用しておく。

数学に趣味を有する者は、できるだけ若いうちに複素数理論の知識を少しでも得ておくように心掛けるべきである。複素変数の理論、関数論等の標題を有する書物はこの問題に関するものである。

学校に行っている子どもは、数学にはどのくらい勉強することがあるのか知らないでいる。才能のある子どもは、仲間よりも優れているので自分は数学を卒業したと考える。

その結果、初級学校での年月を無駄に過ごし、大学に入学したときに他の学校から来た優等生と一緒になって始めてひどいショックを経験するのである。(引用おわり)

ちょっと上に私の書いたところと違っていたかもしれないが、それほど間違っていたわけでもない。


海上自衛官の自殺裁判

2014-04-25 12:54:27 | 健康・病気

若い海上自衛官が上司の方たちのいじめにあい自殺したとかいうニュースはずっと以前に新聞で見た覚えがあった。

それが裁判で遺族の方の勝訴の判決が出たとかだが、そのときに何か証拠となる書類が破棄されて残っていないと海上自衛隊側は主張していいたらしい。その書類が残っていることに気がついた、ある3佐が内部告発をしたために遺族の勝訴判決が下りたらしい。

だが、海上自衛隊側はそういう内部告発をした3佐を内部の文書を外部に持ち出したとかで懲罰しようとかの動きがあるらしい。

その話で今日の朝日新聞の天声人語が政治学者の藤田省三の言を引いて海上自衛隊、もっと大きく国家を批判していた。以下に藤田省三の言の孫引き引用をここにしておく。

際限ない隷従のみを求める組織は病む。その全メンバーに常に見放される可能性を常に考えて初めて、国家を含むすべての組織は健康体でいられるのだ。

引用元がどこかは知らない。印象的な言葉だったので、引用させてもらった。

藤田さんは私の出た高校が、中学校だった時代に卒業した先輩の一人であることだけ申し述べておく。いまの愛媛県立今治西高校である。


このピアノの調律は?

2014-04-25 12:33:43 | 外国語

ピアノが調律されていないとは

Das Klavier ist verstimmt.

というと昨夜のドイツ語のクラスでR氏から教わった。私は

Das Klavier wird verstimmt.

かと聞いたのが、ist verstimmtというのが正しいそうだ。

文法用語で言うならば、動作受動ではなく状態受動だから言われてみれば、そうなのだが、そう言われるまでわからなかった。

なお、ピアノが調律されているのは

Das Klavier ist gestimmt.

だそうである。昨日NHKのドイツ語講座の放送でstimmtの前に何かついていると思ったのだが、bestimmtのbeではないなと思っていたのだが、わからなかった。

もっともDorotheaさんはDas KlavierではなくてDer Fl"ugelという語を使われていたと思う。Fl"ugelは日本語ではグランドピアノである。

さらにR氏はverstimmenから来た表現で、Mein Magen ist verstimmt(胃の調子が悪い)と言うような表現もあると教えてくれた。

これは場合によっては

Ich habe mir den Magen verstimmt.

とも言えるという。もっともこれらはちょっと上品な表現だという。普通には

Mir ist schlecht. (Es ist mir schlechtを口語では形式主語esを省く、mirが倒置されて文頭にいく。この場合には形式的に主語のない文となる)

と言えば、わかるという。